2021年4月28日水曜日

臨時学院長朝礼「学校の歴史を語る」

大阪は雨である。予報では今日の終日で明日も雨らしい。素人考えだがこの雨でコロナウイルスは地面に叩き落され、適度な湿度はコロナ株の動きを悪くすることを期待したい。臨時休校とせず連休前の最終日となった。明日から本校は非常事態宣言下での学校休業が5月5日まで続く。7連休となる。間に元来なら登校、出勤日は有るのだが「野暮な事」はせず、休校を入れて7連休とした。その中で「5月1日は本校の歴史にとって重要な日」であり、私はせめてもの休みの代替え措置として「臨時学院長朝礼」をもって中高の全校生徒に対して「開校記念日の説明」を行ったのである。



 
5月1日は「何の休みか?」、生徒に知らしめなければならない。自分たちが学んでいる学校の歴史の一こまでも知ることは意味があることで大切な事である。神道科の教諭に頼んで白板に図や写真を貼り、説明した。リモート故に生徒の顔は直視出来なかったが担任の先生に拠れば真剣な面持ちだったという。人間は概して「歴史好き」な面があり、NHKの人気番組「ファミリーヒストリー」ではないが「スクールヒストリー」を本校で勤務している教職員にも知って欲しい。例えば今の校章は何時どのようにして決まったのか、確かに知っていようといまいと日常の学校生活には直接関係ないが私はスクールファミリーの一人だと思って頂ければ、それは「学校の求心力」になる筈だ。

 



学校の歴史

大正12年430日 旧制浪速中学校 入学式  男子204名

西暦では1923年だから今から98年前にこの住吉の地に誕生 した旧制中学校。従って令和5年(2023)には100周年を迎える伝統校である

     51日  最初の授業  この日を「開校記念日」(創立記念日)

     524日  徽章(校章)が制定  基本は「八角形」・・「八葉」・・吉兆の形

           三種の神器の一つ 「八咫鏡」をモチーフ

               本校の正門頂部の造形の形  八角形

               学院神社の正面「蟇股の形状」八角形

制服のエンブレムの意味の説明

三種の神器から「八咫烏の形状」「天叢雲剣」と「八咫烏」

特に八咫烏は道しるべ、道案内、勝利の女神、太陽の神、男女でカラスの色は黒と白

 



以上のようなストーリーで様々な話を取り交ぜ、謂れなど熱く歴史を語ると目の前の自治会や生徒会の役員の生徒の目は輝き、瞬きせず、聞き入ってくれた。私は大いに「これで良し」と手ごたえを感じたのである。自分の学んでいる学校に「誇り」を持ってくれたと確信した。5月1日には少しでも今日の学院長講話を思い出してくれれば嬉しいと話を結んだ。勿論連休期間中の行動についても変異型コロナの恐怖を語り自制した行動をとるように指導を加えたのは当然である。「総勢2502人の生徒が無事に5月6日に登校」して来ることを学院神社の大神様に祈願したのは言うまでもない。



2021年4月27日火曜日

一所懸命・・・一校懸命

「一所懸命」という言葉がある。同じような意味で「一生懸命」もある。元祖は「一所懸命」らしい。中世(鎌倉時代の頃)に生まれた言葉で、武士が、所領である土地を命懸けで守り、生活の頼みにすることを意味している。 そこから、「土地を守る」ということだけでなく、広く「命懸けで取り組む」という意味を持つようになったと辞書にはある。「一生懸命」は、「いっしょ」が「いっしょう」に長音化したもので、「ものごとを命がけでする様子」をあらわしている。どちらを使っても間違いではないらしいが使い分けは難しいね。どうも最近では一生懸命の方が良く使われているみたい。NHKがそうだから。 

一時期耳にしたのが「会社人間」を揶揄しているのか「一社懸命」というのもあった。そこで私の造語だが「一校懸命」というのはどうだろう。「一学懸命」でも良い。生涯を通じて同じ学校に勤務し続けることだ。本日2名の教職員の永年勤続表彰をした。永年勤続表彰とは、長く勤めてくれた社員や教職員に対して、これまでの労いとこれからの期待を込めた表彰制度であり、対象者には表彰状とともに、賞与や記念品が贈られるが本校では表彰状はなく私の言葉と金一封を贈呈する。例年、5月の連休前に行うのだが、本日がその日であった。

