2022年2月11日金曜日

高校入試翌日、今日はデジタル採点日

  世の一般の人々は今日から3連休だが府内の私立高校は入試作業で出勤日だ。ところで今日は「建国記念の日」。正門には国旗が翻っている。「建国をしのび、国を愛する心を養う日」として、1966(昭和41)年に定められた。この2月11日という日付は、初代天皇である神武天皇が現在の樫原神宮の地において即位された日である。旧暦で言えば紀元前660年1月1日にあたるが、明治に入って新暦に換算した日付が2月11日である。従って今日は「皇紀」で言えば皇紀2682年2月11日となる。西暦は2022年だから我々日本人は西暦よりも長い悠久の歴史を持つ国民である。

 私は日本と言う国に生を受け、祖先から受け継いでいる文化の下で育ってきた。悠久の歴史に思いをはせる日としてこの日を捉えている。改めて正門に掲げる「国旗」を眺めていると、その位置が低すぎると感じ、ポールを変えてもっと高く翻るようになるよう常務理事に指示した。神道系の学校として国旗は大切である。丁度北京五輪でスケートボードで平野選手が見事に金メダルを獲得し、日の丸を纏って喜んでいる姿に接し、彼もまた日本人であり、我々の誇りとする。素晴らしいパーフォーマンスだった。



今日は昨日実施した学力試験の採点作業があったが、結論から言おう。昔のような答案用紙の束の前で教員が「色鉛筆」を持って「〇や」などを記していく場面は本校ではなくなった。これは画期的な事であり、IT化が進んでいる証明である。採点に当たる教員はパソコンの画面に釘付けとなって答案と向かい合い、二人一組で同じ個人の正答をチェックし二人が合致すれば正答として自動的に集計されていくシステムを導入して3年目になった。東京に本社を置く教育業界の新しいアウトソーサー「佑人社」とのコラボレーションである。システムそのものはまさに簡単なもので、受験生の答案用紙が返ってきたら、それらをその場で高精度・高速のマシンで「スキャン」し、画像データをブラウザ上で採点する仕組みである。パソコンさえあれば、いつでもどこでも採点が始められる。一言で言えば「デジタル採点」である。今朝の朝礼で私は歴史的経緯を説明し、ただシステムを過信せずミスの無い採点作業をするように強調した。 


これだと全教員がデータを共有し、採点ごとに集計されていく仕組みだから時間は大幅に短縮され、採点の正確さもあり、そして何と今朝の11時30分過ぎには全ての教科の採点作業が終わったという。私は校長に「教室の現状回復」など全ての作業が済んだ教職員は「時間有休」をとって早くお自宅に帰って貰う様に言った。元々今日は休日だ。このようにデジタル採点は忙しい教員への「助っ人」であり、「働き方改革」の為にも有効な手段である。学校にとって核となる業務は、言うまでもなく教師による学習指導や授業運営であり、その為に教師にとって大切なのは、生徒の学力を伸ばし個性を育む専門技術であり、ひいては生徒とのコミュニケーションそのものであるが、その教師が、他の業務で手一杯になっていては本末転倒である。このシステムを一昨年初期投資はあったが導入して本当に良かったとつくづく思った。今後ともITをドンドン導入して教員の働き方改革を進める。





2022年2月10日木曜日

浪速高等学校入学試験 当日

 理事長室の執務室の東側の道路は阪和線の我孫子町駅、杉本町駅に通じる要路でここを受験生が通るから、今朝は部屋のブラインドを下ろした。外を眺めると順序だって受験生が北側の正門に黙々と向かっている。本校では6個の大きな門があるが、正門のみが生徒や教職員の入る門である。正門に向かうもう一つの駅は南海高野線の我孫子前駅であり、ここからも受験生は正門に向かってくる。学校としては受験生の安全管理の面からそれぞれの駅から正門までの要所、要所に「腕章を付けた教員」が立ち、道案内を行う。昨日の段階で本日の学力試験に何らかの理由で来られない受験生の数は既に把握しているが、今朝段階での連絡が加わり、とにかく試験が始まる「8時30分の点呼」まで最終数値は把握出来ない。あるいは試験途中で体調不良に陥る生徒も出て来る可能性があるから、今年の入試は例年と大いに様相が異なっている。全てはコロナの影響である。 

