2024年4月22日月曜日

「有言実行」こそは私の生きて行くエネルギー!

 学校は極めて順調に推移している。「平穏に粛々と」毎日が進んでいる。しかし私は想うのだ。昨年の丁度今ごろは8日後に控えた4月30日の「開校100周年記念奉祝祭、記念式典、記念事業たる新中学校棟建設宣言、祝賀会」の4パーツの準備に眼を釣り上げて全教職員が走り回っていた。あれから1年経ったが今の安堵感、幸福感、充実感、達成感などは全て昨年4月30日の成功裏に終わったからで、それを象徴するが如く、令和6年度は更に多くの入学者があり、総勢3090人の生徒が学ぶ大きな学校になった。「神恩感謝」しかない。あの時に「建設宣言した新中学校棟」は目の前で、日々形が変わり、工事が進められている。100周年記念碑「祈願の碑」は周辺に馴染み、生徒を見詰めてくれている。教職員の理解と協力があればこそであるが、この「有言実行」こそ私の真骨頂だと思う。言ったことは必ず実現する。過去も現在も未来もそうだ。その約束の実現こそが、私の生きていくエネルギーである。 





その後南海辰村建設さんから新校舎の進捗と特に内装との関連で設計陣の意向が説明された。今回は中学の建設チーム長も参加してくれた。素晴らしいものが出来ると分かっているが細部ではまだ「スペースの有効利用率」「将来の有り得る想定への対応策」など「施主たる私」には検討不足との印象があり、今日の設計打ち合わせにおける理事長の指摘に対して明確な返答を持参し再度打ち合わせの機会を持つよう指示を下した。特に「職員室の机配置」、「音楽教室の設え」、「中学生徒のコスモス(宇宙)スペースの設え」である。斬新的で機能的なレイアウトや備品など検討を進めて欲しいと思う。又理事長提案の「モデル教室」の先行建設については工事工程に影響の出ない範囲で少しでも生徒募集にプラスになるよう「格好良いモデル教室」と、その部屋に流す動画や完成写真の作成等について検討するように進路・教務部長に指示を出した。浪速中学の目玉である「英語と道徳の教育」をそのモデル教室で絵と音で一杯にするのだ。しかしパース図に描かれた正面エレベーターの中からシースルーで見える学院神社前の光景の素晴らしさには感動した。 



16時からは全教員が参加しての研修会の視察に出掛けた。今回は「ICT教育」がテーマである。7階の4教室に集まり、全員がPCを用いてオンラインで研修する。講師は東京のグーグル本社からでグーグルミートを使っての研修となる。今回は今まで本校の教員が積極的に利用して来た現在の「Google Jamboard」が2024年で終了するのでその後継アプリ「Figjam」が案内されたのである。これを「先んじて学ぼう」とICT教育推進部の企画で行われるものであるが、来年からの積極的な利活用を見据えたこのような「素早い対応」は私を殊の外喜ばせる。まさに「先手必勝」であり、ICT教育先進校としての「面目躍如」たるものがある。グーグルクロムブックを大規模な学校で中高全校生徒に持たせたのは本校が恐らく世界で最初であり、教員にグーグルの指導者認定の資格試験を受けさせ、ICT教育専門家としての資格を取らせたのも恐らく本校が最初だと思う。だからグーグルは本校を高く評価し、細やかな配慮をしてくれている。我々の誇りであり、今後とも他の追随を許してはならない。従って教員は一生懸命に集中してこの研修に臨まないといけない。今後とも「ICTに関しては、常にトップに立つ」だ。このエネルギーも今から17年前に私が着任した時に全教職員に宣言した「IT武装された都市型スクールの実現」の典型的な例である。


2024年4月17日水曜日

生徒に混じって新体力テストに参加

 今日は終日かけて、生徒の「新体力テスト」を行った。文部科学省が推奨する体力測定項目により実施した測定結果から生徒が生涯にわたり、心身ともに健康で活力のある生活を営む為に自己の体力を知り、自分の体や体力に関心を持ち、自己に合った体力の高め方や健康の向上を工夫できるようにすることが目的である。「言うは易く、行いは難し」の典型的な例であるが、まず自分の体力の現実を知る事の重要さ、そして勿論体力増進の為に運動を実行することこそ大切であることは疑いようもない。しかし毎日毎日の日常生活で実行できる訳ではないことも事実である。それでも「体力というもの」を生徒に教えることは教員の責任であり、これが出来ていない学校は学校ではあるまいとまで思っている。私は「やれ、やれ!」という方だし、今日も生徒に混じって少し、トライしてみたが、当然体力の低下を大大痛感した。年寄りの冷や水と言われても私は何事にもチャレンジする。機会があれば挑戦する。これが無くなったら私は終わりである。



