2026年2月19日木曜日

物品を「流用する」という事

 前々回に書いたアラウンドでの想像、想定が現実になりつつある。専願合格者が遂に900人となった。入学試験では881人に合格通知を出したが、それが今900人に膨れ上がった。恐ろしいくらい私の想定が現実の数値になっている。自分で言うのも「おかしい」が、このような局面は本当に多くあり、時に我ながら怖さを感じるくらいだ。これから併願戻りを計算すると入学者予想数は1000人を軽く超えて仕舞いそうである。目標は1001人だった。仕方がないが併願戻りだけはコントロール出来ないから関係先には目をつぶって貰うしかない。本校の令和8年度入試は中高ともに終了した。 

学校は明日から学年末試験が始まるから本日は午前中だけの授業で、午後からは通算5回目の「焼き立てパン・ブルの外販日」であった。極めて順調であり安定してきた。メインの「神恩食パン」の数を増やしてその分「おかげ食パン」の方を減らした。値段が800円と700円だが、どうしても神恩の人気が高い。おかげ食パンはゆくゆくは校内販売に限定し、生徒がご家庭からの要望で購入できるようにする計画だ。神恩食パンはあくまで外部販売に限定する。学校人気にあやかっての商売ではなく、「本当に味が良い」と評価が口コミに広がっており、新しいお客様も増えつつある。私は大体、この日は現場に赴いて販売促進に協力する。知人がいらっしゃれば「買って、買って」と個数まで決めてお願いする。

今日は重要なご来客があった。私からの招聘でお越し頂いた。長年にわたってお付き合はしているがビジネスとしてはまさに浪速改革の始まりの時だけでその後契約に至った事案は無かった。案件のボリュームが合致しなかったからだと思う。しかし今から20年前、「正門らしい正門」の無かった本校は大手ゼネコンK組さんとの契約で正門と表通りに面した塀をカモフラージュというか厚化粧して取り繕った経緯がある。しかしこの戦略は大成功し徐々に生徒は増えて行った。人はあの正門のお蔭で「浪速は蘇った」と話しをする人もいたらしい。 

そして15年後現在の立派過ぎる「正門の鉄製の扉」はこの時の物を「流用」した。この創立当初の大正12年、「大正ロマンあふれる感じの扉」に拘って形を決めたが、全く新しい校舎の正門に中古品の扉を使うことに正直ためらいが無かったとは言わないが、新校舎建設のゼネコン、O組の工事所長さんの強いアドバイスに従って私は残存流用した経緯がある。彼は当時も今も日本ではこのような「大きな鋳物製の鉄扉」は製作できないと言っておられた。これが実は「大当たり」で生徒数は益々加速されて拡大して行った。 




正門が大きいという事は人の出入りが多いという事で、まさに門前市を成す状況はこの鉄製の大正ロマン溢れる正門のお蔭であると関係者に私は感謝申し上げたい。当時のK組の工事所長さんは突然のご発病で早世されたが、天国から自分が中国に発注して製作し、そして流用された扉を眺めて喜んでおられるかも知れない。一部でも既存の物を流用して活かす考え、そしてそのことによって建物の一部には伝承されていく物品がある良さを私は思い知った。流用は決して悪くはない。「流用することで何か生命が引き継がれていく」のである。私は近い将来、本日来て頂いたK組さんと組んで又思い出に残る仕事をぜひやりたいと考えている。

2026年2月17日火曜日

浪速高校の1.5次入試の日

 今日は「浪速高校の1.5次入試の日」である。先の試験でインフルエンザとか止むを得ず参加出来なかった受験生の為の「スライド受験」と残念ながら第一志望で希望が叶わなかった生徒の為の「浪速新参受験者」を対象に行うものだ。科・コースは文理S1とⅠ類の専願・併願に限定して受け付けたが結構な数の生徒が受験に来られた。ちゃんと本番並みの「英・国・社・理・数の5教科」で頑張って貰う試験だから本格的なものである。私は昨日の校務運営会議で「しっかりと対応するように」指示をした。受験生の数が少ないからと言って本校はいい加減な扱いをしたことがない。一人の一人の受験生を大切にして来たから浪速の今日があると自信を持って言える。 


