2019年3月30日土曜日

「人は石垣、人は城、情けは味方、仇は敵」


新年度は実質今日から始まった。28日の理事会で予算が定まり、4月1日から昨年度から引き続いて「遅滞なく駒を進める為」に今日の年度末最後の日から4月4日の「入学式」、6日の「始業式」までの「手順」が時間単位で決まっており、粛々と進んで行く。まず今朝は4月1日から「新専任教職員9名の辞令交付」を行った。通年に比べ、9人と言うのは多い数である。その後、これらのメンバーの指導教諭も部屋に入って貰い、理事長訓話を行った。

 


28日の理事会でこれらのメンバーは全理事と評議員ら万雷の拍手で採用が確認されており今日、正式な辞令が交付されたと言うことだ。辞令には初任の給与額が書かれ、1年間の「試用期間」が明示されている。私は9人のメンバーを心から歓迎し嬉しく思うと同時に心身ともに健康に今後の人生を輝かせるために自らを高めていくように述べた。この「素晴らしい教師と言う職業」、学校と言う教育を目的とする学校に「正規教職員」として勤務できる喜びとともに、まず「謙虚」に常に学びの姿勢を忘れず、「自己実現」を図って欲しいと強調した。

 


10時30分からは本年度最後の職員会議であった。年度末で退職される常勤や非常勤の教員は既にこの席にはいないから多くの席が空いていた。契約書は3月31日までであるが次の仕事へのこともあろうから有給を取得して準備に入って貰うようにしているのである。辞めて行く先生方の事情や当方の考えもあって「雇止め」になった形であるが、短い期間とは言え、共に同じ釜の飯を食べた人々へのせめてもの優しい配慮した「情け」の措置である。雇止めになった教員の次の再就職への支援も惜しまない。雇止めが「仇」になっては双方に不幸であるからだが、幸い全ての先生の次の仕事が決まっていることも私を安堵させている。

 


職員会議では明後日の11時30分に「新元号」が内閣官房長官から発表され、12時から安倍総理が談話を国民に出される。良い意味で又我が国は新しく発展する予感がしてならない。同時に本校も何か又大きく成長・発展する予感がする。企業ではないから株価など社会の評価基準は無いが、学校として「良い学校(グッド・スクール)」として府民に認められる学校作りを邁進して行く。「エクセレント・スクール」になる必要はない。良い学校で良い。その為にはこの席に居る教職員の志と技術に掛かっていると今日の職員会議で私は述べた。


「組織」というのは歌の文句ではないが「人は石垣、人は城、情けは味方、仇は敵」なのである。しかし情けをかけたが裏切られたことは今まで我が人生で数限りない。しかしこれもまた「人間社会の常」だ。ただ自分だけは恩を仇で返すような人生は送りたくないと考え実行してきた。今日発令した9人の新専任も正規職員に採用された「縁と恩」を忘れないで欲しい。恩は生徒へ教育と言う営為の結果で返して欲しい。理事長になど返す必要はない。


しかし居並ぶ教職員の中で専任教員の内、実に81%の先生は私が採用した教員である。事務職員に至っては100%が私が専任職員に採用した人々である。私一代でこのような人事構成になった学校は恐らく何処を探しても無いだろう。これらの数値を見ただけでこの12年間にこの学校で何が有ったか分かると思う。それだけ私は教師と言われる人々に対して期待が大きいし、慎重である。「学校は教師で栄え、教師で滅びる。」

年度末引っ越し作業

事務室
中央職員室
中央職員室冷蔵庫
理科職員室
中学職員室


11時半から理事長・学院長先生は職員室の視察をされました。
年に1度の大掃除と席替え並びに41日着任される新しい先生方の準備の為です。
例年のことです。随行はM理事とM教頭先生です。まず事務室から始まり、中央職員室、次いで理科職員室、体育職員室、最後に中学職員室と回られました。それぞれの場所で「執務場所の有り様」について話され、各職員室に配置されている冷蔵庫では賞味期限切れなどが入っていないかチェックされていました。特に中学職員室で不要な机の撤去と新しい大きな冷蔵庫に変更するように理事に指示を出されていました。(K


新専任辞令交付



本日、810分より理事長室にて新専任の辞令交付式が行われました。
教員8名、事務職員1名の9名が41日から正式に専任教職員となります。
理事長・学院長先生は、新専任の教職員の先生方に「正規の浪速クルーの一員として、将来の浪速を築いていってほしい!!」と激励されました。
また、指導教諭の先生方達に「しっかりとご指導を願いたい」とおっしゃられました。(K)

