2020年1月30日木曜日

木村建設株式会社


本校役員で親しくしている府内の大きな神社の宮司さんがその昔「木村建設株式会社」と表現したことがある。そう言われれば確かにそうかも知れない。平成19年4月から理事長・高校校長・中学校長を兼任しすべての役職についた私は「さあ、やるぞ!」の掛け声で「学校改革」を進めた。その範囲は文字どおり「全ての範囲」であった。「ここだけ、あそこだけ」と言う方式では間に合わないと考えた私は「聖域無し、同時並行」で改革を押し進めたのである。ハードもソフトもすべてである。その中心にあったのが「建物」「入れ物」「グランド」等々であった。これらはすぐ目に入り、誰にでも分かりやすい。キャッチコピーは「建設の槌音のする学校は良い学校」であった。



しかし実際頭を悩ましたのは人の問題であった。私は意を決してこれからの浪速には不要と考えた人々は退場して貰った。「浪速改革」を推し進めるには、取り合えず「異論を排除し」、トップダウンで方向を指し示し、全員のベクトルを合わせる必要があったからである。改革とはそういうものである。皆の意見を聞いて民主的に選挙で決めるなど「絵空事」に過ぎない。ただし給与は一切下げずコストの削減には重点を置かず、とにかく収入を増やす施策と努力をした。その結果が今の姿である。当然その過程では成果を全組織構成員に目で分かるような「形」を作り出し、改革すれば「こういうものが手に入るんだ!」と教職員に感じて貰わねばならない。これが「木村建設株式会社」であったのである。多くの土地を買収し、建物を購入してきたことか?総額70億円は下るまい。



「多聞尚学館」「千早清明寮」「浪速武道館」「浪速ふくろうベースボールスタジアム」「クラブハウス」「校舎東館」「校舎中央館」「校内グランド芝生化」「西館全面改装」「浪速学院至誠寮」「八咫烏庭球倶楽部」「多聞果樹園・農園」そして、いま工事中の「高天原スポーツキャンパス:乾坤一擲ドリームフィールド(Kフィールド)」で、ここはサッカー、ラグビー、アメフト、陸上トラックのフルサイズの競技場である。もう一つが「多聞楽舎」である。すべてのネーミングも私が一存で決めてきた。アンケートを取ったりしたが、センス的にピタとくる名前は無かったからだ。浪速改革14年間で大体1年に一つづつ作ってきた勘定になる。だから今、本校には昔のものは石ころ一つ、草一本ない。



このうち多聞楽舎は多聞果樹園に隣接した中学校生徒の研修ハウスであり、築70年の古い建物を殆どリフォームする工事で1月6日に着手したが、何としても3月末には完成させる工程で業者さんのお尻をつついている最中である。私はどのハードも手を抜かない。元来建築という行為が好きなのだと思う。新築よりも改造の方が何倍もコストがかかり、時間も要するが学校というのは「地理的関係」が極めて重要であり、学校から遠く離れた場所に新築で建物を作っても意味はない。そして建物は「美的」に作らないといけない。これは私の信念である。今後とも木村建設株式会社は働き続けるのである。近いうちに次の構想をこのアラウンドでもオープンにしようか。とにかく私の学校を後世の為に更に良くしたいという強い想いは果てしないのである。








2020年1月29日水曜日

その人の名は「高畑寿弥」さん!


この1月23日から26日にかけて神戸で行われた全国私立高校テニス大会にて本校の公式テニス部は素晴らしい成績を上げてくれた。女子個人戦で高校1年生の山口花音さんが全国6位で入賞してくれた。全国のテニス強豪校の中でこの成績だから言うことはない。まだまだ新参者の我々にとって快挙とも言える。女子団体戦では全国17位で男子は初めて一人が個人戦で出場を果たしてくれた。ここ数年のテニス部の躍進は称賛に価すると私は評価している。顧問先生の頑張りと様々なテニスのインフラ整備が強化につながっている。



しかしだ。いくら環境を良くしても最後は指導者である。運のよい私はこの度素晴らしい人材を仲間に入れる事ができた。その人の名は「高畑寿弥(たかはた ことみ)」さんである。その世界では知らない人はいないくらい有名なテニスプレーヤーであり、戦績をざっと上げてみると以下のようになる。優勝、優勝のオンパレードである。
             

2007年   インターハイ(全国高校体育大会)団体戦優勝・ダブルス優勝      
                     全日本ジュニアテニス選手権大会  ダブルス優勝
                     世界スーパージュニア ダブルス優勝

