2021年6月30日水曜日

産土ゴルフ練習場工事着工式

本日は820分から「臨時職員会議」が行われました。理事長・学院長先生は珍しくメモを持たれて「働き方改革」についてきっちりとお話されました。そして「75日に夏の賞与・一時金の支給」と合わせて「遡及金」も合算して支払う旨をお話され、改革の第一ステージはこれで終了し、第二ステージに進むと言明されました。教職員の繁忙感の緩和の為に令和3年度に向かって具体的検討に入る旨申されました。




その後、11時から高天原スポーツキャンパスにて「産土ゴルフ練習場」の工事着工に臨まれ、工事業者の方々と懇談されていました。松山英樹選手のマスターズ優勝や笹生優花選手の全米オープンの優勝などもあり、今ゴルフ熱が盛んになってきており、ゴルフ部の為に早く完成させてやりたいと話されていました。予定では11月頃には最新鋭器具の揃った打ちっぱなし練習が出来るようになりグリーンは芝の養生の為、少し遅れるそうです。(K






2021年6月28日月曜日

中学校体育大会

朝一番にワクチンの2回目の接種に赴いた。8時からの最初のグループであったが到着した7時30分には既に多くの人が並んでいた。時間通りに入口は空き、その後は極めて順調に進んだ。さすが自衛隊のやることはかっちりしている。素晴らしい。8時10分には接種が終わり少しの間休養を求められ、迎えの車で学校に向かったのは8時30分頃であった。今これを書いている時刻は12時30分、今のところ注射したところも痛くなく体調に異変は全く感じられない。加齢と共に副作用は軽減すると言われている通りで、今晩になって熱が出るかどうかだが学校医から解熱剤も貰っているので問題は無い。明日は「拡大管理職会議」を予定しているから出勤しなくてはならない。テーマは「働き方改革に関する教職員アンケート」に関してである。

 高天原キャンパスへは初めて新車オデッセイを自分で運転して行ったが、相当緊張した。元々運転は好きなのだが下手でいささか荒っぽいのを自覚している。交通車両の多い一般道路での運転であったが、何しろタッチパネルや色々なボタンが多く、それに感度が良く、ちょっと指が触れると作動する。驚いたのはパーキングブレーキが無いことでこれもスイッチで入ったり切れたりだ。しかしハイブリッドだから加速は素晴らしいし、乗り心地も大変良かった。当初ベンツとかハリアーとか車屋さんは持ってきたが「オデッセイにして良かった」と思う様になった。車庫は体育大会から帰ったら既に完成していた。これで雨風から車体が守られる。私がこの車に乗れる期間はそう長くはないと思う。しかし先代のオデッセイと同じように15年間程度は使って欲しいと思う。その後の車は恐らく「電気自動車」になるのかも知れない。



 それにしても土曜日の中学校体育大会は成功裏に終わって良かった。「高天原スポーツキャンパス」の中でメインとなる「乾坤一擲ドリームフィールド」にて行われた初めての大規模な企画であった。通常はクラブ活動としての施設であるが今回初めて「学校行事」として使用された。アクセスの問題もあり、高校の学校行事となると2000人以上のバスの手配、駐車場等近隣にご迷惑をおかけすることになるので、どうしても「腰が引ける」のだ。中学生380人程度であれば行けるから、今回はフィールド竣功記念として行ったが、来年度以降どうするのか課題である。中学の校長は今回は「無保護者」としたが来年コロナが落ち着けば保護者は我が子の活躍をその目で見たいと思うはずだから、基本的に住吉の本校地が望ましいと言っていたが私もその意見に賛成である。何年かに一回、高天原でやれば、それはそれで新鮮なものになるだろう。

 




コロナの中で教職員は頑張ってくれている。現時点で感染者は生徒も教職員も一人もいないのは上出来である。何とか2学期の終業式までこの線で参りたいがその為にも教職員のワクチン接種だが大阪府私学課、私学連合にも「職域接種」の方向について問い合わせたが現時点では予定が無いとの事だった。ならば仕方がない。我われの出来る範囲で頑張るしかない。7月2日からは2学期の期末試験がある。5日には「賞与・一時金を支給」する。これにプラスして「遡及金」を含めるから中には金額を知って驚愕する先生もいると思う。