受験生が次々と登校して来る様子を眺め続けて最早16年も経った。毎年毎年、この時の気分は「いわく言い難し」である。年毎に受験生が増え続け、今年はひょっとしたら過去最高の入学者数になるかも知れないというのは、正直「嬉しさ半分、責任感半分」と言ったところか。執務室には校内放送が感度の良いスピーカーで流されており、8時45分「チャイムが鳴り」試験前の注意放送が始まった。良い声だ。ゆったりと聞こえ、抑揚も良い。「問題配布の時間です、監督の先生は問題を配布してください」との声が流れた。その後も「問題配布の時間ですが受験生皆さんにお願いです。・・・マスクの着用をお願いしす。・・・」云々との内容もあった。その後問題用紙と解答用紙の確認作業などの注意があって、そして8時50分、チャイムが再び鳴って「筆答を開始してください」で始まった。このパターンが次の数学、英語、昼食休憩を挟んで午後の理科、社会まで続く。全ての試験が終わるのは14時55分で寸分違わずきっちりと終わった 


予報では9時過ぎに小雨であったが昼過ぎに小粒の水滴が落ちて来た程度で、その後はその気配はなかった。受験生は薄曇りの中でそれほど体感的には寒くない状態で登校、下校できたのは大変に良かった。本日の受験欠席者の数はここでは書けないが、まあ大体このような感じか、受験生の数の多さからすれば少ないと言えるのかも知れない。校長から理事長に対して「試験が無事に始まりました。欠席連絡が事前にあった受験生以外は全員来ています」との報告が8時55分、そして9時10分、入試広報教頭から「欠席者の詳細な数値」の報告が私にもたらされた。こういう緊張感の有る重要な仕事というか作業は「スタートが大事」であり、管理職を中心にここさえ押さえておけば「始め良ければ全て良し」となるものである。良いスタートが切れたと喜んでいる。 

昨日の段階で私は高校校長に対して「・・・特に教員の服装について留意の事・・・」とアドバイスをしていたが今朝の職員朝礼で観察すると男女共に全員がダークなスーツに身を纏っていた。問題ない。大学受験でも、そうだが、およそ受験という受験の会場では受け入れる側、監督する側の職員の服装というか「ドレスコード」は案外と重要である。それは誇張して言えば受験生にとって「人生がかかっている」と言っても過言ではない試験会場ではそれなりの「礼節みたいなもの」があって良いし、それに砕けた明るい色のジャケットやセーター姿などは少なからず受験生にも「違和感」を与えるかも知れないからである。だから歌舞伎や文楽みたいに試験監督側は「ピシッとした服装の黒子」というのが私の哲学であり、これは今や「浪速の文化」となっている。



予定通りに試験は無事に終了したがこれで「バイバイ」とせず、合否通知の発送先の住所の確認やWEB発表の要領、そして本校の「生徒規則などの文書を黙読」して貰うなどの作業が続く。ある意味、こちらの方が大切である。そして最後は下校である。2000人を超える受験生を一度に解放すれば道路や駅のプラットホームが大混雑し転落でもしたら大変だから「時間差下校」を行う。最後の受験生が正門を全て出た段階で本部である中央館ホーから舞台は採点会場に移る。本格的に今年から5階の各教室で教員はPCを使った「デジタル採点」である。しかし今日は少し疲れているだろうから採点は遅くまでやらないで早めに切り上げる。とにかく「マニュアル通り」に動くことが大切であり、教務部長を中心とする入試作業執行役員が長い年月をかけて作って来た教本である。好き勝手な判断や行動は駄目だと誰もが知っている浪速方式である。ここまで徹底してやりきる学校もそう多くはなかろう。緊張し疲れるが受験生の事を考えればやるしかない。「私立にとって受験生は宝物」であるからだ。このセンスが無いようでは本校では務まらないだろう。




