今日は「全国教育関係神職協議会―近畿ブロック研修会」というのがあって、その会場に本校が指定された。意図は前々から私に「浪速高等学校100周年と浪速改革」について話せ、話せと言われており、入試などが終わり時間的にも余裕が取れたので、永らくお待たせしたが、「神社神道の学校」としてご要望にお応えすべく、本日受け入れ実施することになった。近畿ブロック長の京都の和気神社のN宮司様、ご来賓として大阪府神社庁長である杭全神社のF宮司様はじめ大阪府、京都府、兵庫県、滋賀県、和歌山県の教育関係のご担当の方々22名の方々が14時に来校された。皆さま由緒ある神社の宮司様である。
朝早く会場となる中央館ホールで準備状況を視察したが、急遽まず先の「開校100周年記念行事の記録映画」として「夢の軌跡のDVD」をご覧頂くことにした。既に10カ月前の事になるが、臨場感あふれる浪速100年の歴史を映像によって足跡を尋ねることから入るように変更した。同時に明日からの年度末試験で生徒は午後には帰宅させたらから手の空いている校務運営委員の先生方や本校での専任教員を目指して頑張ってくれている常勤講師の先生方にオブザーバーとして主催者の許可を頂いて参加させて貰う様にした。自分の学校の理事長が公式に講演をするのだから、聴取させたいと考えたからである。
その後私の講演となり、用意した小冊子を使いながら「100周年の歩み、浪速改革~今、思う事」と題して約1時間のお話をした。その後学校施設の見学をして頂き、お開きとなった。私からの話は内外から「浪速の軌跡」とまで言われ、平成19年から今この瞬間まで「改革に継ぐ改革のストーリー展開」と「今日の状況」を木村流で躍動感あふれる話にするように心がけた。自慢話になってはいけないだけに、「その時に学校のリーダーとしてどのように考え、行動したか」そして「今、何を思うか」に焦点を絞って展開した。NHKテレビの番組にある「アナザー・ストーリー」である。資料に書かれていないことを聴くのが楽しいのであって「資料を目で追う講演より顔を見ながら耳で追う講演」にした。
中味はやはり木村の掲げる「リーダー論」になった。およそ組織のリーダーたる者は①まず目標を定める②それを組織員に徹底して共有させ③それぞれの役割分担を明確にし④スピーディに前に前に進める為に声を出す⑤要は説明責任を徹底し⑥途中で進捗チェックを欠かさず⑦朝令暮改の柔軟さを持ち⑧個人個人の評価と還元を必ず実施し⑨テーマは途切れることなく次々と出し⑩多くのテーマを同時並行で進め⑪時には数人による「諮問と答申のやり方」を入れ⑫人事異動は大胆に⑬常に人材育成の視点を忘れず⑭パワハラには気を付けながら⑮成果を出せば必ず報われると諭し⑯教育と言う営為に従事している喜びと誇りを持てと言い⑰常に法律知識を持ちながら⑱必死になって成果を追い求めるのがリーダーであると私なりに断定した。「教育とは闘い」であり、「平和維持活動ではない」と思えない人には教育という営為には従事しない方が良いとまで言った。
そしてリーダーは身に付けている洋服やネクタイ、靴など「後ろ姿」が大事で、常に自分の後ろ姿を意識し、時に「愛嬌」を忘れず、決して「ケチでは務まらない」と申し上げた。そして最後の決め手は「義理と人情」であり、これさえ残っておれば生き続けられると申し上げた。又重要な事は「自分は運が良い人間」と思わないといけない。運の悪いリーダーに付いて行かざるを得ない人間こそ不幸であり、「運の強いリーダーを持つことがその組織の隆盛に繋がる」と申し上げた。運の強い人は死ぬまで運は強い。自分には運が無いと思えば即刻退場するか2番手に引き下がる事が組織の改革を推し進める為には大事だと申し上げた。
運を引き寄せるには「ただただ努力」であり、「ただただ、ひたすら」であることだとも申し上げた。リーダーとはそのような人間の事で、柔和で争いを好まず、何ら物議を醸し出さず、人の担ぐ神輿にただ乗っている人ではない。常に群列の先頭に立って、矢玉を恐れず、時には「匍匐前進」をしながら、全員を前に進める人をリーダーと言う。リーダーは目立たなければならない。リーダーが何処にいるのか分からない組織は動かない。そして組織内で起きた全てはリーダーの責任である。全責任を担うから人はリーダーに付いてくるのである。
果たして皆様、今日の木村の独演会をどのように受け止めて頂いたであろうか?ご満足して頂いただろうか?皆様の貴重なお時間を頂いた講演である。リーダーは「サービス精神が旺盛」でなければならない。「部下に任す」と言う言葉一見かっこ良く見えるが、これはリーダーの逃げであり、無責任である。
結果、最後に大きな拍手を頂いたから「出来はまぁまぁ」だったのかも知れない。はい、これで一仕事終わりました。