2021年6月26日土曜日

住吉大社 中今の思想

昨日納車された「新車オデッセイ(意味は“長い冒険旅行”)の「お祓い」に住吉大社に赴いた。高井宮司様が出迎えてくれて宮司応接室に案内された。久し振りの邂逅ということで話が弾んだ。私よりも6歳上で「泰然自若」、歳を取ったら、このような男に予てから成りたいと尊敬するお方である。こういうお方を「人物」というのだろう。宮司様は自らアイデアを出され作成された「扇子」を一本取りだし、私にくれた。「木村さん、ご苦労様。・・・大伴の旅人の歌の中でも私が最も好きな歌で自分の人生の集大成として今の生き方をこの歌から学びましたよ」と言われる。大伴の旅人は太宰府にて謳った歌が新元号の「令和」となったのは良く知られているが、このような歌もあったのだと今更ながら古人の心の豊かさを私は知ることになった。元来日本人の血には「余裕、ゆとり」みたいなものがDNAとして有るのである。


その歌とは「生ける者 遂にも死ぬる ものにあれば この世にある間は 楽しくをあらな」。(いけるひと ついにもしぬる ものにあれば このよにあるまは たのしくをあらな)意味は人間、生きる者はいずれ死ぬのだから、この世に生きている間は酒を飲んで楽しく過ごしたいものだであろうか。文献によればお酒が大好きだった旅人が大宰府に伴った妻と死別して悲嘆と失望にあり、酒でまぎらわせようとしたとあった。宮司様は更に続けて「この今を楽しく精一杯生きるというのは神道の根本的な考え「中今」と同じ事です。ご存知のように「中今とは神代の昔から今に続く時間の流れの中心点である今この瞬間を大切に一生懸命に生きていくという考え方ですね」と言われた。これだけをお話になり、ワクチンの2回目だということで急いで神社を後にされたのである。

 


その後昇殿参拝を許され、学校の為に祝詞を奉唱頂き、そして車のお祓いとなった。何と御奉仕頂いた神職は本校の卒業生で私が入学を許可し、卒業させ皇學館大學で学んだ生徒であった。いまこのように立派に社会に出て、住吉大社に奉職しているのである。ここにも神社関係者の心配りがあった。理事長が久し振りにお詣りに来られるから、「お前、今日は立派になったところを見て頂け」と言う具合だったのだろう。人の成長を見ることほど嬉しいことはない。教育と言う営為に従事させて頂いている幸せを感じる一時である。

 




今日は土曜日と言っても極めて多忙な日で中学校は「高天原スポーツキャンパス」で体育大会、無観客だが中学生にとって初めての「乾坤一擲ドリームフィールド」である。総勢380人の中学生が楽しい一日を過ごすことになる。コロナの中で鬱屈した思いもあるだろうが、今日は思い切ってストレスの発散を望みたい。使用するバスが12台で昨年までは学校のグランドで行ってきたが今年だけは例外で高天原で行うこととした。費用は掛かるが問題ではない。あくまで本校は生徒の為を思って行動する。高校は第1回オープンキャンパスである。遂に来年度の入学者を探す旅が始まった。4月に「ほっ」としたのも束の間、もう入試広報部は来年度に向かって動き出したのである。私は初めて新車を運転して中学生と一日を過ごす高天原に向かった

2021年6月25日金曜日

新車オデッセイ到着!

 








64日の理事長Around「愛車よ、さらば」にて書かれたように本日新車の「オデッセイ」が入荷しました。理事長先生は大変喜ばれ、ディーラーの方に使い方について色々と質問されていました。 

15年前のオデッセイと全く感じが違うと申されていました。同時並行で駐車場の屋根工事が始まり、土曜日には完成します。 

その後、先生は常務理事と一緒に摂津の国、一の宮である住吉大社さんへ向かわれ、宮司様と親しく懇談され、車のお祓いを受けられました。

明日は浪速中学校の体育大会で、理事長先生は堺市美原区にある「乾坤一擲ドリームフィールド」に自ら運転して行かれる予定です。(K

2021年6月24日木曜日

帝塚山ロータリークラブ60周年記念例会・祝賀会

私立高等学校に入る資金はまず保護者からの授業料を主体にした「納付金」と言われるもの、それに大阪府からの「補助金」と言われるものである。政府からの授業料支援金、府からの授業料の支援金は保護者に提供されるもので学校にではない。これらを合算したものが学校会計基準で「事業活動収入」と言われ、平成27年度までは「帰属収入」と言われていたものだ。他には外部からの寄付金などがある。神社庁から、同窓会から、教職員から、制服やアルバム会社など浪速ファミリー企業からの寄付金は年に一度新入学生が定まった時に頂ける。これらは微々たる収入であるが、大いに教育活動に効果を発揮している。以上述べたもの以外、すなわち直接的な関係を持たない外部機関から学校に入る資金、資金援助などは1円もない。 