 



本日の対象者は2名で40年勤続と30年だ。間違いなくお二人とも「本校への一所懸命・一校懸命」で頑張って頂いた。素晴らしいことだ。お二人とも大変立派な人物で本校発展に大きく寄与してくれた。私は心からお礼の気持ちを伝え、感謝した。そしてお体に気を付けて今後とも頑張って欲しいと激励したのである。そして今日あるのはご家族、なかんずく奥様のお陰であり、金一封の中味の半分は差し上げたら「喜ばれるぞ!」と要らぬことまで述べたのである。ちなみに昨年度は該当者無し、令和元年は40年、30年、20年が各お一人、平成30年は30年1人、20年2人、平成29年は30年2人、20年2人、平成28年は30年が2人であった。結構本校では「一所懸命」の先生が多いのである。

 



若者の離職率・転職率が増えている昨今というがそれは今に始まった話ではない。昔からだ。今では中高年の離職率や転職率の問題が加わった。1980年代は雑誌「トラバーユ」から「リクルート」そして「テレビCMの「ビズリーチ」、90年代は「リストラ時代」など転職を飾る言葉だけでも極めて多い。一種のファッションみたいで転職に関する社会的風潮は収まる気配は一向に無い。そういう中で一所懸命は素晴らしいことではありませんか?“年収800万円以上の求人が多数あります”“自分の市場価値を知る”などの甘い言葉で踊らされてはいけない。自分は古いタイプかも知れないがやはり「一所懸命の男」を称賛したいと思う。

 


「ここは自分の居場所ではないな?」と思った時の私の判断基準は明確である。考え、思いを変えて、一所懸命の気持ちで、過去を振り向かず、もう一度ひたむきに頑張るか、不満だがそれを我慢して、できるだけ無理をしないように、そこそこ、自分の能力の範囲で仕事をしながら目立たないようにやっていくか、さもなくば、新たな居場所を探すか・・・だが、その前に徹底して自己を振り返ることが大切である。「己を知れ」が重要である。自己の人間性、特に自己の能力、努力、辛抱、自己開発、資格取得、等々ここでは「一生懸命」の方があっている。一生懸命にやってきたか?だ。自己ではなくて他人や組織が認めることが重要である。自分だけが主張しても周辺が認めなければどうしようもない。とにかく転職する前に自己を見詰めることだ。「不平不満」ばかりで「原因全てを周辺のせいにする人」は運良く転職できても、又失敗するだろう。怖いのは「自己過信」「自信過剰」である。元々が人間性として「謙虚」ではないのだ。自分以外の人間の良さを知る人は強い。

2021年4月26日月曜日

非常事態宣言と学校安全衛生保健委員会

今日は「非常事態宣言」が発令されて初めての月曜日であり、生徒の登校状況を注視した。我々は毎日生徒の出席状況を纏めており、休んでいる生徒には健康状態を聞く。特に「発熱」については念入りに聞いている。コロナによる陽性発熱であれば、勿論登校は禁止だがまだ原因が分からない段階であっても登校の自粛はお願いしている。最近では保護者もお分かりで自主的にそうされている。今日を含めて明日、明後日と学校は有り、その後連休となる。今から97年前の5月1日に旧制浪速中学校が初めて授業をした日を記念して、この日は「開校記念日」として休校日である。本校では創立記念日とは言わない。従って「29日から5月5日まで休校」が続く。30日は今年から始めた教職員の自宅研修を入れた休養安息日であり、幸いと言うか7連休となる。従って非常事態宣言中はほとんどが休校となる。

 本校の定例の月度一回の「学校安全衛生保健委員会」が産業医(学校医)の出席のもと開催された。その後に産業医は退出されて通常の「校務運営委員会」となる。少しややこしいがこの会議は「学校保健委員会」と「(教職員)安全衛生健康委員会」を合致させたもので、元来なら別々に開催するのが適切なのだろうが、両方に医師の出席をお願いする関係上時間的制約もあり、生徒と教職員が対象の同じ健康管理がテーマだから私の方針でこのようなスタイルにした。学校保健委員会を設ける根拠は古くて昭和33616日付文部省体育局長通達 「学校保健法および同法施行等の施行にともなう実施基準について」から出発し、今日まで幾度となく改正されてきている。