2019年3月28日木曜日

3月は予算理事会


今日は理事会・評議員会の日であった。3月の役員会は来年度の「予算議決」と言う重要な議題が主題だが、年度末と言うことで「入試結果」「大学進学実績」「人事案件」など重要案件が目白押しである。目白押しとはご存知のようにメジロが樹上に押し合うように並んでとまるところから、 多人数が込み合って並ぶこと、又物事が集中してあることを言うが、確かに理事や評議員の先生方が目白押しで居並び、議題も合計11テーマと目白押しであった。全てが慎重な審議の上で「満場一致」で議決され確認された。気持ちの良い理事会並びに評議員会であったと言える。これが平成最後の理事会となったが如何にも感慨深い。




31年度予算は30年度予算の執行状況と補正の上で見事な中身で定まった。会議はまず冒頭理事長から総括報告と提議・審議事項の説明がなされ、その後各担当から詳細報告がなされる。私の総括は資料をベースに“5月理事会で確定させるが、一言で言えば申し分のない30年度決算見通しである。前述した教育環境の積み残し分をすべて完了し私学共済事業団への支払い、長期借入金返済基金としての特定資産を○億円積み増した上で、次年度繰越支払資金として○億円を残せた。これらをベースに31年度予算も極めて中身の良い予算となった。来年末には私学共済事業団への融資金支払い資金も積み上がり、実質「無借金経営」に財務状況になる。”と報告した。




府内の大手神社の宮司様が役員にご就任して頂いているが皆さん大変立派な、いわゆる「人物」である。東京の湯島天満宮、例のほら、湯島通れば思い出す、お蔦主税の・・・」の歌で有名な湯島天神の宮司様も新幹線で日帰りで参加して頂いている。この方は或る面、「東京のお顔」のお一人であり本校のOBでもある。3年任期で来年は役員改選期であるが、本校は大阪神社庁から生まれた私立学校であり、今でも関係が深い。切っても切れない仲であるし、私は何時もこの事を教職員に伝えている。神道の教えは日本文化の根底にあり、神道は空気であり風だと私は思っている。所謂私立高校にありがちな個人の「○○家の学校」でないところが私には良かったと思っている。「万機公論」の空気が広がり自由だからだ。この事を本校で給料を得ている教職員は身に沁みて分かっていなければならない。本校は極めて「自由闊達な学校」だということを。

プレ理事会・評議員会



理事会は15時からですが、理事や評議員の先生方は三々五々、14時過ぎには来られます。
理事長室にて歓談などが行われますが、理事長・学院長先生は、これを「プレ理事会・評議員会」と称されて大変楽しみにされています。様々な話や情報交換などが行われているみたいです。この部屋には、本校の理事・事務長のM先生と中学校長で評議員のM先生以外は入室出来ませんので、私は写真を撮らせていただいたら、即退室です。(K

2019年3月27日水曜日

英作文指導方法





今日のアラウンドも「英語関係」。大変結構なことで喜んでいる。このようにして英語教師が新しい試みをしてくれるようになったことを素直に評価したい。やれない理由ばかり言って、その心は「しんどい事は嫌!」という教師の悪き特性は本校では全くなくなった。その昔公立の校長時代は「それは苦労した」ものだった。これだけでも精神衛生上健康になった。横並び社会では「飛び出る物が打たれる」から特に教師社会では誰も先に手を挙げない。あれから13年経ったが公立高校は如何ばかりになっているのであろうか。
男女二人の英語教員が入って来て「スマートレクチャーコレクション」という聞いたことのない方法でオンラインで「英作文の添削指導」を進めたいというのである。詳しく話を聞いたが面白そうなので進めるように許可した。年間10回で3000円の費用が掛かるが効果を見極めたいと思う。提携先は「啓林館」で自主英作文のオンライン添削サービスを始めて好評だというからまやかしものではない。

貴方は将来、都会と田舎のどちらに住みたいでしょうか。その長所と短所を含めて選んだ理由を80字程度の英語で書きなさい(10年 茨城大学出題問題)という課題に生徒は頭を絞って英文を作成するのである。私は高校時代から英語が好きで特に英作文が得意な方だっただけに、この趣旨は良く分かる。英文が簡単に出来るようになるということは国語が出来ていると言う事だと思う。ただ相当難しいだけに事前指導が重要であることは先生方も分かっていた。先に書いた「絵本を使った英語トレーニング」は英語の苦手な生徒が主体であるがこれはトップクラスの生徒対象だからそれなりの期待は持てるかも?
生徒のレベルに応じて方法は変わっても良い。目的は英語の力が付くことであり、1学年で17クラスもあるのだから当然学力差はある。学力差があることは悪い事ではない。それを認識した上で教師も生徒も努力することが次回の学習指導要領の精神である。まさに「アクティブラーニング」である。今言われていることは「英語教育で失敗する私立高校は消えて無くなる」と。それだけに私は英語教育を根本的に改めて進む。誰も自信があってやるわけではない。ただ立ち止まっていても退化するだけだから私は前に進む。進める。