2022年2月9日水曜日

高校入試 前日

 今日は高校入試の前日。昨年は行政からの要請で試験日の前72時間は試験会場へのウイルス侵入を防ぐ為とか言って休校としたが、コロナの特性も大分判明してきたので今年はそのような要請は無かった。しかしオミクロンは容赦なく幼少、若者に襲いかかっており、そのような状況、環境の中で遂に明日10日の入試前日を迎えた。今日は高校、中学共に2限目まで授業をし、その後は大掃除となる。それも徹底して行う。教室内の生徒の私物は全て持ち帰らせ、掲示物などもすべて取り外し、勿論ごみ箱も空にする。教室単位に指定された分だけの椅子と机を並べ、机の左上に受験番号のシールを貼って、最後に「アルコール除菌」を行い終了となる。生徒は午前中で下校させ、それからは全教職員が総出で準備に入るのである。まさに学校挙げての「一大清掃・除菌・会場設営作戦」である。 


本校は比較的大きな学校であるが私は教務部長の作成した「入試会場図」を見て驚く。レストラン、図書館、職員室などを除いて「ほとんど全ての教室と言う教室が試験会場」である。その数、なんと「57会場」。会場は男子専願、男子併願、女子専願、女子併願、内部生(浪速中学から)、別室と6区分されている。別室受験は「濃厚接触者で無症状」「発熱があるもの」「その他支援を要するもの」「インフルエンザ」「その他不測の事態に備えて」と5会場を用意している。大切な事は「校内放送設備の点検」で担当が何回も何回も実際の状態を想定して放送し各部屋で確認するのである。ある会場では放送が聞き取れなかったなどがあっては大変な事になる。実際に話す教員は「声の聴き取り易い人」を選んでおり声量や抑揚なども本番向けに何回も練習されていた。

生徒の奉仕を得て会場作りをしたが、本校の生徒は素晴らしい。良く動くわ。本校への出願者は内部生込みで2094人でこの数値は昨日のアラウンドでも触れたように府内私立高校の内でトップ3の受験生の数の多さである。それだけに我々は試験会場を立派に設営し、明日の本番に受験生が元気で登校し試験問題に挑戦して欲しいと思っているが、入試広報部の電話が鳴り始めているそうである。コロナ発熱で行けないから「2月16日の1.5次入試」に回るとか、「2月25日の2次入試」に回るとか、相談が相次いでいる。本校の歴史で2次入試を打つのは恐らく初めてではないか。私の記憶には無い。恐らく他の高校でも同じような事態だと思うが、コロナ禍の中でも我々は落ち着いて「粛々と」進めるだけである。私は素晴らしく出来上がった会場を見て、安堵した。本校の教職員の瞬発力は凄い。私に似たのかな?そのように勝手に思って一人喜んでいる。





2022年2月8日火曜日

高校入試 二日前 

 予定通り、今朝の朝刊各紙は10日に始まる「私立高校入試」の最終出願状況について報道していた。先月末の発表は出す側の公立中学校校長会の責任で、今日の発表は受ける側の私立中学校高等学校連合会の名の下である。前回と違うのは他府県からの出願が含まれており、沿線の私立はその恩恵を受けているから数値は幾分変わっている。「22年度入試の総合倍率は2.77倍」で「専願率は29.12%」6年連続の上昇であった。「浪速高校の倍率は3.63倍」であった。大阪府の授業料無償化支援の影響は大きい。維新様様である。本校の順位は「応募総数順で3位」、「専願数順位で4位」の位置であった。特に応募総数では昨年が10位だったから大躍進である。専願順位は昨年が6位だったのでこれも伸びた。徐々に徐々に専願数が伸びてきているが、当分この傾向は続くと思っている。 