 



昭和 47 年の保健体育審議会の答申においては「学校保健委員会の設置を促進し、その運営の強化を図ることが必要である」と言わば、現状へのクレームみたいな提言がなされているが、平成17年度の学校保健員会の設置率は、小学校81.9%、中学校78.6%、 高等学校76.7%にとどまっており、設置されていても開催されていない学校や、年1回の みの開催が多く、充実した議論が行われていないなど質的な課題があるみたいだ。本校では月度一回は必ず行っており、「保健室から学校が見える!」ではないが、養護教諭が学校医や校務運営委員会メンバー出席者に学校全体の生徒の健康状況を纏め報告してくれている。これは自慢できると私は評価しているのである。



 
学校と言うのは主管が文部科学省ではあるが、それだけではなくて他省庁の影響下にもある。例えば「教職員の健康管理は厚生労働省」である。特に最近では「働き方改革」機運が高まり,ますます教職員の健康管理が問われるようになってきた。従って「教職員安全衛生健康管理」の方は「産業医」の参加が「マスト」であって本校でもそのようにしている。労働基準法により常時 50 人以上の労働者(教職員)を使用する事業場(学校)においては、事業者(理事長)は、産業医を選任し、労働者の健康管理等を行わせなければならないこととなっているからである。学校と言うのはこのように「完全に法治下」にある。法によって「がんじがらめ」と言っても良い。今日もそのがんじがらめの中でコロナについて議論したのである。

2021年4月23日金曜日

伊勢神宮と疫病退治 非常事態宣言の中味は???

「伊勢神宮の創祀の歴史」を知ることは本校の教職員や生徒にとって大切な事である。それは神話の時代に遡る。天照大御神のお孫さん、邇邇芸命(ににぎのみこと)が今の宮崎県高千穂の峰に降臨した(天孫降臨)際、天照大御神は三種の神器を授け、その一つ「八咫鏡(やたのかがみ)」に「吾が児、此の宝鏡を視まさむこと、当に吾を視るがごとくすべし。」として天照大御神自身の神霊を込めたとされる。この鏡は初代の神武天皇に伝えられ、以後、代々の天皇の側に置かれ、天皇自らが観察されていた。八咫鏡は第10代崇神天皇の治世に大和笠縫邑(村)に移され、皇女豊鍬入姫がこれを祀ることとされた。ところが崇神天皇5年、日本国内に「疫病」が大流行し、多くの人民が死に絶えた。恐らく今でいうコロナウイルス感染症だろうと思う。 

天皇は疫病を鎮めるべく大御神を宮中ではなくて幅広く外にお出まし頂くことをお考えになり、翌年の崇神6年、具体的に行動された。八咫鏡をお祀りする最適な場所を探すように依頼を受けた「倭姫」は、垂仁天皇25年にようやく今の地である伊勢、五十鈴川のほとりに場所を見つけられた。「日本書紀」は書いている。垂仁天皇253月の条に、「倭姫命、菟田(うだ)の篠幡(ささはた)に祀り、更に還りて近江国に入りて、東の美濃を廻りて、伊勢国に至る。」とある。実に20年以上かけて現在の地に到達されたのである。これが伊勢神宮の創祀である。 

本日私は二つの重要な要件があって三重県伊勢市に赴き、先ほど学校に戻ってきた。まず天照大御神をお祀りしている伊勢神宮の皇大神宮(内宮)にお詣りし、新型コロナウイルス感染症の終息を祈願した。本校生徒と教職員、そしてご関係を戴いている多くの人々の安全をお願いしたのである。そして2件目は神宮崇敬会に赴きT理事長にお会いし、新しく本校役員である学校法人理事の派遣をお願いしたのである。このお方は前の神宮のナンバー2に少宮司であり、90周年の時には大変ご厚情を戴き、宇治橋を描いた150号の絵画や現在学院神社の前にある別宮「倭姫宮の鳥居」を戴けるべくご尽力頂いた重恩のあるお方である。

 





