少し遡るが9月19日秋季例祭の日は中学校の「第13回目となる合唱コンクール」の日であった。もう13年も経ったかと感慨深い。当時、中学校校長兼務だった私が「歌声が聞こえる学校は良い学校」との信念で始めたもので、元々は浪速祭のプログラムの中に入っていたものだが、総合的に検討して昨年は浪速祭が終わった後にやるようにし、今年は秋季例祭の日に変えた。中学校サイドのベストのタイミングを検討し続けている。中学全学年共通の行事であり、保護者ご招待で課題曲と自由曲の2曲でのクラス対抗の形であるから、いやがおうにも盛り上がる。今や浪速中学の名物行事となった感がする。
浪速中学校は「今、注目の中学校」となりつつあり、「新校舎の建設」も今年の3月には竣功した。歌うと「幸せホルモン」が分泌されると物の本にあったが、副交感神経が優位になるだけではなく、セロトニンやドーパミン、エンドルフィンといった「幸せホルモン」が分泌されるらしい。これらのホルモンは精神安定の効果があり、幸福感や満足感を感じやすくなると言われており、絶対的に歌うことは体に良いとある。私もそのように思う。生徒皆が仲良く、いじめなどの無い学校になったのはこの合唱コンクールの成果の一つかも知れない。
とにかく子どもも大人も心と身体の健康には「うた」がいい。指揮もピアノも生徒が主体で、最後には山本教頭の指揮で「教員合唱」があった。これがこのコンクールの伝統で生徒は大喜びであった。さすが先生方でろくに練習時間も無かったと思うが見事なハーモニーを醸し出していた。良い合唱コンクールだった。一言で言えば「品格の高い合唱コンクール」であった。この品と言うことを大切にしている私は殊の外嬉しい。この主担当である音楽科のW教諭は何時もながら「カチッ」とした「生徒指導と物事の運び能力」であり、この先生の「手腕」が大きく成果に結びついていると何時もながら思う。教科指導のみならず、円滑な学校行事の遂行にかかせない先生である。
音楽教育は、子どもたちの感性や創造力、社会性、学業成績を向上させるために不可欠であり、その重要性は感性と創造力の育成に繋がり、音楽を通じて自分の感情を表現し、他人の感情を理解する能力が養われると言う。その結果、①社会性の向上②学業成績の向上③文化理解の促進④自己表現とストレス軽減等々学術的にも証明されている。私はあらゆるジャンルの歌が好きであるが、特に「演歌」を主体に自分で声を出して歌うことで精神的安定を保っているのかも知れない。
令和8年度入試の中学校入試のプレテスト申し込み数が伸びてきている。昨年度は168人と言う新記録の入学者数となったが、現時点で昨年を超える勢いになっている。受験生には浪速中学の生徒になったら「合唱コンクール」が待っていると伝えたいと思う。「楽しい学校だぞ!」。