2023年9月30日土曜日

PTA賛歌と中秋の名月

 ここで一つ、「本校のPTA賛歌」を書きましよう。ご承知のように日本におけるPTAは、各学校で組織された保護者と教職員による社会教育関係団体である。理解する上で大切な事は児童・生徒はPTA会員ではない。そして皆が等しく活動の支援対象でもあるのだが、任意加入の団体であり、結成や加入を義務付ける法的根拠は無く、全ての児童生徒のための無償ボランティ活動と言える。時にマスコミなどで保護者の参加率などが話題になっているが、本校ではそのような事は全くなくて皆さん、学校の発展に力を貸して下さっている。私は今まで公立時代も浪速時代でもPTAにはただただ感謝の気持しかない。無償のボランティアとは言え、時間を出して頂き、大きな犠牲を伴っているが我々のお返しは良い教育を進展することで学校の発展、隆盛こそがPTAのご恩に報いることだと思っている。 


先の浪速祭でも獅子奮迅の働きで盛り上げて下さった。今日はその打ち上げ会で18時から道頓堀ホテルで総勢100人弱でにぎやかに執り行われる。正直言って学校が元気だとPTAも元気である。学校が元気を失うとPTAも勢いを減じることになる。PTAは学校の校長の背中を支え推してくださる組織だと思えば分かり易い。このような打ち上げ会は理事長や校長など少数だけではなくて分掌長や関係する教員も揃って親しく懇談する場でなければならない。そしてやはり学校の姿勢としては「おもてなしの精神」で場を盛り上げる形が望ましい。着任当時PTAの会合では学校側は会費は無料でPTAが負担していたが私はその事実を知り、早速改めて「割り勘」即ち学校側も同額の会費負担とした。これで堂々とお酒が飲めるのだ。加えて私はPTA側に「手土産」を用意して感謝の気持ちを表したのである。 


昨夜は中秋の名月の日であり記念にと思い自宅のマンションから写した。2023年の中秋の名月は、929日で、太陰太陽暦の815日の夜に見える月のことをさすが、中秋の名月を愛でる「観月」「月見」の習慣は、平安時代に中国から伝わったと言われている。しかし、今や日本の文化そのものになっているのではないか。今年の中秋の名月は「満月」の日となり一際大きく見えた。中秋の名月と満月の日付がずれることは、しばしば起こり、来年は中秋の名月が917日、満月が918日と日付がずれるそうだ。今朝の「朝日新聞は極めて感動的な写真を掲載」してくれていた。満月に映る上昇中の飛行機がお月さまの中に入っており私は今の浪速、今のPTAという組織の上昇飛行だと感慨深く受け止めた。「慢心」「増長」「尊大」等は危険であり、「謙虚」「謙遜」「謙譲」「慎み」等こそが組織の発展には極めて重要であるが偶には今置かれているポジションに幸せを感じる時間を持っても良いではないかと思う。教職員が一生懸命に努力して現在の状況を作り出したのだから、それくらいは有っても良い。そして幸せを感じた後は、次の自戒の一句だ。「実るほど頭を垂れる稲穂かな」。 



2023年9月28日木曜日

修学旅行付き添い教員の発令と訓示

 今朝は視聴覚教室において10月29日から出発する修学旅行と海外語学研修の「付き添い教員の発令」を行った。これは人事である。生徒の生命と財産を守る重要な施策と考え、形を決めて従来より行っていることだ。場所が視聴覚教室と言うのが珍しいが本校は何処に出しても恥ずかしくない視聴覚教室を有している。そこら辺の芸能ホールには負けない施設であり、階段教室風で音響も完備している。映画も鑑賞できるし、大きなスクリーンで映像を使った体育の授業なども可能だ。令和5年度の修学旅行もコロナとロシアのウクライナへの蛮行からまだヨーロッパには行かせられないから、語学研修を除いて6班が国内修学旅行となった。 


