2019年8月22日木曜日

理事長・学院長先生より新担任発表



本日、理事長・学院長先生は始業式に先立ち、高校3年生のあるクラスの担任の発表をされました。新担任の先生は昨年高校3学年主任をされた英語科のベテランのT先生です。理事長・学院長先生は担任交替に至った一連の経緯などを説明され、「しっかりと前を向いて卒業まで頑張ってください」と述べられました。(K

2019年8月21日水曜日

入試問題のデジタル採点


リフレッシュ休暇が15日に終わり、教職員は16日から後半戦のスタートだとこのアラウンドでも前に書いた。この間、生徒はいないが明日の始業式までの間は我々にとって極めて重要で神経質な時間を過ごすことになる。それは「何故か?」。この時間帯を使って来年度入試の問題作成と試答をするのである。本校の「選りすぐりの教員」が教務部長の指揮下の下、良い入試問題の作成とそれを作成した教員とは別の教員が試しに解答して問題の質やミスなどをチェックしていく作業である。従って問題作成と試答の教員は私が直接に人事発令する形である。

 

学校における教員の最大の腕の見せ所は「問作」と言って問題作成を如何に見事な問題を作るかである。まだ若い新卒の先生などが簡単に出来る仕事ではない。入試問題は外部の方々にも分かる話だし、更に言えば校内の定期考査の結果も生徒にとっては誇張ではなく人生を左右する極めて重要なものである。それだけに慎重でなければならないのだ。関係者以外は「立ち入り禁止区域」であるが、私は時々部屋を覗いて監視の目ではなく、優しい激励を心掛けている。余りプレッシャーを与えてはいけないし、そうかと言って緊張感のないような仕事をして貰っては困るからである。ところで今日のアラウンドは写真は無い。場所や教員が特定されては困るのが理由である。

 

特に入試問題は国語、数学、英語、社会、理科の5教科で、設問数が当然複数ある。そこへ持って来て、何しろ本校は受験生が2000人以上と多いから延べにしたら「もの凄い数の採点となる。」紙の数にしても半端ではない。当然採点ミスは許されないから、是もまた長時間に亘って採点、チェックを繰り返し、それも二日間に亘る。このような状況からこの度「デジタル採点」方式を導入することにした。他校でも最近は出始めている。

 

私は着任以来、最新鋭のパソコンを全教職員に貸与しており、新しいシステムは一般的なブラウザ上でパソコンを見ながら採点でき集計なども簡単だ。とにかく採点時間の短縮と入力の時間短縮が可能である。費用は掛かるがこれもまた「教職員の働き方改革」の一環だと思えば良いと考え、稟議を許可した。令和2年の入試から試行してみたい。その結果を見てゆくゆくは校内定期試験の採点もデジタル化出来ないか検討するように教務部長に指示を出したのである。新しい事にチャレンジすることを怖れてはいないこのパソコン達人でもある教務部長は「出色の人材」で私は評価している。素晴らしい!




2019年8月20日火曜日

橿原神宮の社報「かしはら」より


橿原神宮の久保田宮司様からご丁寧なお手紙と神宮の社報を送って頂いた。手紙は私信なので宮司様のご了解を得ないと、このアラウンドにはアップ出来ないが機関紙「かしはら」は公的なものだから問題ない。第175号の1面トップに上げて紹介して戴いている。何よりこの文章で「海道東征」の意味が手に取る様に分かる。さすがに初代天皇である神武天皇をお祀りしている橿原神宮の宮司様だと深い敬意を表したい。確かに一般のお方でも「海道東征って何のこと?」となっているのは不思議ではない。私はこのような機会を得るたびに海道東征の紹介を続けて行きたいと思う。



「海道東征 浪速」

五月一日第百二十六代天皇陛下がご即位あそばされました。平成から令和の時代を迎え、多くの国民が天皇皇后両陛下をお祝いする気持ちを表していたのは感動的でもありました。

橿原神宮では午前十一時より「践祚改元奉告祭併せ始之月次祭」を斎行申し上げ、新帝御即位と新しい元号に変わったことを、御祭神神武天皇並びに皇后に御奉告申し上げた次第であります。