2019年3月26日火曜日

お弁当の試食


4月2日、美原キャンパスの「浪速八咫烏庭球倶楽部」の竣工式典の準備が大詰めに来ている。まずご来賓の皆様方にお出しする「お弁当」が重要である。私は「食へのこだわり」が凄いと自分でも思っている。それは自分以外のお相手に対してもそうだ。まず絶対的に「美味しいもの」「ボリューム」「見た目」それに最後が「お値段」である。一流料亭だからと言って必ずしも私の満足とはならない。それよりも小さな「お弁当屋さん」が一生懸命に作ってくれる方がどちらかと言えば好む。

 

近隣のお弁当屋さんを事務長が探しだし、昨年秋に、或るイベントで100個ほど注文したが、これがお客様からの評判が極めて良く、今回もここに発注することにした。社長さんが「試食」して欲しいと自ら持参されたので食したが今回も味はすこぶる良かった。ただ「赤飯」がモチ米100%なのかどうなのか知らないが固まって箸で切れないし、持ち上げたら[パカツ」と塊で全部浮かんできたので、これは是正が必要と事務長に伝えた。

 


そんなことよりも肝心な事は工事が間に合うかどうかで今日も現地を視察に行った。追い込んでいるらしく夜の10時まで仕事だそうだ。窓サッシがメーカーのチョンボで遅れたのが原因である。建物は柱が立てばまず窓枠を入れるのが通常で、この遅延はその後の作業に大きな影響を与える。とにかく頑張って貰わないと弁当だけで来ても仕方がない話である。

 
 


しかし立派過ぎる。高校生のクラブハススとしては贅沢すぎるくらいのクラブハススが出来つつある。しかしこういう校外に作る建物は幾分「豪華」に作るのが私流である。このコートから日本で、世界で活躍する選手が将来出てきたら元は取れる。勿論優秀なコーチ陣も続々と招聘している。スポーツは指導者次第という。今日も強豪教「同志社香里高校」と練習試合をハードコートで行っていた。今までこのような学校がわざわざ出向いて来てくれるなど無かったから早速効果が出て来ていると思う。







2019年3月25日月曜日

英語の「多読授業」


とにかく「英語教育を強化」しなければならない。本校には「凄腕の英語教師が多い」から安心しているのだが、やはり成果を見せ付けてくれた。昨年3月の理事会で私は英語教育の強化として高校の新1年生からⅡ.Ⅲ類の生徒を対象に新学習指導要領御アクティブラーニングの一種として「速読力の飛躍的な向上」を目的として「多読活動」を始めると宣言した。ポイントは平成32年度から適用される「新学習指導要領」への対応の一つであるがとにかく教育方法の進化を図ることが重要である。

 

何時までも黒板と教科書を使っての同じようなやり方では限界がある。だから私は中高の全教室に「電子黒板」を設置することを決め、今日から残りの高校17クラスを3日間で実施する。これも先生方が教育方法の形を進化させていくための支援である。しかし根本は矢張り教師がやり方を変えて貰わないと私にはそれは出来ない。生徒に教え、分からせることは校長の責任ではあるが校長の仕事ではない。

 

「多読授業の導入」は教師の提案からなされたものであるが、結果は素晴らしい。多読とは従来の「文法訳読型」授業からの脱却を目指して「英語を英語のママ理解する」というのがコンセプトである。その為に「親しみやすい英語で書かれた絵本」を大量に読むことで日本語を介さずに理解できるようになることを究極の目的にしているのだが、それが想像以上の効果を生み出しているのである。従来英語を苦手にしていた生徒たちが本気になって100万語を読むことを目的に努力しているのである。

 


週に一度コミニュケーション英語の時間で図書館にてチャレンジしており、WPMという言い方があって(WORD PER MINTE)の略だが生徒は1分間に100ワードを目標に頑張ってくれている。多読用の図書を551冊、教師の要望に応えて購入したたのであるが、ベネッセの摸試でも英検においても成果は明らかである。「ぐんと伸びた」と言える。今日担当教師から報告を受けて私は「歓喜雀躍」である。来年度も新しい本が欲しいと言うのでその場で「オッケエー!」と言った。異なった3社から合計で459冊、金額は35万円程度だから安いものだ。