行先は北海道の道東、道央、道南、関東、九州、沖縄、それに出発の時期は後になるがフィリッピンの語学研修だ。10月29日から11月2日まで5日間の日程である。生徒総数が720人を超え、これに対して35人の教員を帯同させることを決めて本人たちに伝え併せて「訓示」を行った。言ったことは生徒の修学旅行であって先生方の束の間の観光旅行ではない。生徒の命と財産を守って無事に学校に戻ってくるようにと言う事だけである。国際コースの生徒はフィリピンのパーペチュアルヘルプ大学のプログラムで研修する為にこの研修旅行が修学旅行替わりとなる。 

16時に全教職員が勢揃いして卒業アルバムに載せる記念写真の撮影があった。もうこの時期になったと思えば、感慨深い。胸の100周年記念バッジも後3か月で外す。まず高校からそして中学の撮影となった。私は今日の日を失念しており、着て来た洋服が余りにも明るかったので着替えて臨んだ。部屋のロッカーには数着のスーツが式服を含めて常時保有しているから全く問題は無い。大体、この種の記念写真は「黒っぽいスーツ」が定番であり、その昔ジャケットに替えズボンの先生が居て注意したこともあって、私だけが明るい夏服で応じる訳には行かないからだ。

 

その後引き続いて1カ月ぶりの「職員会議」があった。やはり学校と言う組織では昔も今も今後とも極めて重要な会議は職員会議であり、幾ら本校のように「ペーパーレス会議」となりネットで全ての情報が共有されていても理事長が肉声で教職員に語ることは大切である。中には久し振りにお顔を拝見する先生方もおられ、私はじっとそれらの先生方のお顔を見ながら色々と話を展開する。今日私が語ったのは昨日、「奉鎮の儀」を済ませた中学の新校舎は順調に工事が進んでいると切り出し、高校、中学の納付金、即ち入学金と授業料問題について25日の理事会・評議員会での結論を伝え、特に大幅に値上げさせて頂く中学校の教員に誇りと責任を今まで以上に感じ、頑張って欲しいと激励した。又学校には予測不可能な様々な事態が起きるのが普通だと思い、その場合、関連する分掌や上司へ速やかに報告、連絡、相談の「報・連・相」こそが、事態を速やかに収める要諦だと指導した。「一人で抱え込まない」ことを忘れてはいけないと強く言及したのである。




2023年9月26日火曜日

新中学校棟建設工事「奉鎮」

 昨日の役員会で嬉しい話があった。初めて「財テク」に近い資金運用の話を提議したのだが、これについて理事、評議員からは大きな賛同を受けたことであった。木村のイメージからすれば私は「少々リスクが有っても資金を大きく運用する」と思われるかも知れないが、ところがどっこい、資金の運用には極めて慎重で大きな銀行と郵便局の預貯金だけで株や債券などのは「手を出さない」できたが、それを少し「踏み出す」決断をして提案したのであるがそれを受け止めて頂いたからである。一人の理事は購入先の独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)の安全性について格付けが高く狙った視点が良いとお褒めの言葉を頂いたし、他の理事は「画期的」とまで言って下さった。このようにして我々は「ルビコン川」を渡ったのである。早速常務理事に指示し野村證券を通じて購入手手続きをするようにした。 


今日は建設中の新中学校棟の建設現場で「鎮め物」の儀式があった。工事は計画通り、ゆったりと余裕を持ちながら安全に進んでいる。これならもっと早く完成することも出来たかなと思う時もあるが。この余裕が良い仕事に繋がる。それに学校というのは完成時期が問題で年度途中で完成してもはやはり年度替りの3月末がベストだから私はそれで良いと考えている。今は基礎工事の真っ最中で今日は土地の神様にお供えをして未来永劫、この土地を護って頂く神事である。この「鎮物の儀」は、古墳時代の出土品にもあるくらいで、その歴史はとても古いが、まず一般の人が見る機会はほとんどないと思う。 