この慶事にあたり大阪市住吉区の学校法人浪速学院木村理事長の御厚意により浪速高等学校・浪速中学校の吹奏楽部員による「海道東征 浪速」を奉納演奏頂きました。

この曲は信時潔作曲、北原白秋作詞による交声曲(カンタータ)であり、昭和十五年紀元二千六百年に奉祝曲として作られた神武天皇御東征を描いた名曲であります。



御即位前の神武天皇が兄宮達と政をおこなっておられた日向高千穂に始まり、天業をおし弘めんと国の真中である東に向かう為の美々津からのお船出、御東征の途次を描き困難の末に橿原宮で即位され、我が国が建てられたという、壮大且つロマンに満ち溢れたものであります。戦後は、殆ど演奏されることもなかったのですが平成二十六年二月十一日建国記念の日に熊本県で戦後三回目となる演奏がありました。このマスコミ報道を聞き及び、何時の日か橿原神宮で、演奏の機会を得て御祭神にお聴き頂ければと漠然とした思いではありますが持ち続けておりましたところ、以前より面識ありました木村理事長より大阪天満宮寺井名誉宮司を通じて「海道東征」奉納演奏のお話を頂きました。


時恰も新帝陛下御即位、令和の御代が始まった実に時機に叶った、大変有難いお話と承り、令和元年五月二十七日橿原神宮内拝殿におきまして「海道東征 浪速」の奉納演奏が叶いましたことは、誠に嬉しく正に御祭神のお導きによるものと有難き極みに存じた次第であります。

木村理事長は「海道東征」を学院曲として相応しいと考えられ、信時潔氏の御遺族のお許しを戴き吹奏楽として編曲したうえで新たに曲名を「海道東征 浪速」とされたと承りました。


私自身今までに二度、交声曲としての「海道東征」を聴いておりますが、吹奏楽としては初めて聴くことになりますのでどの様な演奏になるのかとても楽しみにしておりました。

畝傍山からの風が僅かに心地よく、辺りが新緑に包まれた中で、理事長以下役員・学校関係者・中高学校各クラス代表生徒・保護者の見守る中、吹奏楽部員八十七名は山本吹奏楽部顧問のもと素晴らしい演奏を聴かせて下さいました。




今より二六八〇余年以上前、天照大神の「天壌無窮の神勅」のもと、この葦原の中つ国を人々の為に正しい政を行い、世界中の人々が恰も一つの家族の様に互いに慈しみ仲良く平和に暮らせる世の中を目指された神武天皇の建国の精神が高らかに奏でられたのであります。

「海道東征 浪速」を聴かせて戴き、改めて御祭神神武天皇の建国の大偉業を広く国民に訴えて行かねばならないと、思いを強くした次第であります。

そしてこの大きな感動をもっと多くの皆様に味わって戴きたいものと明年の御鎮座百三十年の佳年に再び橿原神宮での奉納演奏を理事長にお願いしたことは申すまでもございません。

                   橿原神宮宮司 久保田 昌孝



2019年8月19日月曜日

私学展 ・・・私学の勢い


17日(土)と18日(日)と両日に亘って行われた「私学展」の詳細な報告が今朝あった。私は土曜日に少し顔を覗かせたのだが、会場一杯に入場者が溢れており、私は「私学の勢い」みたいなものを感じた。本校も入試広報部員、幹部教員総出で頑張ってくれていた。こういう光景を見るのは大好きだ。105校のブースが出ていたのだが、確かに人の多い処とそうでもないところの差は歴然としていたが、必ずしもそれが来年度の入学者に直結しないところが難しい。まあ、「生徒獲得競争の火花が切って落とされた」と言う捉え方で、これからの動きで最終結果が決まってくる。

 


2日間の全体の入場者は主催者発表で24522人と聞いた。対昨年度対比で約5%の伸びだと言う。これに対して本校は8.6%の伸びだったから、減少しているよりは気が休まるが、とにかく今から12月末までの4カ月間が勝負だ。言葉は適切ではないが実際の入学者数値から言えば本校は「勝ち組」と人様は言って下さるが、来年は来年でどうなるかは神様しか分からない。誠実に謙虚に地道に努力をするように、一人でも学校に事前見学して頂くように出来得る限りの事をせよと私は入試広報部に檄を飛ばしたのである。
 


 

前から予定していた理事長付野球部の遠山奨治特別コーチによる硬式野球部員、軟式野球部員、中学校野球部員への「講演」が行われた。私からの強い要望によって実現したものである。形式は元硬式野球部の監督で現在のI軟式野球部監督との対談形式で進められた。遠山さんの高校時代のビデオや阪神時代の映像などが駆使され、非常に良い生徒への指導、激励になったと先生方も評価していた。やはりプロのコーチやテレビの解説者なども経験されているのでお話の中身もトークもお上手だとI先生は言っていた。

 
 
 