T理事長は既に派遣頂くお方をお決めになって入り、W様をご紹介戴いた。大変立派なご経歴で、國學院大學神道学部、神宮司廰にご奉仕、総務部長の要職を務められ、崇敬会事務局長にこの4月にご就任された。大変素晴らしいお人柄で大いに本校のお力になって頂けると確信した。それにしても神宮は修学旅行生の多さが目についた。私は有る生徒に聞いたのだが、浜松の某私立中学の生徒で京都に行けなくなり、代わって伊勢神宮になったという。それ以外にも結構参拝客が多く、コロナ禍の中で皆さん、それぞれ疫病退治で祈願されているのだ。

 



豪華な昼食を戴き3人で暫し懇談したのだが、話題はやはり「非常事態宣言の中味」であり、共通して中身が甘く、やるなら徹底して抑え込まないと又ぶり返すとの3人の結論になった。今晩政府は中身を決め、発表するだろうが私は報道されているように、期間は3週間と短く、中身も今までと大して変わらず、その程度では変異型コロナは収まらないと感じている。3週間程度なら学校も含めて「ロックダウン(都市封鎖)」くらいやらなきゃ!古来いわく、戦術の小出しは敗戦の元、一挙に「ドカン」と全てを投入してやらなきゃ!

2021年4月22日木曜日

本日その2:3回目となる非常事態宣言とオンライン授業

政府は恐らく明日23日に関係会合を開いて3回目となる非常事態宣言を大阪、京都、兵庫、それに東京都に発出すると報道にあった。まだ期間や中身については定かではないが、どうも大学を除いた小・中・高については「通常授業」とするみたいだ。ところが大阪市立の小中はオンラインと学校でのプリントを使った「ハイブリッド授業?」とするとあった。中学もこれに準じている。言葉は格好は良いが余り効果はないのではないか。午前中に2コマオンラインで学び、それからカバンを背負って学校に行き、「給食」を食べてプリントで学ぶというがそもそも通信回線などオンラインの環境は大丈夫なのか?それならいっそ学校での通常の授業で良いのではないか!などと余計な心配をしてしまう。「今の段階では浪速高校も中学校も通常の授業を継続する」が今後の事は分からない。だから今日の職員会議では考え方と方針を詳しく述べたのである。

本校では既にオンライン授業の体裁は整え、形は出来た。何時でも私が「ゴー」サインを出せば、次のステージへ進む手筈は整っている。そもそもオンライン授業は「一括配信―動画オンデマンド方式」と「リアルタイム生配信」に分かれ、その両方が可能となるのがその信頼性と安定性から本校で採用している「クロムブック端末」だ。双方にメリット、デメリットがあるが、この端末の良い点は学校現場に最適と思える「ミート」と「クラスルーム」と呼ばれるアプリを有しているところだ。これらのアプリを有効に使えば、録画動画の配信と教師が画面に生で映るリアルタイム配信の「いいとこどり」したハイブリッドオンライン授業になる。大阪市立みたいに家と学校を行き来する方法をハイブリッドと呼ぶのは些か「エーッ?」だと思うが他所のところはどうでもよい。 

問題は非常事態宣言中に本校で感染者が急増し、クラスター発生防止の為に「何時、どのような事態でオンラインに切り替えるか」である。そのタイミングが難しい。私はどちらかと言えば「即断即決派とぎりぎりまで我慢派のハイブリッドタイプ」だと思っているが、この間大阪府行政の下した判断で起きた今の状況を考察すれば、「手遅れ」になっては元も子もない。180校ある府立高校では既に述べ20校近い高校が臨時休校となっているらしい。本校でもそのような事態が無いとは言い切れないからその準備と心構えが重要である。今朝、常務理事と高校、中学の校長を呼び、その辺のところを議論した。そして前述したように16時からの職員会議で全教職員に徹底したのである。又肝心の教職員のPCRの簡易民間検査費用は学校負担とする旨も本日伝えたところである。



 
私は今や本当にコロナを恐れている。感染力の強い新型ウイルスの生徒への感染を本当に恐れている。はっきり言って今宣言を出されても同じような対処では収まらないのではないか?との懸念が拭い切れない。今の方法では「人流の制限」には限界があることが分かった。どうも我々は「経済の回復と回転」と特に「東京オリンピック開催」にとらわれ過ぎた感じがする。政府も識者も国民も誰もが無意識に取り憑かれたような感じで「東京オリンピックの呪縛」を背負っているような気がしてならない。 