塩とお酒で浄め、桐の箱に入っていう鎮め物を、箱のまま建物のほぼ中心に埋めた。既にゼネコンの南海辰村建設さんが全てを準備してくれていたから順調に事は運んだ。鎮め物の中身を見ることはまず無い。しかし私は以前一度だけ見たことがある。大体7種一組で、鉄人像、鉄鏡、鉄長刀子、鉄小刀子、鉄矛、鉄盾、鉄玉で箱には「奉鎮」と書いている。神式の重要な儀式を行ったという意味で、「神の霊に安らかに穏やかにお鎮まり頂き」新中学校がますます発展するようにとの願いを込めて私は祈願した。そして関係者が見守る中で私は最後にその土地をならすという意味で、鍬(スコップ)で鎮め物に砂をかぶせて儀式は終わった。この間約8分程度であった。地中から陸に上がって記念撮影をして全てが終わったのである。次は「上棟祭」である。今後とも神道の学校の理事長としてこのような「祭事」は丁寧にやっていく。 





2023年9月25日月曜日

臨時理事会・評議員会

今日は「臨時理事会・評議員会」の日であった。5月の決算理事会、12月の業務理事会、3月の予算理事会が定例の理事会・評議員会であり、これに加えて8月に文書による持ち回り理事会が本学院の役員会である。本法人の理事数は12名で内4名が理事長、常務理事、高校校長、中学校長の職にあり、基本的にこの4人の校内理事が法人業務の全ての責任を負っていると言って良い。本学院の寄附行為では理事は評議員でもあり、これは来年度から理事の評議員兼務は認められなくなるだろう。業務を執行する理事が、理事を監視すべき機能を有する評議員であるのは考えて見れば可笑しな話しで、最近の某大学理事長の不祥事から出て来た話であるが、基本的に今の私立学校法の改定に賛同する。 


理事職を兼務していな評議員は26名で内23名は府内の神社の宮司さんである。元来は神社界以外の評議員を増やすべきと言う意見は正論であるが、話はそう簡単ではなくて、中身の分かった見識高い人物を探し出し、本校の場合は無報酬であり、就任して頂く作業は「言うは易く行い難し」である。学校というのは見た目、分かり易いと思うのは素人的見方であって、企業経営よりは法的規制も多く、学校会計などは企業会計に比べ難しい。とにかく公益法人であるからまず「コンプライアンス(法令順守)」が第一に来なければならない。 


従って理事長以下の校内役員が業務を適切に執行し、透明性を高めて全てを開示することが重要である。我々の理事会・評議員会の資料は私の方針でもあるが、完璧な「公文書」として役員会に提示し議論し、議事録をしっかりと残してきており、これについては高く評価して頂いてきたところである。しかし年の3回の役員会ではタイミング的に間に合わないケースもあるから、その時は本日のような臨時の役員会を持つことがある。今日は最近大きな問題としてマスコミを賑わせた「高校の授業料完全無償化」について経緯と方針を役員諸氏に丁寧にご説明し、これとは別に浪速中学校については入学金、授業料を上げさせ頂く旨の具体的な金額を提示して、本日正式な機関決定となった。

 今日のもう一つのテーマは「資産運用」について提案しこれまた正式の機関決定事項となった。開校100周年記念事業も無事に終わり、現在は一言で言えば「無借金」状態であり、財務状況は万全である。本法人は私の強い思い入れもあって「虎の子の流動資金」は安全性の高い有力な市中の銀行、郵貯に限って普通預金と定期預金だけで資産を護って来た。しかし何時までもという訳には行かず、安全の高い預貯金とは別に幾分「利回りの高い債券」を購入する試験的試みをすると方針を固めた。その為に今日の理事会・評議員会に議論をしていただくべく資料を用意した。市中の銀行、金庫などで例として1億円を預けても2年で利子は4000円である。1億円を2年預けてわずか利子は4000円、さりながら株や複雑な債権などは投機性もあり、大切な資金の運用としては学校の財務として相応しくは無いから安全性を一番に考え購入先を検討し選んだのである。 

その最初の運用先は独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)である。ここは日本において、主に学生に対する奨学金事業や留学支援・外国人留学生の就学支援を行う独立行政法人であり、主務大臣は、文部科学大臣で、主務省所管課は、文部科学省高等教育局学生・留学生課であるから「格付け」は高く、安全性は全く問題視しなくて良い。まず最初の運用は1億円で債券を購入するが、これでも2年後の運用益は16万円である。「苦笑い」しそうになるが4000円からすれば40倍の運用益となる。額に汗し、コツコツと貯めて来た資金を預貯金で眠らせて4000円頂くよりは160000円となる方が働いてくれている教職員の手前、お金を取り扱ってくれている事務室の面々の顔も立とうと私は考えたのである。彼らも「ちょっとでも資金が増える」ように立派な仕事をしているのである。 

2023年9月22日金曜日

「歌う」と幸せホルモンが分泌される!