2010年      インカレ(全日本学生選手権)シングルス優勝                福岡国際 ダブルス優勝

2011年   ユニバーシアード中国大会 女子ダブルス金メダル 団体銀メダル   
                    全日本選手権大会  女子ダブルス 優勝

2015年       全日本選手権大会 女子ダブルス 優勝                   WTAツアーTAIPEIオープン ダブルス優勝

2016年   WTAツアー中国大連オープン ダブルス優勝

2017年   全日本室内テニス選手権  女子ダブルス優勝

2018年   テニス日本リーグ(橋本総業HD)優勝



 長尾谷高校から相愛大学に進み昨年10月までは日本テニスリーグの橋本総業HDに所属したプレイヤーで高校からずっと全てでキャプテンを務めた人だ。この点が素晴らしい。単にテニスの腕にとどまらず人間的に優れているから皆に推され主将を務めたお人柄は一目見た瞬間私には分かった。初めての出会いであった。「是非、本校に勤務しながら生徒に心と技を伝授して欲しい」とお願いするまでに時間はかからなかった。それくらい「総合的人間力」が素晴らしかったのである。ご返事はその場で「宜しくお願いします。プロをやめて世界を広げたいと思っており、丁度就活をしていました。このような時にこのような有難いお話を頂き、嬉しい限りです。浪速の生徒さんは昔から好きでした。学校と生徒の為に一生懸命に頑張って参ります」と力強いご返事を頂いた。私は今後、ご本人のお気持ちと努力があれば専任職員になれる可能性は高いと踏んだ。





わずか30分の出来事であった。人とのご縁というものはこういうものだろうと思う。4月1日から正式に本校の常勤職員としてまず入試広報部員として勤務して頂く。先の硬式野球部の遠山監督みたいなスタイルになると思う。私は管理職に、秋口頃までにお披露目としてちびっ子テニス「高畑寿弥テニス教室」を八咫烏庭球倶楽部で実施できる様に企画を進めるように指示した。先の大会に付き添いで行って頂いたのだが会場にいた全国の高校生は一斉に高畑さんに気付き、「何で浪速にいるの?」と驚愕していたと言う。それくらいの名の通ったアスリートであり、このような人を得た喜びで昨日は大変気分が良かったのである。

とにかく「大坂なおみ」選手によく似ておられる。何回もこの事を言及したが果たしてお気持ちはどうだったのか?今思うとそれほど嬉しい話でもなかったかも知れない。女性と話する時には簡単に誰それに似ていると言わないほうが良いかも知れないと今思っている。


2020年1月28日火曜日

生徒が集まってくる種を蒔け!バドミントン部を強豪校に育てるのだ!


昨日の夕刻、生憎、大雨であったが、バドミントン部の激励にお隣の山之内小学校に赴いた。練習する場所がないため、やむなく体育館を週に一度お借りして使わせて頂いている。本当に有難いことだ。浪速武道館の真向かいにあり通常は使わない南門を開けるとわずか1分程度で小学校の正門にたどり着く。それくらい近いのである。昨日は小学校へのご挨拶と選手の激励、それに丁度府内にある特定非営利活動法人である「大阪バドミントンカレッジ」の理事長が来られる話もあって当方から挨拶に出向いたのである。




体育館を全部借り切り、コート3面を使って今から練習するところで私は部員に対してバドミントンというスポーツの良さ、そして激励をしたのである。私も昔ほんの少しだけ、バドミントンはやったことがあるので、上着を脱いでサーブをしたら何とエース級の球が相手コートに入り部長の生徒が目をぱちくりして驚いていた。併せて来年度から女子の体育の実技にはバドミントンを組み入れる話までした。要はテニス他選択の幅を持たせ、女生徒の精神力、体力の向上を図るのである。生徒は目を輝かせて聞いていた。






バドミントンカレッジの理事長には今後とも定期的な実技指導をお願いした。会長、理事長、指導者、そして市街に多くあるバドミントン練習教室のトップとも短期間でご縁が結べた。これらの外部の方々との絆を大切にして、今後浪速高校は全国屈指のバドミントン強豪校に育てて行きたいと思う。その為には男性の専任教諭を一人顧問に当て嵌めバドミントンの指導者資格なども取らせたいと思う。今頑張ってくれている教諭はもともと剣道の達人で適材とは言い難い。そうかといって経験者は本校にはいないから育てるのだ。人選を進めていく。