誰も声を挙げないのは日本と言う国と日本人の特質か?大体国民にワクチンが行き渡っていないのに、3か月後に迫った、このような世紀の祭典をやれるのであろうか?無観客の試合をテレビにリアルタイム配信して意味はあるのかな?と思う。何処を走っているのか分からないような聖火リレーのテレビ放映は見ていて切なく悲しいぞ。病院は崩壊し、多くの人々が毎日重病にあえぎ死んでいっているという中でのオリンピックって一体何なのと思ってしまう。「3回目となる非常事態宣言が東京に出ることは東京オリンピックの中止を意味する」のではないか!私はそのように思う。学校は多くの行事を中止してきた。そろそろIOCも政府も東京都もオリンピックを「人類がコロナに打ち勝った祭典にする」などの前言を修正すべき時ではないか。



本日その1:雅楽部・神楽部奉仕料授与式

 






本日、鼉太鼓前にて神社神道の学校で象徴となる雅楽部・神楽部の部員に対し、2021年度前期の奉仕料授与式が行われました。

理事長・学院長先生より、部員に対して奉仕料を授与された後、雅楽や神楽についての歴史をお話された後、「例祭などで皆さんの演奏に、神社の宮司の皆様が自前で雅楽や神楽の演奏を行っていることに非常に感心されています。」と笑顔で述べられました。

先生は「神社神道の学校として、皆さんは私の直属の仲間です。1人でも多くの新入生を勧誘し、部員を増やして、これからも誇りを持って頑張ってほしい!!」と激励の言葉を述べられました。(K

2021年4月20日火曜日

遂に3回目となる非常事態宣言!

遂に「非常事態宣言」が発出される様子である。3回目となった。今のところ学校の休校措置は要請されない状況と聞いている。政治的なことは何も述べないが、我々は「粛々」として受け入れ、次なる行動に移す準備が大切である。準備とは「理念」である。ハード的な準備は本校では完全に整っているから、こちらは問題ないがどのように過ごすかの「考え方」が重要である。22日の職員会議で私から全教職員にプランを発表し、展開することになるだろう。基本は「オンラインリモート授業」である。今朝ほど拡大管理職会議を開いて大筋の方向を定めた。恐らく明日くらいには私学課からも行政指導が出て来るだろうから最終チェックで一部変更も有り得るかも知れない。 



今回の非常事態宣言、「学校は休校ではない」。あくまで校内での授業ではなくて学校と家庭を結んだリモート授業である。従って教職員は全員通常通り出勤して貰わないといけない。時差出勤とかリモートでの勤務とかはしない。教職員にとってはむしろ作業量が増えるだろう。とにかく学校は休みではない。そして最低限でも「日に4コマ」の授業はする。それ以上はパソコンの負荷や(熱を持つ)、小さなタブレットの画面とのにらめっこで疲れ果てる生徒の事を考えねばならない。問題は中学生で1年生は少し負荷を下げる必要があるかも知れない。中学2年や3年生には過去の経験もあるだろうから行ける筈だ。とにかく学校とは生徒を追っかけ勉強を教えるところだ。勉強を教えない学校などは有り得ない。それは学校ではなく、福利厚生施設でしかない。

 



朝の「リモートホームルーム」で体調を聞き、発熱などの聞き取りも必要だろうと思う。又途中で自学自習の時間は生徒にも歓迎されるだろう。教職員は課題を出さねばならない。一人でやりなさいと言って生徒がするか?、するわけはない!生徒とはそういうものだ。小学生と違って中学、高校ともなると家庭で親は仕事で居なくとも自立でやっていけるという考えもあるが、不安な生徒は学校で面倒をみることは有っても良い。いずれにしても生徒には「学ぶ権利」があり、授業料を戴いている私立学校だから責任はある。リモートだから授業料を割賦して払い戻せと言われないように誠意を持って対応する必要がある。管理職の指示を受けて今、教務部長以下のプロが案を練ってくれている筈だ。