個別に見て行くと順位の入れ替わりが激しい。しかしやはり生徒を集める学校は集めており、出入りはあっても大きな変動はないから如何に教育界は保守的であるかが分かる。マラソンや駅伝の15人抜きなどは有り得ないと思っておいた方が良い。複数の塾関係者から「やはり伝統校が強いですね」とかのお話があったそうで、伝統の上に更に革新的に学校改革を推し進めている学校、それと最近の大きな傾向は「門戸を広げる」というスタイルの所は生徒を集めている。まず合否基準とかの前に「入りたいと思う生徒を歓迎する気風」が勝ってきているのではないか。部屋に報告に来た入試広報部長と数値を見ながら色々と話したのであるが、自然と笑みがこぼれる。 


10日学力試験、11日採点、集計、12日合否判定、発送と緊張する週になった。手抜かりなくやらねばならない。特にコロナ対策は最優先で対応し、万一の事も考え予備日も設定している。事務の業務は教員の応援であり、昼食、夕食、それにおやつや湯茶なども用意する。今朝ほどおやつ以外にのど飴やチョコレートクッキーなどの差し入れも約2000個準備できたという。後は高級和菓子だ。それに加えて伝令などを担う生徒からの応援もあり、奉仕料の準備も完了した。教務部長から手引書が届いたがかっちりしたものであった。近年にない数の受験者であり、これがもし大幅な減少であったら幾分気も滅入るが入試広報部や学校全体の総合力で余裕ある数値を叩き出してくれたから、前向きに対応できるのが嬉しい。私は出陣前のファンファーレが高らかに鳴り響くのが耳に聞こえてくる。



2022年2月4日金曜日

L字型配置で高床式建物

 来年度に向けて用意する高校用の教室はスペース的に「総理官邸のイメージ」とするのはどうも難しそうだ。無駄な空間が出来てしまうからだ。やはりここは「その後に着手する浪速中学校棟と連接」した校舎群が良いと考えている。そう、「L字型配置」とするのが得策だと現時点では考えている。果たしてプロの設計者がどのような案を持ってきてくれるか楽しみである。遠い将来も考えれば中央館別館は高校、中学の双方が利用しやすいような設計が望ましい。特に角の2教室分を合わせて「大ホール」に変えることが出来れば回転率の良い多目的の大きな部屋が出来るだろう。私は事務室前に置いている大林組さんから頂いた全体のミニチュアモデルを凝視しながら頭を回転して考えているのである。至福の時だ。 



建物構造は「高床式」にする。これだけは絶対条件である。高床式とは柱や杭を用いて床面を地面高くした建物のことをいうが一階部分が透けている感じが何とも云いようがないほど感じが良い。それに「生徒の駐輪場のスペース等」もそこに置くことが出来る。高床式は全世界で見られるが日本では何と言っても「伊勢神宮」である。本校は神社神道系の学校であり、極めてお伊勢さんと関係が近い。大正12年5月1日に開校した創立100年の伝統校である。特徴のある建物を思っていたが屋根に「かつおぎや千木」を設置するのは神社に対して申し訳ない気もする。中央館別館屋根はポイントになるだろう。中学校棟は高床式で陸屋根のイメージで良いが真正面の別館NS館の屋根の形は果たして?

昨日の職員会議で私は時間を取って「高らかに中学校棟を建設する」旨の宣言を初めて公式に全教職員に行った。中学校の先生方はその目が輝き、嬉しそうであった。一部の理事には持ち回りで確認しているが後は3月末の理事会で正式な機関決定をして終わりだ。工事は2段階作戦で進める。まず中央館別館(NS館)を先行させ教室を6教室完成させる、西側の端はその次のステップで良い。引き続いて中学校棟の建設に着手だ、設計期間は1年あるから問題はなかろう。設計は何とかなるにしても生徒が居ながら工事を進めるのは大変だと思うが立派な経験豊富なゼネコンさんだからやってくれると思う。この目標との長い戦いが始まった。やり切らねばならない。