令和8年度の浪速高校入試の「入学手続き」が順調に進んでいる。今朝現在で849人の専願合格者が入学金を納付して手続きを終えている。先の試験で884人受験生に合格通知を出しているが、最終的にはこの数が少し増え、ひょっとすると890人を超えて900人に近くなるかも知れない。公立の試験日は3月10日であり、この日まで「行先が決まらない受験生心理」は分かるような気がする。だったら授業料が完全無償化であるから「浪速専願へ切り替え、早く行先を決めたら!」という家族会議の状況も想像出来る。この為に大阪府の教育行政は公立の試験日を2週間早まる動きもあるくらいだ。

 

私の関心は専願合格者の最終数値であるが、入試広報部には専願切り替えの教育相談の電話が多いと言うし、今日の1.5次でも専願希望者が複数名もいるから果たしてどうなるのか、本日の夕刻には全体像が見えてくるだろう。8時10分に集礼があったが、打ち揃った先生方は「キリッ」として極めて頼もしく思えた。全員がダークスーツに身を固めて決めている姿と朝礼の部屋に漂う、この緊張感が私は好きである。採点後の私への報告で専願希望者がどのようなスコアを出したか、知ることによって今日時点の専願合格手続き人数と入学者合計数値がより詳細に読めたと思う。まだ確定ではないが私はこの状況に大満足している。

 

2026年2月16日月曜日

臨時職員会議「来年度人事の発表」

 令和8年度高校入試業務が明日の1.5次入試をもって、滞りなく完了する目途が立ち、今日は「臨時職員会議」を持った。目的は全教職員に正式に「来年度の人事」を告示するためである。早く4月からの新年度の業務執行体制を組み、準備に入らないといけない。何時も高校入試の山場が終わってから極力早く行う。正規の職員会議が26日だがこれでは遅い。「新しい酒は新しい皮袋に盛れ」という格言があるように、新しい考えを表現したり、新しいものを生かしたりするためには、それに応じた「新たな組織の形や環境、それに対応する人間が必要」である。由来は新約聖書であるが、真実を伝えていると思う。「去年は去年、過ぎ去ったこと!今年は今年と新しい人で!」という「人と形の変化」が「人事」である。 


およそ、「組織にとって最重要なものは人事」であり、人事は「人の事」と書くが、まさしく組織はそこに属する人々で日常があり、そこには人事による組織活性化や人間模様が出てくる。それが人事の狙いでもある。昨年の人事は結構大きなものであったが、本年度も結構大きな人事になった。昨年度の目玉は入試広報部をトップ以下「浪速中学校シフト」を敷いたことであり、とにかく岩盤固い中学校の入学者を増やすためであった。この人事の結果は一昨年度と昨年と2年連続で「完全勝利」として新記録となり、後世語り継がれるのではないかくらいの成果を上げた。入学予定者は168人、そして今年は191人となった。高校も入学者が恐らく1000人前後となり、総在籍数は4月期首で3550人と、これまた大記録となる見込みだ。このように人事は成果が出て初めて評価される。 

校長に次ぐ副校長を高校に倣って、中学校にもおき、何れも教頭職を兼務とした。教頭適任者がまだ育っていないからである。現Y中学教頭は3年間の責務を見事に果たし、「上席指導教諭」として教務・進路関係と3Sについて知見を活かして貰うべく高校に戻す。又現I高校教務部長を教務部長兼務で教頭補佐に昇格させより広い目で業務を執行して貰う。大きな組織変革は「法人本部」組織を明確にしたことである。教職員も生徒数も増大し、授業料の完全無償化が国の施策として大々的に迫ってくることになった。本部長は私であるが、学校法人も法令順守等、実務体制強化を図る必要があると考えた。この為に新たに一部屋用意し法人事務局を設け、現Y事務長を「法人事務局長」として発令し、後任の学校事務長には入試広報部のK教頭補佐を当て嵌める。又事務室には現H事務長補佐を事務長代理として昇格させ、本法人で初めて「女性管理職が誕生」する。天空レストランの大改革は今年の目玉であり、この為に「(株)浪速教育振興(NEP)」に取締役事業部長として現事務職員のY氏を事務室兼務で発令する等々が中身である。 

成果を上げた体制を「一挙にひっくり返す」ような事をやってはいけないが、変えないと組織は硬直する。新しい酒は新しい革袋に入れることによって「人は育つし適性が見えてくる」ものだ。組織は常に「狙いを定めた人材の仕込み」が重要である。視点は「適材適所と育成」である。これをやらないから固定化し、組織は柔軟で無くなる。本校もようやく「有能な人材が多く育って」きた、彼、彼女らの中から将来のトップリーダーを育てていかねばならない。能力、見識、責任感、人柄、人望、頑健、とにかく花が有るトップリーダーが居ればその組織は生き延びていける。