 それにしても2500人を超える生徒数の大規模校だがコロナ感染者は今まで教職員で言えば一人として居なく、今朝の時点で生徒の陽性者は中高合わせ2名で、勿論学校には来ておらず、校内に濃厚接触者はいない。各ご家庭の管理の良さと是非とも強調したいのは本校教職員の意識の高さと面倒見の良さ、そして広い教室と24時間換気の最新鋭の武器がなせる技であると私は思っている。つくづくと良い校舎を作ったと我ながら喜んでいる。しかし油断は出来ない。心してこの非常事態宣言を乗り切っていきたいと思う。春の保護者授業参観は中止、校外学習(遠足)は高校、中学ともに中止、現高校2年生の修学旅行に替わるUSJでの修学行事も中止になる可能性は高い。可哀想だが仕方がない。USJそのものが閉館したら行くに行けない。

2021年4月19日月曜日

本日その2 「ベルリッツの支援で浪速国際コースが動き始めた!」

「ベルリッツ」(Berlitz)という会社がある。1878年にアメリカで設立され、現在世界70ヵ国以上に約500の教育機関を持つ大手語学教育グループである。日本には202012月現在、計58の教室があり、大阪では天王寺に支社がある。最初、英語科の教科長からベルリッツを使いたいと言って来たときに私は懐かしく思った。今から38年位前に当時勤務していた大手鉄鋼会社の東京本社にいた私がニューヨーク勤務を命じられ、赴任までの1か月間、特に英会話が出来なかった私に会社はベルリッツ東京に特訓に行かせたのである。当時の事は余り覚えておらず、記憶は極めて高い授業料だったことくらいである。格式が高く、難しくて出席も余り出来なかった。その会社と又本校でご縁が出来るとは世の中は不思議なものだ。 

昨年から始まった新コースの「浪速国際コース」は2年目の今年から本格的に展開する国際人(国際理解)を養成するコースとして「遂に表に出て来た」。高校1年生の間はじっくりと観察し、生徒も考え、高校2年から希望者を募って始まるもので第1回生は何とわずか18人である。インターナショナルコースのIを取って「Iクラス」と呼称される。多くの希望があったが、本人の希望、適正、能力等を勘案し最終的に18人となったのだが、仕方がない。この新コースを成功させるためにも最初は少人数とした。このクラスの英語教育にこのベルリッツから派遣されたネイティブの英語教師の授業が今日から始まったのである。毎週月曜日5限、6限の2コマ連続で行われる。「手足を出すな」と言われたらしく本校教員とのティームティーチングではなく、単独の授業である。これは果たして単位認定に問題は無いのかとの懸念はあったが当局に「特別非常勤講師」として登録し行けることになった。


このIクラスの生徒は今後英語を中心に据え、徹底した特訓を受けさせる。英語、英語、英語漬けの毎日である。秋の修学旅行も参加させず、この代わりに今はコロナの為に海外に派遣出来ないのでベルリッツとは別の会社であるが、日本の河口湖湖畔にある研修所に行かせ、英語の徹底した特訓を受けさせる。元来の予定ではフィリッピンのセブ島にある国際英語教育研修所であったがこの代替えである。私は高校校長と共に講師の先生を部屋に招き入れ、宜しくお願いしたい旨ご挨拶をした。履歴書やご経歴は素晴らしく、期待の持てる先生のようであった。当面1年間継続して様子を伺ってみたいと思う。

 






国際コースばかりではない。本校は英語教育を重要視しており、全校生徒にも事あるごとに言っているのだが、これは中学校でも同じことである。今朝最終的に中学生の為の「夏休みイングリッシュ・キャンプ」の要綱が決まり決済した。当初は千早赤阪村の「多聞尚学館」で宿泊合宿としていたがコロナの事もあり日帰り4日間のコースだ。テーマは「英語に触れる楽しさを知り、英語学習を加速させる」である。ここにもネイティブな外国人の英語教師を配置させる。ここにも24人程度で「まぁ、行ってみるか」程度の軽い気持ちでは特訓について行けなくなるので参加者は厳選しなければならない。一人36000円の費用が掛かる為に学校法人は内10000円を支援する。



 