AMに高校1年、中学全学年、PMに高校2年、3年の2部制に分かれて総勢3000人の生徒の測定を保健体育の教員がリードしてそれに全教員が持ち場に付く。極めて「大がかり」である。測定項目は「上体おこし」「ハンド投げ」「反復横跳び」「握力」「幅跳び」「長座体前屈」と6項目を選択している。「50m走・シャトルラン」もあるがこれは後日授業で行われる。全てICTでデータが記録され管理される。特に本校の教員の優しさは熱中症や体力不調の生徒への目配りであり、今まで事故は無い。主担のT教諭が朝、部屋に来て「天気で良かったです!」と安堵の顔をしていたがその気持ちは良く分かる。今午前の部が終わって暫くしたら午後が始まる。 




このように4月5日の入学式から新入生に次々と新しい事をなじませながら早く高校生になって欲しいと思う。概して「生徒は早く新環境になじみ、大人は時間がかかる」と私は感じる。新任の教職員も同じことで「浪速の水」に早く慣れて欲しい。過去にもあったが、中には「斜に構え」たり「自分は教師としての経験が長い」ことを自慢したりする面が垣間見えたり、「前の学校とやり方が全く違う」とか誤解の上に文句を言う一風変わった先生もいた。前の学校で専任キップを貰えなかったか,或いは貰わなかったから本校に来てくれたのではないか。しかし、そういう事は口に出さず、早く浪速の空気に慣れ、浪速の良いところ、悪い点も見え始めてきたら、どしどし改善提案をして欲しいと思う。今は「仕入れ段階」である。先に社会科の男性教員の感想文を転記したが、今日は女性事務職員の書いた文章を転記する。お二人とも新卒であり、大いに将来を期待している人材の内のお二人だ。他にもたくさん居られるが、とにかく私の経験では書いている文章を読めば、その「人となり」が分かるだけに私は書かれた文章というものを重要視している。

 

     「施設見学会を通して」             事務 〇〇 〇〇

 

43日、新任研修として施設見学をさせていただきました。あいにく天候には恵まれませんでしたが、浪速学院が有する郊外の3つの施設を巡り、自分の目で見て感じることにより、これから自分たちが働く場所がどれほど生徒にとって素晴らしい環境であるかを心の底から実感することができました。事前にホームページで外観などは見ておりましたが、実際に目の当たりにするとその規模に圧倒されるばかりでした。とりわけ高天原スポーツキャンパスはプロのための施設かと思うくらいに広々と充実しており、いい意味で学校の施設だとは到底信じられませんでした。このように美しく整えられた数々の施設で勉学やクラブ活動に励むことができる生徒たちをうらやましく思うと同時に、のびのびと育っていく生徒たちを支えていける喜びを新たにしました。 

見学の中で最も強く感じたのは、理事長・学院長のご尽力の大きさです。どの施設も建物だけでなく土地の選定から行っておられたり、施設が完成してからもさらに活動しやすくするための方策を追求しておられたりするなどのお話を伺い、理事長・学院長の「浪速学院での教育」に対するご姿勢や並々ならぬ熱意に頭が下がる思いでいっぱいになりました。特に多聞尚学館で、尚学館になるまでの歩みとこれからが記されたものを拝見し、建物との運命的な出会いを知って感じ入るとともに、自分が理事長・学院長の統べる浪速学院に関われる身となれたことを一層誇りに感じました。 