ところで今日は「浪速中学校2月特別選抜入試の日」であった。昨秋から続いていた中学校入試も今日が本当に最後の最後である。何と受験生は7人と想像を超える小学校6年生がやって来た。内4人はコロナの関係で延び延びになっていたものである。面接主体に細心の注意で選抜を行い、11時には合否の発表を行った。現時点で入学者数は3年連続で130人の大台を超えて4クラスとなる。これで中学校は全学年が4クラスで合計12クラスの編成となった。全く一人前の中学校になってきた。高校は恐ろしい勢いで私は正直その数が恐ろしい。800人を大きく超えそうであり、「嬉しすぎる悲鳴」であるがうちは私学だ。本校で学びたいと思う生徒を大歓迎するのは当たり前である。来週の2月10日、2090人を超える受験生がコロナ禍の中で登校してくる。万全の注意と体制で迎える手筈は整った。

2022年2月3日木曜日

新システムを導入「浪速ワークサポート」

 今日は久し振りの「職員会議の日」であった。前回が初出の日の1月5日だったから一カ月振りである。今でも普通の学校では月度2回か多い所では3回も職員会議を有しているところがあるらしいが私に言わせれば旧態依然の「20世紀の学校」だ。本校では全教職員が揃って出席する職員会議など無くしても良いくらいである。未だ法的にも担保されている職員会議を無くするなどは学校文化で言えば画期的、破壊的なことで「信じられなーい!」の声が上がってもおかしくない。ただ私は最低月度一回くらいはその学校のトップが教職員のお顔を見ながら必要な事を「肉声」で伝達し、指示や指導をすることは極めて重要であると思っているから継続している。パソコン伝達と肉声伝達はやはり違う。 


学校において最も重要なポイントは全教職員が「タイムリーに情報を共有」していることである。ところが結構「これ、何?」「自分は聞いていない!」などがある。とにかく学校と言う極めて業務が多様で繁忙な職場はない。まして教科でも英語、数学、国語・・・と多くに分かれ、分掌も教務、進路、生徒指導・・・、それに担任か非担か、3次元に跨る職場であり、それぞれの先生が専門店の社長さんである。このような職場は世界広しと言えども学校だけだ。従って「スピーディな情報の共有」など口で言うのは簡単だが極めて難しい話である。この事を前の学校で苦労した私はこの学校に着任してまず手を付けた。改革の着手である。 

まず手始めは「勤務管理システム」の導入であった。教職員の時間管理システムなど無かった時代に私はまず「タイムカード」を入れた。しかし「時代遅れ」の代物で正直恥ずかしかった。その後苦労して金策に走り、全教職員にパソコンを貸与した。当時は資金がなく銀行で融資を受けて購入したのである。校内に「光ケーブル」を一部の教職員が敷設してくれ、ソフトウエアとして「イントラネットシステム」を自らの手で開発した。当時は学校の教職員の勤務管理を自前のパソコンとソフトでやるなどは革新的で他校から見学に来たくらいだった。当然、この中には「掲示板」としてあらゆる情報がタイムリーの発信できたのである。これが「ペーパレス職員会議」の始まりであった。今でも本校の職員会議は資料などない。事前にイントラで情報を全員が共有しているからである。

 しかしあれから10数年が経ちますます多様化して行く学校現場には対応出来なくなり、新しい「就業管理システム」の導入を考えた。その中心的役割を担ったの事務室のKさんであった。能力を見抜いた私は採用後4年で昨年4月1日に事務長補佐に昇格させた。彼は現状のイントラシステムの限界を自らの職場で改善するために様々なシステムを比較検討した。その結果現在のシステムに辿り着き、まず「情報企画部」に流し、協同でこのシステムの健全性や耐久性などを検討し、昨年12月に試行的に少人数のグループで「オンラインチェック」を行い、「行ける」と判断した。そして今年になりこの「新就業管理システム」は学校全体のモノとして導入がなされたのである。