事前に私の部屋で少しの間、懇談したのだが、遠山コーチは本校を気に入って下さっており、今後とも頑張って行きたいとの力強いお言葉を頂いた。それにしても次期の硬式野球部の正式監督人事の事が気にかかっている。現在、急遽当て嵌めている監督代行のI先生は人物、能力、経験共に申し分無く、私もその人間力を高く評価してるのだが、私なりの中長期的なこの人物の将来に向けた育成プランもある。確かに今甲子園を沸かせているように「高校の硬式野球部監督は華あるポジション」で、男なら一度はやってみたい職業だが、片手間で出来る仕事ではない。本校で野球を愛して止まない生徒・保護者の為に今可能な最良な答えを出すためにじっくりと考えてみたい。しかし年内には結論を出さねばならないだろう。


 

 

2019年8月17日土曜日

中学校イングリッシュ・キャンプ


昨日の校務運営委員会で確認した数値だが現在在籍生徒数は高校で2222人、中学で298人、合計で2520人だ。決して小さな数値ではない。私は何時もこれらの数値を見ると責任感で身が引き締まる。特に中学校は義務教育であるがわざわざ公立を蹴って私立である浪速中学を選択してくれただけに責任は重大である。その中学生の一部が本日多聞尚学館にて「イングリッシュ・キャンプ」を3泊4日で実施している。当然私は様子を見に行く。

 





学校と言うのは摩訶不思議なモノでもうすぐ始まる2学期は一年で「最も勉強の稼ぎ時」であるが、一方では大きな学校行事が目白押しである。文化祭、本校では「浪速祭」、体育祭、本校では「陸上競技会」というのだが、このような文字通り、「お祭り」があり、最大の想い出となる「修学旅行」がある。最初の頃は学校行事が多すぎると感じていたが、年数を重ねると、これらの教育効果が分かってくるようになった。だから最近では「これも致し方無し」と前向きに捉えるようになった。余り、「勉強、勉強、勉強・・」という事が必ずしも学校教育ではないと考えた訳だ。私もかなり学校に勤務する者として成長、進歩してきたなと苦笑いしているが、ただ、やはり「勉強は大事だ」。学校は勉強する為にある。

 


とにかく今、私の頭にあるのは「英語教育の進化」である。学習指導要領もそうであるし、昨今の教育界を俯瞰すれば各校もそれぞれが頭を絞って考えているテーマだ。私自身が若い頃ニューヨークに住み、英語が好きだからと言う訳ではないが、着任以来英語教師の尻を叩いて進めてきた。高校も中学も時間数を確保し、「オンライン英語教室」を作った。ネイティブ教師も揃えた。海外修学旅行を始めて約10年になる。海外語学研修ももう定例化したし、英語国内留学制度も初めて7年になる。本音を言えば浪速国際高等学校、中学校に名前を変えたいくらいだ。

 


とにかく「何か、新しいこと」をしなければならない。旧態依然とした中身は衰退し滅びる。頭だけで考えて、出来ない理由ばかり上げて、具体的に「何もしない」事に、私は鋭く反応する。怒りに直結するくらいだ。「失敗は恐れるな」、とにかく「歩を前に進めよ」が私の信条である。大分教職員も分かってくれて頑張ってくれているがまだまだだ。

 


英語検定受験の第1回目の成績が出て来た。高校では2級と準2級で○○○人と昨年対比で21人の増だった。中学では-3人だった。ただ中学で2級が1人出ている。しかし私は中学の成績には不満である。受験生が減少しているのが気にかかる。担当教師にもっと「攻めよ」と指導を入れた。環境を整え、雰囲気を醸成し、その中に生徒を追い込めと、その努力を求めたいと昨日部屋で厳しく申し渡したのである。

 

「多聞尚学館」でのイングリュッシュ・キャンプでは(株)ISAとタイアップして4クラス展開で頑張ってくれていた。4人の外国人講師も参加した特別プログラムによる英語特訓だけに、粘り強くこのような機会を増やし、続けて行けば効果は徐々に出てくることを私は知っている。トップが諦めてはならない。心を鬼にして教師と生徒を囲み、追い込むのが私の仕事と思ってやっている。自分の為でない。教師と生徒の為と思っているのだ。


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浪速中学校Schoolwatch
 
 

2019年8月16日金曜日

「教職員は私にとって宝、護るべく最大限に心を配り、動くが・・・・・・・・・?」


本校は恐らく日本の私立高校の中でも相当早くから「三六協定」を結び、「時間外手当を支給している学校」だと自負している。今「教員の働き方改革」が政府サイドからも言及されているが、もう本校では10年も前から実施している話だ。柱は「年間変形労働時間制」を採用し、忙しい時はある程度の時間まで頑張って貰い、そうでも無い時は早く帰って貰うように改めた。又夏休み期間を少しでも長く取れるようにしたのもこの時だった。お盆を挟み大体連続9日間を「リフレッシュ休暇」として設置したが、教職員には中々評判の良い制度である。