私は事務職員として勤めるため、教員の皆さんに比べ見学した施設に足を運ぶ機会は少なくなるかもしれません。しかし当然生徒たちや先生方を支えるうえで様々な施設を知ることは不可欠ですし、だからこそより深く知っておく必要があるのではないかと思います。出発前に激励のお言葉の中で「生徒からすれば事務も先生」といただいたとおり、勉強合宿の準備や、クラブ活動のサポートなど、浪速学院の一員として職種にとらわれない貢献をしたいと考えております。これからたくさんの先輩方に支えていただきながら、また今回の見学で絆を深めた同期の仲間たちと助け合いながら、精一杯励んでまいりたいと思います。

2024年4月16日火曜日

噺家「4代目桂福團治」師匠

 今日は学校としては普段滅多に無いと言うか、殆ど経験した事が無いお客様をお迎えした。私からご招待したお方である。お名前を「四代目桂福團治」と言われる上方、いや日本落語界の重鎮である。恐らく最古参の現役の噺家さんだと思う。お供は福團治事務所のI事務局長さんであった。「ひょんなこと」からご厚誼を頂き、師匠のお住まいが学校近くの我孫子ということでこの度のご来校となった。師匠は1940年のお生まれと聞いているから御歳84歳になられる。三重県四日市市出身で1960年、上方落語四天王の一人と言われた三代目桂春團治に入門。一春(かずはる)と名乗り、破門騒動などがあったが、197310月に4代目福團治を襲名された。関西演芸協会第10代会長、上方落語協会相談役、日本手話落語会会長。奥様は声帯模写で吉本興業所属の翠みち代さんとお聞きした。姪御さんがあの女優の泉ピン子さんである。師匠の持ちネタは幅広いが、特に「蜆売り」「藪入りねずみ穴」などの人情物(人情噺)を得意にされている。「ペケペン落語」を売り出すなど新作落語路線でも有名であり、一方では「手話落語」を開発されるなど革新的な噺家でもある。

 

特に師匠の経歴で外せないのは「本校OBの故藤本義一氏」が直木賞を受賞された「鬼の詩」が映画化された時にその主演をされた。上方芸人の芸に対する執念と壮絶な生涯を描いた野村鐵太郎監督の映画である。1975年だから今から45年も前の事で私はDVDを購入して鑑賞したが、迫力ある個性的な名演技であったと思う。原作者の藤本先生とは私がこの学校に着任し、学校改革を不退転の決意で進めて来た時に、丁度共学に中高とも移行した時であったから、飛び付くように藤本先生に頼み込んで「校歌」を作詞して頂いた。何回もお話ししたり、お会いする機会があり、遂に今の素晴らしい校歌が出来上がった。映画の主演は義一先生が「福團治でなければ駄目だ!」と強く推薦され決定されたと言う。福團治師匠は自分の運命もあの映画からとおっしゃっており、義一先生とは長いお付き合いで、恩人だと言われている。 


「鬼の詩」公開から間もなく声帯ポリープが発覚し、これで一時期声が出なくなったことが、「手話落語」を始めるきっかけになったと言われた。手話落語を広める活動中にできた手話落語専門の弟子が今や100名ほどいるとのこと。又師匠はあの天才漫才師と言われる故横山やすし師匠と同期であり、阪神・淡路大震災の復興イベントでは、掛け合いではあるが晩年のやすしさんと漫才を演じた。福団治さんが師匠の春団治から破門された際、「やっさん(横山やすし)が土下座して師匠に謝ってくれた」と福団治師匠は語っている。1996年、日本で初めて視覚障害者の弟子をとるなど、親子の絆づくりを目的とした「親子で聴く人情噺」を「出前落語会」として全国で展開もされている。「生涯現役」という師匠の生き様が私を激励して下さっているのだ。 


今日の会合の目的は9月14日に予定している本校最大のイベントである浪速祭の前日の13日秋季例祭の夕刻、「前夜祭」として、師匠から「一席」をお願いできないかという正式な依頼を本日行い、お受け頂いた。開校100周年のビデオを視て頂き、冊子「100周年夢の軌跡」もお渡しした。校内見学もじっくりして頂き、天空レストランで昼食を共にして話が弾んだ。とにかく楽しい一日となった。どんな話があったのかは、面白過ぎて、ここでは書けない。9月13日、どのような「催し」にするか詳細は今後担当と決めて行くことになる。「乞う、ご期待」だ。


2024年4月15日月曜日

とにかく新人は温かく、優しく迎える!