 


私は今日の職員会議でここに至る経緯を説明し、これが「価値ある仕事」だと声を大にして評価した。「現状分析」「課題認識」「比較検討」「試験的導入」「本格的導入」そして「手直し」「評価」と繋がっていく業務手順である。最初にこのシステムを探し出したKさんも偉いがそれを受け入れ評価し全体に展開した情報企画部も偉い。素晴らしい仕事であった。私はこのシステムを「新就業管理システム」から「ワークサポート」と呼称することとした。Kさんに考えるよう指示し出て来た数案の中からこのワークサポートを採用した。今日以降イントラネットを完全削除しワークサポートが公式な全教職員の「セルフ就業管理システム」である。

2022年2月1日火曜日

人生には三つの坂「上り坂、下り坂、まさか」?

 今日は2月1日、「一斉参拝」の日で当然「学院長講話」では話す内容は「オミクロン株」と感染者多数の場合の「学校措置」についてである。必要であれば校長判断で「学級閉鎖」「クラブ閉鎖」とすることに言及し今出来ることをしっかりとやるしかないと強調した。米中関係、ロシアとウクライナの緊張、北朝鮮のミサイル、北京の冬季オリンピック等にも言及し、国際社会を見詰めることが大切とも話し、「今をしっかりと生きよ!」「君たちの時代がくる。それまでに実力を付けるように!」等を話して15分の講話を終えた。基本的には激励しかない。

本校の生徒は人の話をよく聞いてくれる。それだけに話す内容,もって行き方、抑揚、選択する言語など重要である。国際情勢などに触れることは効果的である。とにかく生徒数が多いから生徒の心に到達する為の効果的なトーキング、スピーチ方法は工夫しなければならない。コロナ、コロナの学校だがもっと重要な事がある。生徒数の多い学校だけに尚更である。

ちなみに生徒数で言えば25日卒業式前日時点で高校は2093人、中学はジャスト380人、合計で2473人在籍していた。26日で710人の高校3年生が居なくなったが、4月には新入生が入って来る。「一体どれくらいの1年生が入学してくるのだろうか?」人生には三つの坂があると言う。「上り坂、下り坂」と「まさか」だ。まさか新校舎を建設した時にはこのような大規模な学校になるとは夢にも思わなかった。余裕を持って建設した校舎だが教室が足らなくなるとはまさか思いもよらなかった。卒業式の翌日に「令和4年度高校入試」に関して公立中学校校長会の名で進路希望調査の発表があった。27日に大きく新聞報道されている。これが第一回目の希望調査でその後は他府県などの数値も加わって変動するが大体の傾向はこれで読める。2回目の発表は確か2月8日の筈である。一覧表にまとめて入試広報部長が部屋に来て、いささか「ハイの状態」に見えたが「2位になっています!」というものだった。部長に就任して初めての業務だから、プレッシャーは相当なものだった筈だが本当に良く頑張ってくれた。この先生のキャリアパスからしても良いスタートを切れたと思う。確かに95校の私立高校の中で浪速高等学校は1928人と2位であった。昨年度は6位だった。

しかし、その後も増加し続けて昨日現在で1995人まで膨れている。これに浪速中学校からの内部進学者が加わると実に久方ぶりに2000人の大台を突破し2094人が実際に出願している。この数値は希望調査ではなくて2万円の「検定料」を払ってくれている出願者の数である。その中で「専願者が610人」となっているから令和4年度の入学者数は800人を大きく超えそうである。凄いことになってきた。私は昨日、1月最終日ということで様々な業務で重要指示を出すために拡大管理職会議を行ったが、その席で次は「2月10日の学力試験日が適正に実行できるように準備を怠るな!」と敢えて強調した。コロナ感染で試験に来られなかった生徒の対応である。




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