私の基本姿勢としては「外部に頼るな!自ら自立せよ!」であり、寄付金に頼った経営はして来なかった。従って「外部とのしがらみ」は一切ない。これは実に気持ちの良いもので、自分たちで稼いだ金は自分たちで自由に使えるのである。あくまで資金の主体は納付金と補助金であり、我々はこのお金で生きていると言える。従って私が生徒数を増やす、生徒数を保つことに躍起になっているのは分かって貰える筈だ。収入は生徒数に比例しているからである。ただ一つ、外部からの資金援助をして頂いている機関は「帝塚山ロータリークラブ」である。 


奉仕を基本理念とするロータリークラブは全世界にあるが本校のある地区に帝塚山ロータリーはあり、年に一度夏休み期間中にインタアクトクラブの生徒を5名、教諭1名をアジアを中心に海外研修に1週間派遣して頂いている。結構大きな金額である。本校のインタアクトクラブは198241日に提唱を受け発足したから、もう40年に亘って活動してきており、このクラブへ手塚山ロータリークラブは支援を頂いてきたのである。大きな影響を生徒に与える海外研修は本当に有難い限りである。府内の10のロータリーそれぞれの地区の学校である清風高校、大阪桐蔭高校、四天王寺高校、高槻高校、開明高校など10校が同じように海外派遣をしてくださっている。

 



この帝塚山ロータリークラブが60周年の節目の時を迎え、昨日「ザ・ガーデンオリエンタル大阪」にて記念例会と祝賀会があり、お招きを頂いたので参列した。以上のような関係から私が行かないわけにはいくまい。インターアクト部の顧問のT教諭と共に出向いたのである。主賓席を用意され、祝辞を述べさせて頂いたが、コロナで2回も延期され、ぎりぎりのタイミングでのノンアルコール、アクリル板に挟まれた円形テーブル祝賀会だった。斯界の名士とお連れ合いの参加者でクラッシック音楽やジャズが生演奏される実に品の良いパーティであった。会長さんやガバナーと言われる上部機関の幹部から「ロータリーに入ってください」と熱心に誘われたが、今は外部機関への参加は控えていると丁重にお断りした。会員になるより支援を頂ける立場が学校の為には良い。

2021年6月22日火曜日

学校における性的マイノリティへの対応

今、学校現場にて決して大きくはないが、小さな問題でもないテーマが地下のマグマのように徐々に膨らみ始めている。それが児童生徒の「性的マイノリティへの対応」かも知れない。現代社会で今や普遍的言語となったLGBTを含む性的マイノリティは世界中におり、当然学校現場にも居ておかしなことではない。LGBTは性的マイノリティを表す言葉の1つであるが、恋愛対象が誰になるかという性的指向と「身体の性と心の性の不一致が起こる性自認」に分かれる。性的指向は女性の同性愛者(レズビアン)、男性の同性愛者(ゲイ)、両性愛者(バイセクシャル)に分かれているが、有名人のカミングアウトやテレビなのでの出演で分かり易いと言える。しかし「性自認」はトランスジェンダーと呼ばれ、多くの場合思春期に認識するから、学校生活で困難に直面する場面が増えてきていると認識すべきである。

 今朝の朝刊でも朝日新聞が「スカートで通学 普通のことに」の見出しで生まれた時の性別は男であるが、小さい頃からスカートをはきたかったが我慢し小学校時代はズボンで登校した。しかし中学に入学し、小学校卒業時に「カミングアウト」して「これからはスカートをはいて登校します!」と言い、周辺の配慮でそれが可能となり中学生になって1年、いやな思いをしたことがないという事例紹介記事であった。本校では男子であろうが女子であろうが生徒は自由にスカートでもズボンでもはきたいものを選択できるようにしている。しかし現時点では男子生徒がスカートで、女子生徒がズボンで登校していると生徒がいると私は聞いてはいない。その場面が出た時はしっかりと対応していくだけの話である。ごくごく普通のこととして!

