今日は第二回目の高校入試説明会の日であった。昨年は一日違いの9日でアラウンドのタイトルは「千客万来」としたが、今思うとこの表現は受け入れる側として少し尊大な感じがしないでもない。従って今日のタイトルは「門前、市を成す」にしたい。意味は多くの客が絶え間なくやって来ることである。あと1か月もすれば、年末年始となるが、お店や会社などで稼ぎ時の繁忙期にひっきりなしに客が訪れ、めまぐるしい様子を指して使われる言葉であり、縁起のいい言葉なので、熊手や絵、のぼり・ステッカーなどに書かれた品物も多い。同じく縁起物として知られる「招き猫」と一緒に描かれたグッズなども多く販売されている。まさか私立学校にこれらの品物を置くわけにはいかないが、全国の私立高校にとって、今は「門前市を成す」を願いながら、学校の説明会に参加して欲しいと今までの入試広報部の生徒募集活動の結果を目にする時だ。
「枯れ木も山の賑わい」という言葉もある。これは「つまらないものでもないよりはまし」という意味だが、人に対して使うのが一般的で、人数が少ないよりはどのような人でも数の足しになる方がましという意味で使われる。人が集まれば賑やかになるという意味だと思っている人が多いようだが、これは間違った使い方で、文化庁が2014年に行った「国語に関する世論調査」によると、約47%の人が意味を勘違いしていたという結果が出ている。とにかく学校の受験生募集で学校が賑わうのは悪くないと私は思っている。少子化の中で募集する側の学校が「あの程度なら要らない」などと「門前払い」にするのは間違っている。生徒は大きく成長する。当方は私立高校であり、「参加してくれただけで有難い」と思わないといけない。
その参加者数であるが、1昨年度が申込者数が600人で最終的参加者が547人、昨年は申込者数が738人で参加者は659人だった。今回の説明会では、今朝段階で申込者は707人であったが、今インフルエンザが猛威を振るって中で、参加者は昨年とほぼ同じ数値の参加者数となった。有難い事である。しかし説明会で「この学校はどうも僕には合っていない」とかも当然あり得るわけで、結局は本番受験の統一試験日、2月10日に何名の受験生が本校に来てくれるにかかっている。私は入試広報教頭のK先生と欠席率の少なさを喜びながら今日のプレゼン資料の改善点を指示した。
相当時間をかけた校長のプレゼンの資料であり、ほぼ完成形に近いと評価したい。後1,2点強調すればほぼ満点と思う。とにかく説明会と銘打っている限り、「資料と説明が命」である。入試説明会としては第3回目が12月6日(土)で、最終が12月13日(土)に第4回目を入れている。本校は各教室を使ってオンラインで説明し、受付から終了まで全てICTを駆使した応接となっている。クールでスマートなシティスクールを標榜している学校であるが、同時に「情け深いウエットな先生方」が生徒に寄り添う面倒見の良い「グッド・スクール」の道を歩んでいる。受験生は他校との比較を考えながら、単に自分に心地良い学校ではなくて「自分を変えてくれる学校に進学」することも重要な視点だ。まだ時間はたっぷりある。是非受験生は自分の目と耳で時間を割いて観て、考え、受験先を決めるべしと強調しておきたい。