 歌うと「幸せホルモン」が分泌されると物の本にあった。副交感神経が優位になるだけではなく、セロトニンやドーパミン、エンドルフィンといった「幸せホルモン」が分泌されるらしい。 これらのホルモンは精神安定の効果があり、幸福感や満足感を感じやすくなると言われており、絶対的に歌うことは体に良いとある。私もそのように思う。とにかく心と身体の健康には「うた」がいい。身ぶり手ぶりを加えて表現豊かに歌うと、血圧の安定や、血糖値の低下などの変化が期待されるというデータもあり、 体を動かしながら歌うことは、腹式発声による有酸素運動に加え腰の運動にもなり、腹筋を鍛え腰痛の改善にもつながるともあった。「良い事ずくめ」であり、従って私も歌が大好きで出勤すると執務室でまず音楽を聴きながら調子と気分を上げて行く。又私的にも健康カラオケ大好き人間であり、時々唄わないと身体の調子が悪くなる。 



今日は浪速祭の「番外編」ともいうべき中学校の「第11回目となる合唱コンクール」の日であった。15年前に中学校校長兼務だった私が始めた。「歌声が聞こえる学校は良い学校」との信念である。クラス形成、絆、いじめ問題等々クラス単位の合唱は大きな効果があると進めたのである。元々は浪速祭のプログラムの中に入っていたものだが、総合的に検討して今年から浪速祭が終わった後にやるようにした、中学全学年共通の行事である。保護者ご招待で課題曲と自由曲の2曲でのクラス対抗の形であり、いやがおうにも盛り上がる。今年は開校100周年と言う事もあって課題曲は「校歌」とした。今浪速中学校は「今、注目の中学校」であり、新校舎の建設も順調に進んでいる。遂に来週の26日には「鎮め物」を地中に埋める儀式がある。更に令和6年度入学生から幾分かの学校納付金を上げさせて頂くことにして25日は臨時理事会を以って議決することを考えている。納付金とは入学金と授業料である。 


納付金のアップは当然、保護者にとって負担ではあるが現在の浪速中学の納付金は府内60校の私立中学の中で中位より下にあり、新校舎建設の資金需要など考慮し、私が「値上げさせて頂く」と決めたものだが、何より浪速中学の教育の中味について私は自信と誇りを有しており、この教育活動に相応しい納付金を決断した。もう15年も値上げしておらず、保護者にもご理解頂けると判断した。職員会議では中学校の教員に対して背景や意義と責任について十分に説明し授業料値上げに恥じないような仕事を更に高めて欲しいと訓示した。「安かろう、悪かろう」ではなく、浪速中学校のポジションを更に高めていく起点にもしたいと思う。素晴らしい新校舎を持ち、益々中学校が燦然と輝く大阪を代表する浪速中学校に成長して欲しいと思う。

休憩時間には生徒が私の所に来て「グータッチ」や「じゃんけん」を求めてくる。中学生は可愛い。本当に良い合唱コンクールだった。生徒は一生懸命に練習を重ねて来たというから良いハーモニーであった。勿論、演歌などは一つも無い。私には良く分からない今日的な歌でも、生徒の好む歌がどのようなものか分かっただけ、大いに勉強になった。会場沢山の保護者もスマホを片手に嬉しそうに我が子を追いかけていた。特にハイライトは教員の合唱で難しい曲を見事にやってくれた。会場が割れんばかりの大拍手で、生徒が飛びあがって喜んでいた。生徒と教員が一体となる、これが「浪速教育の真髄」なのである。