 


それもこれも本校では「人権教育」に力を入れているからだと私は思っている。人権推進委員会が立派に機能しており、I委員長がその重責を見事に果たしてくれている。今月に入っても6月3日には高校2年生639人に対して「ジェンダー、セクシャリティを巡る人権課題」と題して、あの有名な弁護士でテレビにも良く出演されているトランスジェンダーの「仲岡しゅん」先生をお招きして講演をして貰った。又先週の17日には人推委のI委員長自ら「子どもの命を守る学校の取り組み」と題してDVD[LGBTlsの児童生徒の存在に配慮して]を使っての教職員研修会があった。中身は重かったが、大いに勉強になる内容であった。このような研修会を積み重ね、「受容」の土台が学校文化に育っていれば学校現場における性的マイノリティ課題は「ゆるやかに」乗り越えていける。



 
教育現場や仕事、結婚、医療、公的サービスでさえ様々な問題が起こっているが、本来であればLGBTなど性的マイノリティであっても差別的な扱いを受けることなく、平等に、かつありのまま生きられる社会が理想である。しかし実際はいじめや差別の問題、通常であれば享受できる権利やサービスを受けられないといった状況が散見されているがそれは認識と風土、言い換えれば「時代の進化と熟成」だと個人的には考えている。「放置」は良くない。しかし一挙に解決するような軽い話でもない。皆で「緩やかに乗り越えて行く」しかない。性的マイノリティ(約8%程度)と性的マジョリティ(約92%程度)の「ノーマル」化の進展には快刀乱麻の魔法の杖は未だ無い。皆が頭に中に意識して少なくとも「何人にも心無い言葉で人を傷つけない」と心に決めて自らの言動に注意するしかない。

2021年6月19日土曜日

「RPA導入」、金は出すが口も出す

私のアラウンドを読んでくださっているお方は「RPA」という言葉をご存知か?私は恥ずかしながら全く知らなかった。「Robotic Process Automation(ロボットによる作業自動化) 」の略称名で、パソコン上で行う作業を自動処理してくれる「ソフトウェア」のことだという。これだけなら何のことかさっぱり分からないが、要はパソコンの中にロボットを入れ、作業内容を一度登録するだけで、これまでの面倒な作業が全て自動化されると言う。とにかくパソコン内のロボットが人間に代わって作業してくれる「優れもの」だという。ビジネスの世界では大変流行しているそうで、全く知らなかった私は少し恥ずかしかった。こういう時に「ぼつぼつ遅れてきたかな」と凹むが、自分で言うのもおかしいが、まだ救えると思うのは自分は知らない事はその場ですぐ勉強することだ。「この気力」があればまだまだ若者に勝負できる。4月にスタートさせた「情報企画部」の2名が「企画書」を作り、説明に来て「是非、導入したい」という。要は「金を出せ」というのである。

 


聞いてみると「良いことだらけ」なのである。ロボットだから「一度覚えた業務は忘れることなく正確にこなし」「どのような業務においても人間より処理速度が速く」「単純作業やルーチンワークが得意」で時には「WEBで検索した結果の定型レポートを作成してくれる」とかだ。更にあるぞ!「複数のファイルから定型の表の作成と指定場所への保存」を「休日問わずロボットRPAは休むことなく業務をこなす」という。そして「ヒューマンエラーが起きないので仕事の品質が向上」し、結果として「生産性の向上」が期待できると言う。この生産性の言葉を聞いた時点で私の目の焦点は定まり、段々とその気になって来たのである。人間は使うのが難しく、加えて高くつくから素直なAIロボットが出来るならそちらの方が良いに決まっている。

 


私の現在の頭の中には「教職員の働き方改革」しかない。無駄な仕事を切り捨て、学校の教職員がよりクリエイティブな仕事ができるようにパソコンロボットに一部の業務を代行させることが出来れば、大いに前進出来るかも知れない。単なるデータのインプットや集計などに時間を取らせるよりかはそれらをロボットにさせ、人間にしかできないクリエイティブな業務や分析、判断を必要とする業務に時間をつくることができるなら導入しても良いと考えた。ただここで「ゴー!」では単純すぎる。良い話には必ず「裏も影もある筈」と思い、先行して導入した組織、特に大学に直接状況を調査するようにして一日目は終わった。

 1週間後又二人はやってきて調査結果を報告してくれた。RPAツールは世界に多くの会社が開発しているが中でも本校には日本製の「NTTデータ通信」の「WinActor」が良いと言う。こまごまとそれぞれの比較特質を表にしていた。結論的にWAにすることで「一歩前に進めよ」と今度はゴーサインを出したのである。何を当面目指すか!これ以上はここでは書けない。それは「ノウハウ」に繋がるからだが、「日常の事務業務の中から」「入試広報部の作業の一部から」「保健室の一部業務から」「教務部の出席簿の入力チェック」「進路指導部の業務の一部から」それに「情報企画部の業務の一部から」等々を洗い出し、とにかく一歩前進することが重要である。宝の山は山ほどある。