 「五月病」という最近では聞きなれない言葉があるが、厳然として今でも時に見ることがある。これは、主にストレスが原因で起こるとされており、 進学や就職、転居などで新しい環境に変わる人が多い4月から、特にストレスがたまりやすい時期に起こり得るものである。しかしこれは病院などで使われる正式な病名ではなく、 医学的には、「適応障害」、「うつ病」「発達障害」等などと診断されている。4月からの、もっと言えばその前から緊張が続き、それが5月ゴールデンウィークの連休でその緊張が緩み、「何か、パッとしない」「何となくだるい」「どうもやる気がでない」「朝、起きられない」「物事を悲観的に考えてしまう」という気分の落ち込みが5月病と言われている。これは大人にも子どもにもあり、私は特に重要し、新一年生と新任の教職員の様子を観ている。「何事も最初が大切」であり、「始め良ければ全て良し」とする考えで5月病に陥らないように施策を考えているのだ。ちなみに私などは色々と仕事が変わって来たが、5月病などには罹ったことはない。逆に5月になれば、燃え盛って「元気もりもり」になる。 

今朝も高校1年の第4班がバス3台で校外学習施設見学のオリエンテーションに出発した。出発前の談笑している女生徒二人に聞いた。「同じ中学から?」「はい」「他の中学からの友達は出来たの?」「うーん、少しだけ」と数ではなくて深さみたいな感じを込めた返答が返って来た。やはりまだ同じ中学からの友人に限られているのだと感じた。私は966人の生徒に昼食時の「おやつ」として「メロンパン」108円を一人一個、出している事を今年から始めたが、これが「すこぶる評判が良い」との事で大きな歓声が上がると言う。コストは総額104328円という安いものだが、これは生徒が校外で「全く同じパンを食する」と言う行為からの大きな効果を期待してのことだが、狙い通りで喜んでいる。これも5月病を避けるささやかな対応である。本格的な勉強や学習は後で良い。今は生徒にとって「自分の選択した学校は間違いでは無かった!」「良い友達ができそう!」「少し大人になった」と新しい環境に早くなじませないといけない。 


同じような事は新任の教職員にも当てはまる。過去色々な風景・状況を見て来た。わずか2日のみ出てきて、3日目から出勤して来ないとか、5月連休後、休みがちになるとか、授業計画にも影響が出て来て「先生探し」に走り回ることは過去一回や二回ではなかった。折角ご縁があり、本校に来て頂いた人々を採用した責任はこちらにもある。その為に我々は新任の教職員には「とにかく温かく、優しくお迎する」ことを柱に据えている。学校によってはパソコンは個人持ちというのもあるらしいが私は全員に最新鋭の機器を貸与し、あらゆる事前研修を行っている。過日行った校外学習施設の見学会もその一環である。給与が支払われる大人の教職員と授業料他を支払う生徒とは根本的に違うが、どちらもこの学校を設置している責任者にとっては「最大の重要な人的資産」であり、4月1日の新任式、4月5日の入学式から5月連休明けまで目が離せないのである。このような仕事は管理者たる者の当たり前の事であるが、案外と世間の人々はご存知ない。 

ここに新しく着任した一人の先生の感想文を転記してみたい。このような先生は5月病には全く関係ないと思う。大きく育って欲しいと思う。

「新任研修の見学会で感じた浪速学院の思いと温かさ」   社会科 〇〇 〇〇 

 43日、新任の常勤教職員対象の校外学習施設の見学があった。初めてこの浪速学院に来校した際、校舎のきれいさ、大きさ、そして学校の敷地内に神社を構えているという規模の大きさに驚きを隠せなかった。教員として出勤し始めた今も、その思いは変わらず、まだまだ自らの足を運んでいない教室や校内施設があることに少しの楽しみを感じている。

 バスに乗り込んだ時には、早く見たいという気持ちで頭がいっぱいだった。勉強合宿の施設に、人工芝で整えられたグラウンド、海外基準のテニスコート、高校とは思えないゴルフ練習設備を見て、改めて規模の大きさに圧倒され、より良い教育を追求するこの浪速学院の思いとすばらしさを見せていただくことができた。しかし、この校外施設見学の中で最も嬉しく、感動したことは別にある。 