 

そのリフレッシュ休暇も昨日で終わり、今日から後半戦の突入だ。私どもは1月から7月までを「前半戦」、8月中旬の今日から12月末までを「後半戦」として捉えている。後半戦は何より「入試広報活動が本格化」してくる。早速明日と明後日は府内全私立学校がブースを出す「私学展」があり9月には「塾長様説明会」、10月以降は毎月に亘って学校にて「プレテスト」や「入試説明会」が12月末まで行われる。ドラゴンクエストではないが、「血沸き、肉躍る」時機の到来だ。

 

2学期の始業式は高校では22日、中学は26日であり、それまでに色々と教職員は準備作業がある。今日は早朝から全管理職との「拡大朝会」、続いて校務分掌の部長や主任との「校務運営委員会」、引き続いて「職員会議」があった。どのミーティングでも冒頭は今月初旬に発生した本校専任教諭の不祥事の内容と今日までの経緯について個人情報を留意しながら説明した。特に職員会議では声を大にし、時間を取って、念には念を入れ、「再発防止の為の考え方、いざと言う時の見の処し方」等について私は指導した。
管理職朝会

校務運営委員会


校務運営委員会
 

8月14日の本校の公式ウエブサイトの学校法人、浪速高等学校、浪速中学校のそれぞれのホームページのトップニュースに掲げた「私の謝罪文」を既に教職員は読み、事態を知っていたのか、皆さん、真剣な面持ちで私の話を聞いてくれていた。私は大切な教職員をまず守るべく最大限に動くが、「守ろうにも守れない限界を知れ!境界から外にはみ出ては救いようがない!」とまで言い、公教育を担い、正しい事を教えるべき教育機関に勤務している教職員の自覚と責任について訴えたのである。その後私は最終報告書を持参し府庁私学課に赴き、理事長としての謝罪と当該教諭の処分内容及び今後の方針等についてご報告を申し上げた。
職員会議


職員会議


2019年7月30日火曜日

「楔を打ち込め!」


27日の終業式、28日の高校クラブ体験、そして29日が英語教育特別プログラムのエンパープログラム、分かり易く言えば「英語国内留学」、そして京都における10日間の「大学受験特訓の合宿」と一応の出番は終えた感じだ。校内はクラブなどで賑わってはいるが総じて静かである。賑いのある学校と静けさのある学校の対比が面白い。どちらも良い。学校もリズムの緩急が有る方が良い。

 

今朝は管理職を集め、拡大朝会を行った。通常は副校長以上で行うのだが、時々このような節目の時に教頭も入れて行う。教頭に直接私の声で直接仕事の課題や指示を行うのである。本日も1学期の成果と慰労を述べ、今、抱えているテーマ等を順序立ててあげた。とにかく教頭は法的に担保された独立職としての管理職であり、学校の花形である。4月に事務長も入れ一挙に5人もの管理職を私は発令した。彼らが次世代のリーダー候補であることは間違いないが、「学校のリーダーたる校長たる存在」は大変なもので教頭と校長では「月とすっぽん」ほど権限も責任も違う。

 



私は教頭の育成の柱として二つの視点を有している、一つは組織に「楔を打ち込むことが出来るか、どうか」だ。長い教諭経験を有し教頭にまで上り詰めるのだから「知識と経験」はあるのは当たり前で、所謂「仕事の出来ない人間」が管理職になれる筈はない。「教頭は教諭の頭(かしら)」である。頭は頭としてのミッションがあり、それが出来るかどうかが、分かれ道である。

 

家でも畑でも「楔」は重要である。組織を構成している人々は千差万別である。彼らが勝手気ままに動けば組織の土台は揺らぐ。土台が揺らげば、家は傾く。「バシッ」と楔を打ち込むことは組織を締め、ベクトルを合わせ、若者を育成する為である。楔の打ち方は色々あっても良いが、公平に公正に打たねばならない。もう一つの視点は「新しいものを、新しいことを導入する力」である。「企画力」と言っても良い。

 


学校社会は「行事消化型社会」についついなり易いものだ。誰かが言わねば「10年毎年同じことの繰り返し」になる。学校が社会の進展に遅れるのは行事消化型に組織が陥っているからである。管理職は社会の動き、他校の動きなどを把握するネットワークを持ち、「こういうのがあるよ、やってみようよ!」という事が出来るかどうかだろう。管理職こそ新しいモノにチャレンジせよ。そういう「流れを仕組み、作れ」。楔は内に視線を向けることで組織を活性化し、新しいものへの挑戦は外に眼を向けるからこそ、手に入るのである。「組織に風穴を開けよ!」