「朋あり遠方より来る また楽しからずや」は、志を同じくする友人が遠くから訪ねてくる喜びを表す孔子の言葉であるが、調子の良い時に私は使う。孔子の「論語 学而篇」にある言葉だが、「同じ志を持つ友人が遠くから訪ねて来てくれるのは、なんとうれしく楽しいことだろう」が読み下し意味だが、今や日常会話や挨拶、随筆、スピーチで、友人や同志の来訪を喜ぶ表現として拡大して用いられている。朋も同年代に関わらず、関係性が深いもの同志で使っても良いのではないか。今日は学校法人浪速学院に東京は文京区湯島にある湯島天満宮(湯島天神)様から宮司様他9人の「白梅太鼓保存会」の方々が来訪された。まさに久し振りにこのフレーズを使える時になった。
故押見守康宮司は昭和41年卒の本校OBであり、9年の長きに亘って評議員を務められ、浪速学院同窓会の最後の同窓会長であられた。私は特に目をかけられ、此処では書けない苦労話も良く聞かされた。大阪の人間が東京の伝統ある神社の宮司に就任されただけに並大抵な気苦労の話しは今でも鮮明に覚えている。押見様は神社改革、私は学校改革と共通する改革者であったと思う。最後の時に私を順天堂大学病院の病室に呼ばれ、後輩たちの為に使って欲しいと1000万円と言う大きなご寄付をして下さった。この時期の二人の電話でのやり取りや病室での会話は生涯私には忘れる事が出来ない。
現宮司のご子息押見友仁さんが、後を継いでこの有名な神社の宮司に就任された。7月3日、東京の後楽園ホテルで宮司就任のお祝いのパーティが挙行され、私もご招待を受け出席した時にこの「白梅太鼓保存会」による演奏を観て感動したことが今日の催しに繋がった。湯島天神白梅太鼓は、湯島天神梅園に平安時代から打ち鳴らされている「時太鼓」の響きを受け継いでいるとの事で、若い女性中心のチームで躍動美溢れるパフォーマンスが特色である。江戸時代から湯島天神と梅は大変有名で東京の名所の一つになっている。
特に冬になると「文京区の五大まつり」のひとつである「湯島天神の梅まつり」が大変有名で、境内には、約300本の梅の木が植えられている。例年2月上旬から3月上旬頃に行われる華やかなお祭りである。御祭神は菅原道真公であり、学問の神様として知られ、梅まつりの時が同じく受験シーズンには合格祈願の参拝者で賑わっている。桜、つつじ、あじさい、菊と続く四季折々の花の祭りの中でも、「梅」は新春を告げる風物詩として特別な存在感を放っており、境内には白梅が全体の8割を占め、都心とは思えない幻想的な景色を作り出している。
私はこのご縁ある「湯島天神白梅太鼓」の華麗で迫力ある江戸の名残の感じがする演奏を明日、全校生徒3600人を3班に分けて堪能して貰う事にして準備を進めて来た。丁度「本年度の浪速祭は第60回目の記念フェスティバル」になっているが押見名誉宮司は前述したように昭和41年卒業の第18期生であるから、故押見守康大人命となって「60年振りに白梅太鼓を引き連れて母校にお戻りになられた」のである。これは偶然ではなくて神様から我々への頂き物と私は捉えている。今夕は東京からの朋をお招きして大阪、即ち浪速の味である「お好み焼き」をミナミの有名なレストランでご招待する。明日の前夜祭の成功を祈っておもてなしをするのである。先ほど先駆けとして日産社のキャラバンが太鼓5台を乗せて4名の演奏者と共に学校に無事到着した。初めてお会いし、ご挨拶したが、保存会の皆さま、明るくて素晴らしいお人柄と感じ入った。わずかの会話で江戸っ子だということが分かる。本当に明日の演奏会が楽しみである。