 それは、出発前の理事長先生のお言葉である。雨の中、バス内に来てくださり、激励をしていただいた。そのお話の中で、「事務員も校務員も、子ども達から見れば先生である。この浪速学院は温かい。浪速学院の職員全員で子ども達に教育をしていく。」という旨のお言葉があった。私はその言葉を、この学院の設置者である理事長先生が伝えてくださったということが本当にうれしく、身が引き締まる思いだった。

この浪速学院という大きな組織の先頭に立ち、これから巣立つ浪速学院の生徒達、そして巣立っていった卒業生達のことも考えて、率先して変革、改革をしていくその理事長先生から、直接この浪速学院の職員の一人として仕事を任せて頂けたのだ。まだ3日目であるが、この学院の教職員になれて本当によかったと心から思った。私が学生だった頃も理事長先生のお言葉通り、学校にいる職員の方は全員先生であり、信用していた。次は私の番だ。そんな私が、「新任だから」と言っている場合ではない。職員全員で生徒達を見守るこの浪速学院の教員の一人として受け入れてもらったのだから、責任をもって生徒達を温かく見守りたい。そして、この浪速学院で教員として働くことができるということに誇りを持ち、職員室の先輩に師事し、管理職の先生方、そして理事長先生の思いや理念に倣いながら、目の前の生徒達に授業をしていきたい。

2024年4月13日土曜日

晴天の下で文化部発表会、

 新一年生が購入した「クロームブック」は昨日の段階で各生徒の教室に運ばれ、今日はその開梱とログイン方法などの説明会を新一年の担任団が行った。一セットで数万円もする高価なものであるが、本当にこれを全校生徒に持たせたことで一挙に「ICT教育」が現実のものになったと思う。私は「ICT教育推進部」の分掌を作り、今の入試広報部長のS先生を初代の部長に発令し、この4月には2代目のO部長が就任した。何れも優秀な教員である。今日は「2024クロームブックの設定」をHR時間を拡大して行い、まずクラスルームとクラッシーなどのアプリを有効化した。新任の教員には学校が貸与し、同じように戦力化している。このようにして徐々に本格的な授業の準備を始めている。 


それにしても私は教室に視察に出掛けたがネットが問題なく繋がっているのに驚いた。今日は高校2年や3年生もネットに繋がっているから約2500人以上の生徒が集中してアクセスしているに違いないにも関わらず、遅れやトラブルは無かった。この点が凄いと思う。このような大人数が集中してインターネットを狭い教室やフロアでアクセスしても「ビクともしないネット環境の整備」は誇って良いと思う。恐らく対応出来ている他校は少ないだろう。本校はオンライン授業など進んでいる大学並みのネット環境である。これは常務理事や情報企画が先んじてNTTと協議して広域帯のブロードバンドにレベルアップした成果である。素晴らしい先見の明だと思う。 

又、今日は「令和6年度文化部発表会の日」であった。確か数年前まではミニ発表会として昼休みの時間を取った位の短いものであったが、部も増えてきて前文化部長の提案で今のような本格的なものになった。前の部長は音楽の教師で、今の部長は理科の教師である。この様にして学校は教師間でバトンが繋がれて、一歩づつ進化して行っている。文化部は運動部に比べ、幾分地味であり、「勝った、負けた」の派手さもない。生徒の中には「どうも運動は苦手」と言うものもいるし、そのような生徒には何処かの文化部のどれかに入って欲しいと強く思っている。クラブ活動の効果は教育活動を進めるうえで大きな効果を上げることを我々は知っているからである。文化部への支援は惜しまない積りだ。 




今日は極めて良い天気であったから、運動場を使った「大がかり」なものになった。25の文化クラブがあるが今日の参加クラブは軽音楽・雅楽・ダンス・津軽三味線・合唱・神楽・吹奏楽として、鉄道研究・家庭科・書道・シ写真部・新聞・パソコン・放送部は事前録画した動画を各教室から視聴させるプログラムであった。中学生徒会長の開会宣言に始まりその後高校校長の挨拶、最後の締めは高校自治会長の閉会宣言と中学校校長の挨拶で終わるというオールスターの催しものである。私は自室のテレビで仕事をしながら見られるのであるが臨場感を味わう為、グランドに足を運んだ。見ていて本当にゆったり、まったりの気分になり幸せであった。本当に良い学校になっていることを実感した。 