本日その1 陸上競技用品授与式






本日、陸上競技部に対して乾坤一擲ドリームフィールド(Kフィールド)の完成を記念して競技用品の授与式が行われました。

理事長・学院長先生は、Kフィールドに込められた想いや、陸上は人間の根源的な力を示す素晴らしいスポーツである事を熱く述べられました。

最後に先生は「君たちを最大限に応援しています。皆で仲良く、誇りを持って頑張ってください!!」と激励されました。

先生の御言葉に対し、生徒代表は「今回、授与していただいた用具を利用してKフィールドで練習に励み、大会で活躍します!!」とお礼の言葉を伝えました。(K

  

授与品目:スターティングブロック 4

     ハードル10台およびハードル運搬車1

     走高跳用具一式およびマット運搬車1

     電子音シグナルセット一式

     レースクロック1

     クロックセンサーセット一式

     投擲用移動式サークル一式

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2021年4月16日金曜日

これで、何時でもリモート授業が出来る!

「この学年は良い子が多い!」「遅刻者が一人もいないなんて!」「良く教師の話を聞き分ける!」などと常日頃生徒を見続けているN生徒生活指導部長や高校1年生のI学年主任はのたまう。他の学年の先生方が聞いたら「ウン?」と耳を傍立てるかも知れない。それくらい昨日の新一年生の健康診断そのものは生徒のわきまえで無事に終わったと報告を受けた。ただ昨年に比べ男子で100人、女子で80人と生徒数が増えているから結局時間はオーバーした。想定をしていたがやはり女子のレントゲン検査で40分から60分待ちの状況があったという。従って健康診断後の「クロムブックの講習」は最終クラスが14時50分に始まり、終了が16時になったという。来年からはクラス単位の移動から午前午後で男子、女子に分けることを検討するという。今年の課題を次回に生かすことが人間の知恵である。これが出来ない人間や集団は進歩が無い。


私は高校の新1年生にクロムブックが手渡され、初期設定や使い方の説明が終わって安堵している。これで何時でも「リモート授業」が出来るからだ。大阪のコロナは最早、識者に拠れば「災害レベル」と言い、完全に医療崩壊が来ているという。遂に感染者は1200人を超え、兵庫も、東京も変異型が猛威を振るっている。「不気味」と言う言葉があるがまさに不気味そのものである。無気味とも書くがまるで「得体の知れない怖さ」がある。人類は今回ウイルスの怖さを思い知った。全世界の人々だ。本校でも生徒や教職員には事あるごとに注意を喚起しているが加齢の私自身も明日は分からない無気味さがある。部活動は制限し、次の進展によっては「休校」の判断をしてリモート授業に切り替える時にこの「クロムブックは唯一の頼りがいのある武器」である。

 

昨日で高校、中学共に全生徒が端末の「クロムブックの個人持ち」になった。私が良く聞かれるのは「端末は個人持ちですか?それとも学校からの支給ですか?」だが答えは「個人持ち」だ。当たり前である。格好の資料があって3月23日の朝日はこの特集を組み新聞記事にしているが80%以上の私立学校が保護者負担である。学校負担となると管理費や使用方法の制限など制約が多く、修理費など考えれば学校資産とは出来ない。大体自宅に持ち帰ったりなどの「日常使いに制約」を受ければ意味はない。個人の受益者負担があるべき姿であり本校でもそのようにした。

 それにしても本校の教諭は面倒見が良い。健康診断の前日に入荷させ、それを綺麗にホームルーム教室の上に置いてやり、健康診断が終われば「取り扱いの説明」だ。見事なくらいに流れる段取りであった。771人が一斉に端末を持ち、同時に講習を受ける。「指令塔はICT教育推進部」だ。私はこの光景を見て涙ぐんだ。最近は涙もろくなったと感じる。しかし素晴らしい光景だ。新1年生は直ぐにクロムブックに慣れ使いこなすだろう。ITに関して若者は理解が早い。授業だけではなくてあらゆる勉強に使いこなして欲しいと思う。私は高校校長に指示した。4月着任の常勤講師の先生方にもグーグルの教育認定レベルⅠの資格取得を含めて今後の方針を検討して欲しいと。本校では先駆的なICT教育が出来ないような教師は要らない。これだけは明確に言っておきたい。黒板にチョークでしか授業が出来ないような教師は私が求める教師像に程遠い。