2026年2月14日土曜日

心豊かに今日の「バレンタインデー」を迎えた

 心豊かに今日の「バレンタインデー」を迎えた。バレンタインデーの由来は物の本に拠れば元々269年にローマ皇帝の迫害下で殉教した「聖ウァレンティヌス」に由来する記念日で、愛と親愛の祝福の祭りとして214日(西方教会で固定)で家族、友人、恋人等でグリーティングカードや贈り物を送ること、チョコレートを贈ることが習わしらしいが、ご承知のように非キリスト教圏である日本においては伝統的に「男性が女性からチョコレートを貰う日」とされてきた。しかし私は天の神様から何時もこの日、「来年度の入学者数が大きなチョコレート」だと思ってこの日を祝っている。大体男性が女性からの贈り物を期待するなど私の思考には基本的にない。男は女に贈り物をするのが古来からの世界の共通概念だと信じ切っているからだ。 

そのバレンタインチョコだが、今朝も入試広報部のK教頭が部屋に来て先般の高校入試のその後の状況報告をしてくれた。男性の彼は何時も笑顔で大きなチョコを沢山持ってきてくれる。既に併願合格者が「やはり専願に切り替えます」と窓口に来られるなど専願が増えつつあるとの事で、その数は今朝段階で890人に近づきつつあるとのこと。専願一人は約併願10人に相当するからこの専願数は願ってもない多いチョコレートである。「一人勝ち」と言う言葉がある。独り勝ちとも書くが、いずれも「私学は一つ」のキャッチコピーに外れるから今年の入試は基準を少し見直したがそれでも約900人の高校新1年生に加えて、既に固まった中学入学者が191人だから、合計1091人が入学してくれることになる。これに「併願戻り」が加わり、「17日に行う高校1.5次入試の数値」を加えると更に膨れることになる。 



現在の大阪府の私立高校入試システムは監督官庁である大阪府私学課の指導の下、受け入れる教室と対応する教員、そして「条例による公立の募集人員」「私学の学則定員」という縛りの中で長い年月をかけて生み出されたシステムであり、全ての公立、私立高校の共通した公平公正なシステムである。大阪維新の会が導入した段階的な授業料完全無償化の施策は今や国の施策になった。「規制のない自由な学校選択が可能」とのポリシーは、逆現象として、今日の公立、私立共に選択結果に「大きな格差」が生じつつある。即ち定員割れである。

昨年度から入学金の納付も4万円のアップをお願いし、24万円としたが2年続けて生徒数の基調は変わらず、保護者のご心配はお金よりも我が子を良い学校に進学させたいという事であったと思う。浪速学院が目指してきた「グッド・スクール」が今評価されつつあることが嬉しい。哲学的思想で言えば「東大に何人?京大に何人?プロアスリート養成学校?」と言った進学実績やスポーツ実績が大きく輝いている、「卓越した、エクセレントな学校」ではなくても、ごくごく普通の総合的見地から「良い学校」で学び、「グッドボーイ、グッドガール」に成長することが、今の時代だからこそ評価基準の上位にあると思う。謙虚に今後とも我々は更に「良い学校」を目指して頑張って参りたい。



2026年2月12日木曜日

合否判定会議と受験生への通知

 今日で3日目、高校入試の作業は続く。本当に時間をかけて慎重に進めている。8時30分から拡大校務運営委員による「合否判定会議」を持った。資料が分かり易く整理されており、又各教科の教科長の説明がよくよく理解でき、「最終決定権者である校長の了」を受けて、原案通り確定した。最後の理事長コメントで中学校サイド、本校の現状と近未来に合わせて、今後合格判定基準も細部では動くこともあって良いと話した。「原則」を思慮しながら、一方では「柔軟性」をも持つことは重要な視点である。恐るべき勢いで「少子化は進展」している。固定観念に囚われているだけでは、生徒は敬遠し、又面白い特徴を有した生徒を逃すことになりかねない。 


しかし今日の会議の顔ぶれを見て私は何時も想うことが有る。着任した当時の判定会議は全教員が出席する「職員会議の形」であったが、私は「不合理」と判断し止めさせ、校務運営会議のメンバーと教科長を交えた会議にした。「学年、分掌、教科の代表教諭」が出る会議にわざわざ全員が出席する必要はない、「司、司に任せよ」という私の考えである。従って今日の出勤は全員ではない。そうでもしなければ教員の負担軽減など進む筈はない。「教職員の働き方改革」の一つでもある。本日、特段用事のない教職員は「有給取得奨励日」として休暇を取って貰い、入試で疲れた心身を癒して欲しいと思う。私は良い事をしたと誇りにしている。 