 


この為には全教職員のベクトルを合わせる必要があること強調し、是非全員に一度説明会と言うか「研修会」を開くようにアドバイスした。費用は結構高いがこのように若い先生方への応援は口だけではなく、「口も出すが金も出す」ことが必要である。新しいことは面白い。企画とはそういうものだ。情報企画部は企画部らしく動き出してくれた。そのことが嬉しい。それにしても情報企画部とは良いネーミングだと思わないか!広報情報委員会なんて旧世紀の遺物の響きがする。H情報企画部長もホープの一人だし、この若い女性は私が入学を許可し卒業させた女性で今年本校に向かい入れた。大学卒業後すぐに学校勤務するより民間経験が幅の広さを増幅させていると感じた。4月常勤職員として採用したのだが、本人が望めば専任職員としての採用の可能性もあるかなと感じ始めた。そうなればこれまた教員以外で学校における校務分掌のメンバー誕生になる。



2021年6月17日木曜日

「今井謙一」先生、東京オリンピック日本代表選手団の一員に!

英国で2年ぶりに開かれていた先進7か国の、所謂サミットG7が終わった。首脳による多くの決議や宣言が出されたが、日本にとって今回のサミットは多くの成果を得たのではないか。菅総理も一定の存在感を示し、格好がついた感じだ。何より自由主義先進国のトップから東京五輪とパラの開催支持を得たことは大きい。これでオリンピックは次のステージに入った。私もこのアラウンドで色々と書いてきたが、東京大会の実施を支持する。この期に及び、今更「やるか、やらないか」の議論などすべきではない。「既に実施段階」に入っていると言える。如何にしてこの大会を成功に結び付けるかが重要で、特に未だに反対を叫ぶ、皆さんに申し上げたい。一緒になって安全安心の大会、日本が変る節目の大会にすべく、日本全体でこのワールド大会を盛り上げるようにしようではありませんか。サミット以来全世界の人々がオリンピックを通じて日本という国を注視している。コロナに打ち勝った日本にしようではありませんか。

今朝ほど保健体育科の「今井謙一教諭」が挨拶に部屋に来てくれた。正式に「第32回オリンピック競技大会(2020/東京)」に「日本代表選手団」の一員に選出された報告だった。分かっていたとは言え、名簿の中に本校の教諭が載っているのを見るのは格別な思いがする。団長は日本テニス協会専務理事の福井烈先生、総監督が陸上競技連盟専務理事の尾縣貢先生、以下メディカルドクターを含めて16人、空手道部は選手が8名、監督コーチが11人でその中に「今井謙一、浪速高等学校中学校」とあった。男子組手の監督に次ぐ席次2番目に名前があったが、素晴らしいことだ。大阪府内は言うに及ばず、一私立学校の教員が今回のオリンピック選手団の一員である。私にとっても初めての事で何をしてやらねばならないのか良く分からないが早速高校校長に指示して「壮行会」的なものを検討するように言った。

 



今井先生の教え子である浪速の卒業生から正式の選手が出る、出ると言われ続けてきたが紙一重で選手には選出されなかった。それほどオリンピック選手に選ばれるのは厳しいことなのである。又この世界では普通、大学関係の指導者が選出される中で中高の私立学校の指導者が日本代表のコーチ就任とは異例中の異例である。技量、技術は当然の事であるが選出された理由は「指導者としての人物」を見られたからに違いない。あくまで指導者の立場に立つものは「人物」である。もう15年私は彼を見続けてきたが物腰がとにかく立派であった。鍛えられた身体にも関わらず、どちらかと言えば沈着冷静で何より「礼節」が素晴らしかった。所謂礼節とは、言葉の通り「礼儀と節度」のことを指し、「きちんとした礼儀と節度のある態度」のことを意味し、他人との関係を保つために必要とされる行動・作法のことを表す人間として大切な言葉だ。礼儀は出来ても礼節の無い人間は良く観る。礼儀を行う心のことを礼節といい、表面的な付け焼き刃の礼儀ではなく、心が伴った言動といった道徳的な意味合いがあるが、「今井先生は礼節の人」である。

 