今朝、体育科の主任に電話でバドミントンを実技に取り入れる話の進捗を聞いたが体育科で話し合ってくれているので安心した。確かにバドミントンは風の影響のない室内競技であるが時間割の工夫をすることで実現する話である。高1、高2と年次単位で変えるのも一つの手である。是非とも実現したい。バドミントンの部員をとにかく増やせねばならない。私がやると言ったらやる。どんなことがあっても実現する。それはこの14年間、私とともに働いてきた教職員は知っている筈である。将来の大きな花を得るためには今から種を蒔いておかねばならない。すべては浪速の将来の為である。浪速で学ぶ生徒を少しでも増やす戦略が今必要である。女子ボクシング部も女子空手道部も女子体操部も作った、次はバドミントンの強化である。

2020年1月27日月曜日

若さという武器「津軽三味線部と雅楽部の活躍」


昨日はドーンセンターにて第40回目となる「大阪府高等学校芸術文化祭日本音楽部門」があった。本校は初めて「津軽三味線部」と「雅楽部」が出場した。二組も出るのは府立の東住吉高校と本校だけだった。津軽三味線部は創部して1年目でこのような伝統ある公式の発表会に出るくらいの実力までに育ってくれた。顧問の先生と外部指導者の先生に感謝だ。長い間この芸文祭には来ているが民謡の津軽「じょんがら節6段」をここまで演奏した学校は本校のみではないか。太棹三味線の音色と迫力は本当に素晴らしく、個人的にも好きである。




一方の雅楽部は常連組で今回は「陪臚」という名曲でこれまた周囲を圧倒する演奏だった。出場した私立、公立27校の大半は「琴、筝」の演奏であるだけに、中にこのような正式な装束を身に着けて、日頃耳に聞きなれない雅楽の調べと音は聴衆を完全に惹きつけたと思う。舞台の幕が開いた時に観客席から「アツ」と声が上がったからそれで分かるし、終わった後の拍手が大きかった。雅楽の演奏はあの装束を身に付けないと弾けない。元来は神への奉納であり、平服では無理があるから、大会事務局にお願いして許可して貰ったものだ。決して良い恰好をしているのではない。






日が変わって本日昼休みに部員たちを呼んで慰労し激励しようと考え、ご褒美として浪速ベーカリーショップ・ブルの焼き立てパンのサービス券をプレゼントした。この時に私は4月以降の中高新一年生から多くの部員を勧誘するようにアドバイスした。もっともっと部員を集めて裾野を広くしないといけない。津軽三味線も雅楽器も扱うのが難しいが、第一級の専門指導者が学校に来てくれており、やる気のある生徒ならすぐに演奏できるようになる事を、私はこの学校の経験で知っている。とにかく若いという事は簡単に物事をなす力があるのだ。部活では運動部が目につくが、文化部も更に活性化させねばならない。私は文化部への支援を今後とも継続していく。運動部と文化部のバランスこそ「良い学校」の証明である。


高校願書出願は31日までまだまだ続いており今日は浪速中学校3年生、すなわち内部生の出願がある。山場は過ぎたが2月からは後半戦が始まる。小緊張感が続くがこれが仕事だから仕方がない。

 2月1日 中学2月選抜入試

 2月4日 高校耐寒行事 葛城古道を歩く

 2月10日、11日  高校入試

 2月15日 高校1.5次入試

 2月20日 職員会議 来年度重要幹部人事の発表      

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2020年1月25日土曜日

「厳しい世界だが・・・」

今日は中学校の新一年生の初登校日であった。4月の入学式までにまだ相当日にちがあるというのに、もう集合だ。それは入学者を集めて制服の採寸や様々な情報を提示し、休み期間の「ホームワーク」を課したりして徐々に「小学生から中学生」と意識を変えて貰うためだ。とにかく手厚く面倒を見るのが私の方針である。1類が2クラス、2類が2クラス、非常にバランスが良い編成となった。今後6年間、大切に、大切に育てて行きたい。それにしても小学校6年生は振る舞いやしぐさがまだ子ども、子どもしていて何と「可愛いこと!」限りない!