この「何でもかんでも全員参加の形」は本校では完全に薄れて来たが、多くの学校に今でも根強く張っている教員文化である。「私も一票を行使し、皆で決めた!」という一見して平等性、公平性に見えるが、実は責任回避ではないのか?と私は考えておりそれは幾分今でも頭の片隅にある。「赤信号、皆で通れば怖くない」だ。この論理が通るなら管理職など不要である。邪魔な存在だけだ。戦後から続いたこの左翼的思想?が戦後から徐々に学校を衰退させたと私は考えている。学校は組織体でなければならない。教職員一人一人が「社長さん」ではない。誰かが責任を取らねばならない。それが役員であり管理職である。しかしその風景も本校では今や見た目、完全に消え去ったと思う。 

合否判定が終了すれば結果を受験生に通達しなければならない。これも今年は大きな進展が有り、ITの威力で受験生には18時に「WEB発表」とした。部屋に100人近くもの教員が内揃い一人一人のペーパーを確認していた昨年までと全く異なった光景がそこにあった。合格通知も「ダウンロード」して貰う。封入作業ほど細心の注意を要する「大仕事」はない。もし宛先を間違って送ったりすれば「個人情報保護」の観点からアウトである。公立中学校宛と塾に対しては従前と同じく文書を揃え封筒への封入作業を継続したが、いずれ近いうちにWEB通知に切り替える。郵便局員が現金輸送車みたいに車で封筒を取りに来て頂き手渡す旧態依然とした「合格通知発送スタイル」はその内に消えてなくなるだろう。以上で本校の入試業務はまだ残ってはいるがほぼ95%以上が終了し「一件落着」した。この「安堵感がもたらす心地良い疲労感」は格別である。


2026年2月11日水曜日

氷雨降る建国記念の日の「採点作業」

 今日は「建国記念の日」で国民祝日である。氷雨降る建国記念の日の「採点作業」となった。この記念の日は、言うまでもなく初代天皇である神武天皇が海道東征、艱難辛苦の末、やまと樫原の地で「ご即位した日」であり、戦前は「紀元節」と言われていた。多くの建物で揮毫したが、私は「定礎」の中に「皇紀」の字を全て使っている。神武天皇の建国宣言から今年、令和8年は「紀元2686年」となる。これが皇紀である。昭和戦後生まれの私は昭和15年の「紀元2600年」の一大国民大祭典を知る由もないが「後14年で皇紀2700年」となる。14年など直ぐに到来するが、私は最早この世に生は無いと思う。恐らく時の日本政府は紀元2700年祭など企画しイベントなど考える事は無いと思うが、高市総理が長期政権になれば、やってくれるかも知れない。 

しかし日本で極めて希少である神社神道の学校の理事長として、この建国記念の事について触れておくのは自分の責務の一つのような気がして毎年、このアラウンドでも書いている。今では今日、国旗を掲揚する家々など見ることも無くなったが私はこの学校の理事長である限り、正門に国旗を掲揚して寿ぐ。日本人は「万世一系の悠久の大義」の中で生き続けてきた民族である。建国記念の日は祝日法に「建国をしのび国を愛する心を養う」と書いてあるではないか。奈良の樫原神宮から建国祭のご招待を受けていたが、当然入試業務が優先され欠席した。 

昨日の高校入学試験は見事に全くトラブルなく終了した。今日は受験生が格闘した答案用紙の採点作業である。この作業ほど気を遣うものはない。当たり前で、「採点一つで受験生の人生が変わる」と言っても大げさではない。私は公立高校で4年間校長として経験し、この学校に来てからも15年直接関与してきた。「採点ミスのないように」「集計の計算ミスのないように」「受験生そのものに間違いがないように」等々、神経を擦り減らす作業であった。それが「様変わり」の様相になった。その要因は4年前から「デジタル採点」方式を導入したからである。公立も昨年から導入したと何かにあった。これは学校の風景を変えたと思う。それくらい効果があった。 

入試と言うのは一言で言えば「多事多端」とでも言おうか。「多事多難」ではない。多事多端とは作業の種類が多く とても忙しいことを言う言葉であるが、そこに緊張感が伴うから私も、校長も教職員も大変だったが受験生が多いということは全く苦にならない。「栄誉」「喜び」と思うべきと私は教職員に述べている。今朝の採点作業が始まる前の朝礼時に私は幾らデジタル採点と言っても緊張感を持って解答とにらみ合い、採点に集中して欲しいと念を押した。 


