2025年5月8日木曜日

ICT先進校ーSNS使い方リテラシー

 昨日の「一斉参拝」では学院長講話で私は結構時間を使って「SNSの使い方リテラシー」を指導している。そのような事案が判明したからである。本人が特定出来ないように配慮しながら、事案が判明したら「直ぐに指導をする」ことが重要である。今、私の頭の片隅にはスマホによる「生徒へのSNS規制をどうするか?」の課題がかすかにある。今朝の新聞もニュージーランド政府が16歳未満の生徒へのSNS禁止法案が議会に提出されたという。政府筋は「SNSは必ずしも若者にとって安全な場所ではないと認識し、対策を講じるべき時に来ている」と発言し法案を出した。隣国のオーストラリア議会では昨年11月に16歳未満の利用を禁止する法案が可決されており、このような動きが世界で今後どのように広がっていくのか?注視していきたいと思う。 

本校でもSNSを使った生徒の問題行動が皆無とは言えないがその数は極めて微々たるもので対応への切迫感は全くないが、今後、オンラインカジノや薬物、出会い系、犯罪への巻き込まれなど心配すればキリがないし、最後は生徒への訴えと指導で少なくとも本校は対応できると現段階では信じている。ネット環境の完全フリー化とタブレット端末を渡せば、生徒は自由に操作し、わいせつ動画などを見る可能性があるとベテランの先生の中には心配する向きもあったが、現実には杞憂に終わっている。多感な若者がびくびくしながらそのような映像を見ることもあるだろうと私は悠長に構えている。「生徒を信じることも教育」である。 

そのタブレット端末であるが、新高校一年生が購入した「クロームブック」は4月中旬には各生徒の教室に運ばれ、無事に開梱とログイン方法などの説明会が持たれた。中学生には入学式後、直ぐに配布が終わっている。機器の数は中高で1300台だから半端な数ではないが、グーグルは「最初に井戸を掘った本校」を優先させてくれ、新品が直ぐに送られてきた。接続は簡単な作業であり、高校生徒もなるとこのような最新鋭のデジタル機器でも「直ぐにモノにしてしまう」。中学生も負けてはいない。若いという事は素晴らしい。まず「デジタル機器に臆さない」。我々の世代は間違って操作するとその先に進めないという恐怖があるが彼らはキーボードを色々とタッチしながら簡単に操作を実践で覚える。


 
本校では今からもう7~8年前からまず中学生からそして高校へと拡大し、一セットで数万円もする高価なものであったが私は保護者の理解を得て今や全員が保持している。タブレット端末を持って廊下を歩いている様がカッコよい。全校生徒に持たせたことで一挙に「ICT教育の浪速」に一夜にして変わった。一瞬の事であったと思う。「ICT教育推進部」の分掌を作り、今の入試広報部長のS先生を初代の部長に発令し、この昨年4月には2代目のO部長が就任した。何れもICTの達人教諭である。



現在は最大で約3350人の生徒が集中してアクセスしている瞬間が有るはずだが、通信の遅れやトラブルは全く無い。この点が凄いと思う。このような大人数が集中してアクセスしても、ビクともしない「インターネット環境の整備」は誇って良い。恐らくここまで対応出来ている学校は多くはないだろう。その秘訣はNTTと協議して広域帯のブロードバンドにレベルアップした成果である。間違いなく大学並みかそれ以上のネット環境であり、ここまでやって初めてICT先進校を名乗れる筈だ。