現在、入試広報部は広報宣伝、学校紹介の目的でよりダイナミックな学校案内の配信を考えており、遂に本校も「インスタグラム」の採用に踏み切るアイデアが出てきて、現在試行中である。言わば「写真版学校紹介」であり、当世の受験生や保護者にタイミングよく知って頂けるなら、私は「SNSも悪くは無い」と思うようになった。勿論「公式ホームページとリンク」させなければならない。情報企画部と入試広報部のコラボで新しい形が登場することを期待したいと思う。インスタには使い方によっては危険もあるから、その点を十分に配慮した形と中身の審査が重要であると思う。トップが新しいことに臆病では前に組織を進める事は出来ないが、より慎重さも求められる。

2024年4月12日金曜日

浪高、浪中、来年度の募集人員を増やします!

 今朝は大変重要な経営項目の「最終的意志決定」を行った。それは「来年度の募集人員」である。結論から言えば「高校は従来の640人から720人」と2クラス分の80人をアップした。「中学は従来の120人を140人」にアップした。実績を見れば必然的流れである。入試広報関係者はどうしても少なめ、少なめに募集をかけ、結果として増えていると状態を作り出したいと言う気持ちになるのは理解できるが学校法人の責任者としては行政当局や府議会のご意向なども考慮しての判断が必要である。併せて最大の眼目である「中学入試日程」も大きく変えた。令和6年度入試に比べ、1月の中学2次入試を1週間程度後ろにずらし、その関係で「2月特別選抜入試」が去年より3日程度後ろにずらした。「入試日程は極めて戦略的」なもので、入試広報部は過去のデータを睨みながら新しい提案を考えてくれている。管理職に昇進し、張り切っている入試広報部統括のK教頭に私は大いに期待している。来年度の学校案内の表紙のデザインを持って来てくれたがこれなど斬新的で私は了とした。 



高校新1年生の多聞尚学館でのオリエンテーションや校外学習施設見学の第3班がバス3台で出発した。966人、22クラスだから全部終了するのが23日までかかる。S学年主任や3班単位の引率責任者の先生方に拠れば極めて「雰囲気は良い」そうで私は安心している。「思っていた学校とは少し違う?」とか「話す友達もまだいない?」とか新入生の心の安寧の為に我々は腐心し心を砕いて気配りをしているが、今の新入生の状況は全く良好で、極めて順調に日々が進んでおり、これは何よりの朗報だと私は喜んでいる。特に理事長と理事・高校校長からの「差し入れのメロンパン」が好評で大きな歓声が上がっていたという。 


新中学校棟の建設が順調である。今日は中学校棟の正門である西関門から入って直ぐの1階部分の壁に掲げる「木彫り彫刻」作家の前田先生(本校OB)が来校されて進行具合の報告があった。丁度その時に元産経新聞記者で、現在「高天原研究会」の会長である安本会長が来られていた。彼は古事記他、神話に関しては第一人者でもあり、永い友人でもある。私は咄嗟の判断でお二人を引き合わせた。中学校棟に飾る「八岐大蛇と因幡の白うさぎ」伝説が今回のテーマであり、今やあらゆる神道世界と繋がっている安本さんと「神道彫刻家」になって欲しいと私が希望する前田さんが、お知り合いになれば、神社神道世界の為にも良かろうと思ったからである。お二人は意気投合しておられたから、私は良い事をしたと思った。


 
またまた中学校に関係する話となったが今日の午後、私は3月末に香川県総合運動公園で行われた第12回全国選抜中学生テニス団体戦で見事全国優勝した浪速中学校テニス部の部員に理事長特別褒賞として公式試合球を180個、プレゼントした。1回戦で福岡の西南学院中学、次いで東京の公立中学、その慶応湘南藤沢中等部、神奈川の橘学院、決勝は兵庫の甲南中学など名立たる全国の強豪校を破っての堂々とした優勝だった。選手の頑張りもあるが一重に入試広報部の勤務でテニスの指導に当たってきた元プロ選手のT先生のお陰である。私は過日優勝メンバーの祖母と言う方からお電話を頂き、孫が全国チャンピオンになった、素晴らしい先生のお陰ですとお礼を言われた。この先生こそTさんである。このように今や浪速中テニス部は全国の強豪校になっている。勿論高校も大阪代表である。T先生を人間性ともに高く評価している私は先生を入試広報部職員から「保健体育の教師に転換すべく教員免許の取得」を急がせている。




2024年4月10日水曜日

浪速丸、順調に船出!