我々が出した「問題」と受験生が出した「答案」の間に「真剣勝負」としての通い合う心を込めて欲しいのである。とにかくデジタル採点を導入する前は今日など夕方から夜遅くまで答案用紙を前に「人海戦術」で苦闘していたが、今や様変わりになっている。答案用紙とにらみ合ってるのではなくてデータが入ったパソコン画面と睨み合うのがデジタル採点である。これが「時代の流れ」なのである。朝礼の私の冒頭の言葉は「好事魔多し」とした。受験生が多い学校、デジタル化が進んだ学校、優秀な先生方、全てが流れるように進む良い学校にも便利さ故の隙が出て大きな返り血を浴びないように注意を喚起するのが私の責任である。採点作業は何と約3時間で見事に終了した。デジタル化の威力である。後は合格者の判定である。作業はまだ続いている。




2026年2月10日火曜日

令和7年度 「浪速高校入学試験」当日

 相変わらず寒さが厳しい朝であった。今日は遂に「高校入試の当日」である。私がこの学校に着任したのは平成18年の12月末だから、最初に経験した入試業務は平成19年2月の事であった。実に今から19年前の事であるか?言い換えれば私にとって19回目の高校入試が今日である。19と言う数値は「おぎゃー」と生まれた赤ちゃんが成人に達する期間だから決して短くはない。確かその時の出願者は1300前後で入学者は482人だったように記憶している。それが今や受験生は総勢2260人を超えている。大きく伸びたものだとつくづくと年月の長さとこの間、本校に様々な形で関与してくれた人々のお顔を思い出す。仕事は人が作り出すもので自然が為せる業ではない。そう考えると人間の力は偉大であり無尽である。 


8時10分からの集礼の最後に私は並み居る先生方には校長、教頭、教務部長と具体的な指示や指導の言葉があったので私からは「今日一日、微笑みを持って頑張りましょう!先生方宜しくお願いします」と言い、頭を垂れてお願いした。私はこれだけで良い。府内の私立高校で多くの受験生が来る学校に変貌した。続々と受験生が正門をくぐってきている。20年前の本校は基本的に併願校であったが、それが今や専願性が800人台と言う「専願校に育った」とも言える。この評価は簡単ではないが、私は少子化の進展の中で「本校一筋、浪速一直線」という専願校がこれから生き延びていくポイントと考えた。 

あくまで「超進学校」を目指し、浪速丸の舵を切るのは可能であったが、その道が正しくて、適切だと思えなかった。財政的余裕が全く無かった。その道を選んでいれば、頂上の見えぬ苦難の道であったろう。浪速は文武両立の自由な「グッド・スクール」で良い。その哲学が19年間で実現したのである。全ては歴代の校長先生以下諸先生のお力であり、なかんずく活きた活動を開発しながら走り、ネットワークとノウハウを積み重ねて来た歴代の「入試広報部の面々の成果」でもある。この間の公立中学校のご理解とご支援、ご関係の塾の先生方、歴代の本校卒業生やその保護者の方々のお蔭である。浪速改革の中で本校で学んだ生徒とその保護者の「浪速、ええわー!」のご評価が「じわじわ」と広く滲んでいったからこそ、この19年間「右肩上がり」で本校は伸びて行った。 

今日は全ての私立高校が受験日としているが、開校103年目の今年の入試がこのような状況にあるのは間違いなく「何かが有って今がある」のであって自然発生的に今があるのではない。又やはり何かがあったのはまず「徹底した教育環境の整備充実」である。これだけは日本全国でどの学校にも負けていないという自負がある。しかし幾ら美麗な校舎を持ってしても生徒が来てくれる訳ではない。「能力高い教職員の誠実な対応と面倒見の良さ」があればこそ、為せた事だと私は断じている。「学校は教員で栄え、教員で滅ぶ」は事実であり真実だ。そしてまず「何かに畏怖する謙虚な姿勢」があったからこそ、何かが伴ったのである。我々のこのような姿勢を神様は評価し、応援して下さったのである。「ご神慮」「ご加護」「ご神恩」に感謝申し上げたい。入学試験は何事もなく無事に予定通り終了した。混雑を避ける為に分割して受験生を送り出し、明日の採点作業の準備が始まる。