同時並行で進んでいた「高校入試の願書受付」も昨日の金曜日で山場を越えた。対前年を少し下回ったが、94校中浪速高校は9位にあり、専願者数では上位6位であった。これらの数値に浪速中学からの内部進学が加わることになるから、数的には十分である。昨日の朝刊各紙には大きく各公立高校と府内私立高校の応募状況が報道されていたが、この数値を見て驚くのは昨年と大きく変動している学校が多いことだ。昨年くらいからこの傾向はあったのだが今年は更に増幅されている。中位から上位の生徒を集める学校で生徒の取り合いが激しくなっていることが分かる。ちょっとした油断や手を抜く行為が厳しく受験生や塾関係者、保護者に影響を与えているのか?「厳しい世界」である。




専願者数で100人以下の学校が何と34校もある。100以下だと併願を含めても3クラス体制だと想像できるだけに、これらの学校の経営者の気持ちは如何ばかりかと思ってしまう。我々は15クラスでスタートできそうな現状に満足すると同時に決してゆめゆめ、慢心して受験生や保護者目線を外すことのないように気を付けていかねばならない。我々は私立学校である。苦しくても誰も助けてくれない。自分たちの将来は自分たちの努力にあると思い知らねばならない。次から次と「新手を繰り出し」、発信していくことが重要である。さて高校新一年生の学年団の主任教諭を何方に発令するか、最終決定をしなければならない。人材は豊富にいるが3年間、お任せする学年主任先生だけに人物、識見、経験、年齢など総合的に判断して決める。





2020年1月23日木曜日

女生徒の活躍する時代に

22日の高校の卒業式が無事に終わってほっと一息ついている。私は今余韻をしみじみと味わっている。しかし本校表彰規定の7つある特別賞のうちトップ五つは女生徒だった。特に最高位の「木村賞」と次席の「寳來賞」は女生徒であった。この傾向は最近特に顕著でこれはこれで問題はないのだが、「男子よ、もっと頑張れ!」と言わざるを得ない。女生徒比率は男子に比べて低いにも関わらず女生徒の頑張りが目立つ。世の中、社会と同じく女性は賢く、その力は強くなっていることを学校でも感じる。男子生徒も女生徒も大切で可愛いが、男は女に勝てないのではないか?長年、男として生きてきた私は最近つくづくと、そのように思ってしまう。











1月から3月までの山場の前半戦が終わり、後半戦は大学進学の本番、高校入試と中学卒業式、来年度の準備作業と重要な行事が目白押しである。今日私がすこぶる機嫌が良いのは、前半戦の中学入試結果は想定を超えて「大躍進」したからである。実は卒業式と同時並行で前日の21日に行われた中学2次試験の発表と合格者の手続きを「固唾をのんで」見ていたのだが何と、何と、誰もが想定しない数があって全体の入学手続きを終えた数は大記録になった。この数値を昨年の府内私立中学校の入学者数で並べてみると20位である。61校中昨年の29位から20番目だから言うことはない。



素晴らしい!有難い!教職員の頑張りは元より、塾の先生方はじめ皆様に感謝だ。何よりも浪速中学を選択してくれた受験生と保護者のご期待に応えねばならない。令和2年度から中学は4クラス体制になる。まずはこのクラスの充足が次の目標である。充足は4クラス160人である。しかしこの壁はとてつもなく大きく固い。しかし必ず達成しよう。新たなる目標だ。今年は特に女生徒比率が大幅に伸びた。昨年度の中学校新入生の女子比率は29%だったが今年の結果は35%まで伸びた。浪速中学校も女生徒の頑張りを期待したい。確かに女子が活躍する組織は輝き、これにつれて男子も頑張るのではないか。今、浪速高校も浪速中学も女生徒の時代を迎えたと言える。課題は女性の先生が少ない。これは本当に困っている。「何で??」



2020年1月22日水曜日

アフター卒業式










ホームルームが終わった後は例年、神社前にて生徒は保護者と記念写真を撮られます。理事長・学院長先生は、ここでもすごい人気で、先生との写真を望まれ、先生は求めに笑顔で11つ応えておられました。中には、卒業アルバムに一筆書いて欲しいという生徒もいました。第1回目の「木村賞」を受賞された女子生徒が保護者とお礼に来られ、記念撮影もありました。その後、中央館職員室にて3学年団の挨拶があり、先生は慰労と感謝の言葉を述べられ、今晩、学年団は打ち上げ会が予定されており、先生はこの会には、ご出席なさらず、金一封を既に手渡されています。最後はだ太鼓の前で担任の先生方との記念撮影をもって、全ての予定は終わりました。(K


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