2011年3月、あの東日本大震災当日に浪速武道館は竣功した。私はこの一等地に空手道部の練習場「錬武館」を作った。「浪速改革の始まり」であった。爾来日に日に突き進み、府庁の当時の松井府知事に表彰された。全日本空手道連盟の笹川堯会長からは私も名誉4段の称号を戴いたり、多くの空手道関係者に知己を得た。全ては今井先生のお陰であり、本校のこの世界での存在感は大いに盛り上がった。あの時に武道館を作って良かったと、今つくづくと思う。後1か月後にはオリンピックが始まる。「日本のお家芸とも言うべき空手で是非メダルを獲得」して欲しい。今井コーチ、頑張れ!浪速学院は総力を挙げて応援しているぞ!



2021年6月14日月曜日

朝の光景・・・クラブ活動の報告を受ける

朝一番に一人の女子高校生が顧問の先生に付き添われて部屋に入って来た。極めて伝統あるNHK主催の全国高等学校放送コンクールの大阪大会「朗読部門」で第1位を獲得した生徒である。この大会は68回目を数え極めて由緒ある全国大会で地区の優勝者は東京の全国大会に出場出来る。運動部の活躍は目覚ましく幾分派手に見えるが、このような文化クラブの活動も極めて大事である。誤解をまねかねないが、敢えて言えば「学校の知性のある部分」を感じるようで私は文化クラブを大切に思い支援している。元々本校はこの放送部の活動は強く歴代の先輩も良い成績を残してくれてきた。そのうちの一人が現在本校に勤務しており、彼女から指導も仰いだという。私が入学を許可し卒業証書を渡した最初のOGであるが彼女の存在は大きい。当人がそのことを強調していた。 



大体、朝、入ってくるニュースで多いのは圧倒的にクラブ活動の成績報告である。それは公式戦が週末に行われるからであるが、今朝は弓道部、アメリカンフットボール、それに体操部であった。校長先生が別に居るのだから理事長が直接報告を受けるのはもう省いても良いのだが、自分の気持ちとして顧問や生徒から報告を受けるのはこの間15年の長きに亘って練習環境、すなわち練習場の創設や指導者の確保など理事長が進めて来た責任者としての務めだと思っているからだ。企画をして実行し、その結果を見る、そして再生案に動く、この4サイクルを自身が確認できることの幸せは大きい。それにここは公立ではない私立学校だから生徒と言えども理事長との偶々の面談は有ってよいと考えているのである。多くの生徒から手を振って貰える理事長もそう多くはいないだろう。

 今日は前述した放送部と次に体操部の話にしよう。このクラブは創部3年目、実質2年間だがようやく高いレベルになってきた。「令和3年度大阪市中学校春季総合体育大会の体操競技部門」で男子団体が優勝した。3人一組の団体戦で優勝、個人戦では同率2位が二人も出た。「ゆか」では優勝、「鉄棒」で第3位だ。女子では団体戦では惜しくも第3位、女子個人総合では59人中入賞の7位だった。「跳馬」では第2位となった。市内の大会であるにしても何と目覚ましい成績であろうか。そのうちに「オリンピック選手が出て来るかもしれない?」と思わねばならない。そこが楽しみなのである。それもこれも一人の顧問の力である。清風高校出身で体操をやっていたがあのオリンピック選手だった鹿島選手、今は順天堂大学の教授であるが、この同級生の鹿島先生に出会って「こいつには勝てない」と体操を諦めたそうだ。確かにこの国語のS先生は体格は柔軟そうで、体操選手そのものだ。


 縁あって本校に勤務してくれ、今は全国レベルの常勝クラブである空手道部の顧問をしながら、校務分掌「ICT教育推進部長」の要職を見事に果たしてくれている。例の中学校の「すらら」の導入推進者で今やその名は全国区に鳴り響いている。このS先生に空手には他に多くの顧問がいるのだから「この際空手道部と手を切って、体操部を作れ、作れ」と言い続けて3年、ようやく機が熟したと見えて2年前に創部したのである。しかしS先生、空手道部は一向に止めない。この先生が企画したアイデアが凄い。町の体操教室を運営している有力な指導者とコラボして体操部を作ったのである。このような発想が出来る学校の教師はそうそう居るものではない。彼もまた間違いなく将来のホープの一人である。私は高天原スポーツキャンパスに体操部、卓球部、バスケ、バレーの総合練習場の「高天原アリーナ」の構想を具体化すべく動いている。体操部、更に頑張り、全国区に育って欲しい。