2023年9月20日水曜日

浪速祭、 余韻と余情

 18,19日と連休にし、今日から通常通りの授業が始まった。朝から次々と教職員が入って来て、過日の浪速祭の盛り上がりに誰もが言及していた。このような事は珍しいことだ。100周年誌の編集担当者は「100年目の浪速祭を後世に伝えたい」と言ってきたので完成時期を遅らせてもそうすべきと私も賛同した。確かに「もの凄い熱気と歓喜」にあふれたお祭りだったと思う。事務局のカウントで生徒と保護者で総勢約6000人に迫る数の入場者だったから広いグランド、体育館、大きなホールがどれも満杯ですれ違うのにも気を遣った。インフルとコロナ、それに熱中症を心配したが、もはやあの時点では如何ともし難い雰囲気で「場の勢い」に任せるしか無かった。「集団が燃える」とはあのような状況を言うのだと感じた。やはりハイライトは豊栄の舞と神輿のお練りだったと個人的には思う。神社神道の学校のお祭りとしての雰囲気がこの演目で醸し出されたと思う。模擬店は決して悪くは無いがこれだけでは駄目だ。「祭事」が必要である。

私はと言えばあの蒸し暑い中で4年振りの浪速祭の状況を心配しながら全ての会場を次から次と2回は回ったのだが、結局茶道部の呈茶には行けなかった。自治会担当の企画の勝利で、何処も人の波でごった返し、行き交う生徒はわざわざ「めっちゃ楽しいです!」と声をかけてくれた。中には「先生、有難うございます」と丁寧に言ってくれる者もいた。そう「楽しい学校行事」が一番である。長いコロナとの闘いで生徒には内心「鬱屈」したものもあったのだろうが今回の浪速祭でそれは多分に発散したと思う。各クラスが揃いのTシャツを着て求心力を高めており、僅か一日のお祭りだったが揃いのユニフォームは大きな友情の証として元を取ったと思った。私は学校の用意したスタッフ用とPTAが用意してくれたサプライズのユニフォームと2着もあってPTAの会場に行く時はそれに着替えて行った。背なかに「理事長」と印刷しており恥ずかしかった。 





それにしても行く先々で「理事長、理事長」と歓声が上がった。そして生徒から「記念のショット」を次から次と求められて正直大変だった。追いかけてきて「理事長、買ってください」とせがまれたり、ビラを手渡されたりして強い勧誘には些か閉口した。ポケットに小銭を用意し、買うには買ったが列が長蛇で待つわけにも行かず、スキップするのも多かったと思う。特に常日頃コンタクの少ない理事長との記念撮影については、次への移動があり、時計を見ながらであったが、やはりこれだけはサービス精神旺盛であるべきで応じてやらねばならないと思い、機嫌よく応じた。最後は全員を集めての「閉会式」で私が生徒と教職員を激賞した。まったくトラブルなく終えることが出来たのは生徒の自覚と行動、そして教員の指導がもたらしたものである。そしてPTAが素晴らしかった。このようなPTAを有する本校は幸せだ。



今日は大阪府神社庁で秋季の合祀祭と慰霊祭があって参列した。本校は年に一度、春季例祭時に合祀祭・慰霊祭を行っているが秋は色々とこの浪速祭など行事が有って春だけにしているが神社庁は春と秋の2回行っている。誠にご懇篤な事で関係者の一人として私にもご案内があって欠かしたことはない。この席でも過日の浪速祭が話題になっていた。それは神社庁傘下のお宮の子弟が本校で学んでおり彼らから話しを聞いているのである。膨大なエネルギーをかけた浪速祭がこのように生徒、教職員、関係する神社の関係者の方々に評価されるのは極めて嬉しい事であった。次の大きな行事は10月21日の「中学校体育大会」、25日の「高校体育祭」だ。生徒の為に頑張らねばならない。



2023年9月17日日曜日

開校100年目の浪速祭・・めちゃ、盛り上がったお祭り

 9時ジャストに自治会長の校内放送で開校100周年目の「浪速祭」の開始が宣言された。同時に続々と保護者が正門から入校されてきた。今日は「お祭り」である。しかし蒸し暑くて大変なお天気だったが本当に盛り上がったお祭りとなった。一時期、校内の飲み物と言う飲み物が自動販売機も含めて一本もなくなりPTAが外に買いに走ったという。このような浪速祭は記憶にない。「生徒の弾けた喜びの顔」が殊の外嬉しい。4年振りの浪速祭は大成功となった。本当に良かったと思う。日本人にはこのようなお祭りが時に必要なことがつくづくと分かった。我々の身体にはこのような血が流れているのだ。