忙しかった3月から4月にかけての「年度替わり」も順調に移行した。私にとっても今もまだ「ほっと」とした心豊かな「黄金の日々」が続いている感じだ。今朝も校内の桜は花を付けている。始業式まで桜が持ったのは始めての事だ。3月25日の「理事会・評議員会」で令和6年度の予算が決まり、4月1日は関係教職員に昇格、昇任、昇給の「辞令」を手渡し、新たに27名の「新任教職員」を迎えた新任式を済ませた。そして準備万端、5日に「入学式」を挙行した。何しろ高校1年生が966人、中学1年生が141人と合計1107人の入学式の熱気に私は圧倒され、責任感と幸福感が身体中に満ちて行くのを感じた。その日、夕陽が完全に落ちた後「合祀祭」を行った。翌4月7日は河内長野市の高野山遺跡本山「観心寺のお献茶」があり茶道部の生徒を連れて参列させて頂いた。素晴らしいお茶会であった。そしていよいよ今週の月曜日8日には「春季例祭」と「始業式」を済ませた。生徒総数は3089人である。 




仮に学校を巨大な船に例えれば名前は「浪速丸」、この船に3089人の生徒が乗り込み、岸壁を離れ、エンジンの速度を上げている状況だ。ようやく「船出」が済んだ。私今は2700年前に初代天皇陛下の神武天皇が日向の地、美々津の港を出港した「海道東征」を想う。昭和15年建国記念に作曲信時潔、作詞北原白秋の名曲、海道東征の第3楽章「御船出」を深く思う。5日の入学式で吹奏楽部が見事に演奏してくれた。浪速高等学校、浪速中学校と言う船は静かなエンジン声を響かせながら今年1年の航海に出た。船出である。 

「腐心(ふしん)」という言葉がある。心をなやますこと、心を使うこと、苦心することであるが、分かり易い表現に「心を砕く」と言うのもある。気をもむ、心配する、気を配る、苦心するであるが、新入生を迎えてまず我々が心を砕くことは、「早く学校に慣れ、友達作りと級友とのチームワークの醸成」である。授業、勉強はまだ後で良い。高校で言えば279校もの中学校から来ており、中学時代の「1中2小」どころなどではない。この意味は地域の中学には近隣の二つの小学校から進むと言う事であるが、これに倣えば本校は「1高279中」と言う事になる。公立中学の友と分かれ知らない顔の面々がゴロゴロいる浪速高校に進学した高校1年生の心理はさぞ複雑と考え、学校は「心を砕いて」早く浪高生になって欲しいと色々と「腐心している」のである。 


その為に生徒達は「記念クラス写真」を撮り、今日から月末まで3クラス単位で「多聞尚学館」「高天原スポーツキャンパス」などの校外学習施設の見学に出掛けた。「オリエンテーション」である。私は出発する生徒を東征門で見送った。管理職が常に校外に出掛ける生徒を見送るのは「本校の美点」である。何しろ22クラスだから全クラス済ませるには4月一杯までかかるが仕方がない。この間、全学年の「検尿」、そして「健康診断」があり、13日は文化系の「クラブ紹介」が来る。「体力測定」は法令に従って行うが、これは17日としており、27日は「保護者の授業参観」がある。早い段階で本校のICT教育を観て頂く。月末の30日は「校外学習(所謂遠足)」を入れて新しい友達との距離を接近させる配慮をし、ざっと5月の連休まで学校は緊張感を持って航海速度を徐々に上げて行く。先行している中学校は高校よりも早い進行で、昨日は多聞尚学館から桜満開の多聞果樹園・農園・「イチゴハウス」で遊び、友と触れ合い、小学生から中学生になったことを喜び、「安心した」のではないかと思う。「いちごの甘さ」に歓声が途切れなかったそうだ。