 
 


久し振りに8階の図書館に上がった。本当に時間とお金をかけて作った自慢の図書館であり、今日は良い天気だったから阿倍野ハルカスが遠くに見えた。図書館が蔵書を陳列している入れ器から授業で使う生きた器になった気がした。8階の屋上に庭園があるような図書館はそう多くはあるまい。多読用の図書は閉庫に収まっていた。授業になると生徒は取り出して来て全員で読書記録を付けたり友達と競争して頑張っているそうだ。O先生は「多読により文章を読むことへのストレスが間違いなく軽減している」と言っていた。これも新しい英語教育方法の一つである。益々良い学校になってきた。だから生徒が集まる。



高校電子黒板設置視察



本日から3日間、高校17教室の電子黒板の設置工事が行われます。
理事長・学院長先生は、設置工事現場をご視察され、設置業者に「うわぁー凄い量の部品だなぁ。しっかり頼むよ。」とおっしゃられていました。
中学校の教室は既に全てICT化されており、そして、今回の工事で高校の54教室全てに電子黒板が設置され、先生方のICT教育が可能になるので、先生は大変喜んでおられました。(K

2019年3月22日金曜日

天才は努力の上になりたつもの


「後悔などあろうはずがない」。イチローの引退の弁だ。普通の人間には言えない言葉である。遂にイチロー選手が故国日本の地で引退を発表した。今朝の新聞は各社とも一面で扱っている。中でも朝日と毎日は一面トップだ。トップ記事とは一面の中でも右端上部が一面トップ記事として[特別に値する記事]と言える。面白いのは朝日と毎日がトップ記事だ。時に反権威、反体制、反日、左翼的とも見える両新聞社がトップに持って来ているのに苦笑した。私は両社の思いが良く理解出来る。








確かにイチロー選手は時に日本社会の普通の一般の人々からすれば、普通でないと見えるだけに理解しにくい言動が誤解を与えたりしたが、徐々に前人未到の球歴と発する言葉の意味を理解するようになって徐々に違和感なども消えていき、崇拝、尊敬の対象になっていったと思うのは私だけであろうか。私はイチローこそ「孤高の武士道を行く」、自己を鍛錬し、厳しく律する人間みたいな気がする。とにかく「天才とは努力の上に立つもの」だとイチローは全世界に示した。アメリカの新聞は「イチローは神話」までと言い切っている。人間ドラマでベタベタしない、ドライな国、アメリカはイチローを分かっていた。

 

テレビでの記者会見でイチローは「絶対にプロの監督にはならない。僕は人望が無いですからね」とまで言っていた。この人望と言う言葉が味噌だ。日本社会、日本プロ野球界での文化と折り合えないと言っていると私は理解した。そして彼は出来れば「小学生、中学生、高校生などの野球に係わるのも・・・」と発言していたことに私は注目した。結局自分の事を直視し、自分の事を最も分かっているのである。

 

世の中には自分の事を全く知らない、知ろうともしない人間が多いし、自分は悪くなく、出来ないのは他が悪いと主張し、自分は努力をしたのにと錯覚している人間が余りにも多いだけに私はこれらの言葉の中に人間鈴木一郎の真骨頂を見た気がした。
今日は年度末の職員会議であったが教職員の顔ぶれを見ながら学校は天才は要らないが、ただただ「努力をする教師」を育てて行きたいと思うのであった。

 
 


是非、野球少年に対して「志と努力」を説いて欲しい。もう既にこれからは報酬の問題ではないと思っているに違いないから、少年野球界、高校野球界に招聘される可能性は高いのではないか。まだ45歳である。これから先の人生百年をどうのように生きて行くのか、大変に興味関心がある。そして今まで公私を厳然と切り分け、社会一般に家庭のことなど言及したことのないイチローが最後に夫人に感謝の言葉を捧げていた。「此処まで来られたのは妻のお蔭」と言い切ったところが素晴らしい。天才である「人間イチロー」が垣間見えた瞬間であった。

西館中央階段手すり・武道館教官室ご視察





本日、理事長・学院長先生は西館中央階段の手すり工事現場をご視察されました。
先生は増設された手すりを見られて、「頑丈だな。非常にいいなぁ。」とおっしゃられました。
続いて、武道館の拡張された教官室をご視察され、先生は、「おぉー凄いなぁ!!広くていいね」と歓声をあげられ、教官室の窓から、空手道部の部員に手を振っておられ、終始ご機嫌でした。(K