本校には所謂「文化祭」的なものは無い。敢えて言えばこの浪速祭が文化祭を包含していると思う。従来は「体育祭」も無かった。男子校の名残で長居陸上競技場を借りての「陸上競技大会・記録会」がこれに当たっていたと思うがどうも受験生や生徒の気持を考えると体育祭の方が良いかなと言う意見が入試広報部から出て来た。この問題について少し触れておこう。結論的には今年から体育祭と名前を変えて実行するとしたが、問題はその場所であり、昨年から探し回ったがこの巨大な都市である大阪でも2500人の高校生を体育祭で収容できる会場は1ないし2カ所しかなく、そこは既に他の高校で長期予約されており、ほとほと困った。本校施設の美原の「高天原スポーツキャンパス」を使う手もあるが必要な大型バスが50台も必要でまず駐車場が無い。従って公共の乗り物で会場に行けるという選択はますます本校のような大規模な学校では困難であり、途方にくれた。結局体育祭は長居スタジアムを借りて中身を一部入れ替えて10月25日に行うことにしている。



私はお祭りが大好きで小さい頃から地域の氏神様のお祭りではお小遣いを親から貰って「出店」に顔を出してはお菓子を買い、今では余り見かけなくなったが映画の「フーテンの寅さん」ではないが出店の主の口上などを聞くのが大好きだった。それは成長しても変わらず、神社神道の学校に勤務できたのもご縁だと思っている。とにかくお祭りは派手に豪華にやらねば面白くない。これが私のやり方である。その為には「お金も使う」必要がある。ケチケチしたお祭りならやらないほうが益しだ。模擬店大好き、出し物大好き、バザー大好き、中でも「神輿」は格別に大好きである。本校では2台もの、それは、それは立派なお神輿があって今日も高校生用の大型神輿、中学生用の小型の神輿の「お練り」があって勿論私は先頭に立って旗を振るのだ。この時ばかりは血流が身体中を巡り元気になる。



私もそうだが生徒も親も出店や模擬店が何故故好きなのであろうか。考えているが良く分からない。食べるものを自分たちで作って人様にお売りすると言う行為は間違いなく「非日常」であり、非日常の中に身を置くことはとても快感が高まるのかも知れない。今日もジュース、焼き鳥、ポテト、ポップコーン、たこせん、チュロス、フランクフルト、綿菓子、餃子、フライドポテト、ワッフル、焼きそば、たこ焼き等々高校3年生の出店があり、PTAからは新鮮野菜、クッキー、アイスクリーム、ジュースときた。茶道部はお茶室にてお抹茶とお菓子が振舞われた。それに中学校が初めてブドウ巨峰、イチジク、ジャム、などを仕入れ値だけで80万円以上を買って並べたと言う。売れ残れば全て学校が買い取るだけで心配はない。





もう一つハイライトは女生徒80人によるお神楽奉納である。昨日のアラウンドにも書いたが「豊栄の舞」を舞ってくれた。これと男子生徒による前述した神輿のお練りが浪速祭の「てっぺん」である。どのような企画でも「てっぺん」があるのが良い。一方体育館の舞台では軽音楽、ダンス、吹奏楽、雅楽、漫才などが次々と披露されている。良い天気の中で4年振りの浪速祭は大いに盛り上がったのである。このような盛り上がりはかって経験したことが無い。行き交う生徒も「めっちゃ楽しい!」と歓声を上げてくれた。コロナで幾分鬱屈した気分は今日弾け飛んだ感がする。何より保護者が生徒以上に楽しんでくれていたように感じた。実行して良かったとつくづくと思った。会場設営は外部の業者さんにお願いし撤収は今日中に終わる。今日は日曜、この振替を19日にしたから明日、明後日と連休で水曜日の20日に登校してくるがその時は今日のお祭りは影も形も無く学校は静かに生徒と教職員を向かえるだろう。このオンとオフの切り替えが実に心地良い。