2021年6月14日月曜日

朝の光景・・・クラブ活動の報告を受ける

朝一番に一人の女子高校生が顧問の先生に付き添われて部屋に入って来た。極めて伝統あるNHK主催の全国高等学校放送コンクールの大阪大会「朗読部門」で第1位を獲得した生徒である。この大会は68回目を数え極めて由緒ある全国大会で地区の優勝者は東京の全国大会に出場出来る。運動部の活躍は目覚ましく幾分派手に見えるが、このような文化クラブの活動も極めて大事である。誤解をまねかねないが、敢えて言えば「学校の知性のある部分」を感じるようで私は文化クラブを大切に思い支援している。元々本校はこの放送部の活動は強く歴代の先輩も良い成績を残してくれてきた。そのうちの一人が現在本校に勤務しており、彼女から指導も仰いだという。私が入学を許可し卒業証書を渡した最初のOGであるが彼女の存在は大きい。当人がそのことを強調していた。 



大体、朝、入ってくるニュースで多いのは圧倒的にクラブ活動の成績報告である。それは公式戦が週末に行われるからであるが、今朝は弓道部、アメリカンフットボール、それに体操部であった。校長先生が別に居るのだから理事長が直接報告を受けるのはもう省いても良いのだが、自分の気持ちとして顧問や生徒から報告を受けるのはこの間15年の長きに亘って練習環境、すなわち練習場の創設や指導者の確保など理事長が進めて来た責任者としての務めだと思っているからだ。企画をして実行し、その結果を見る、そして再生案に動く、この4サイクルを自身が確認できることの幸せは大きい。それにここは公立ではない私立学校だから生徒と言えども理事長との偶々の面談は有ってよいと考えているのである。多くの生徒から手を振って貰える理事長もそう多くはいないだろう。

 今日は前述した放送部と次に体操部の話にしよう。このクラブは創部3年目、実質2年間だがようやく高いレベルになってきた。「令和3年度大阪市中学校春季総合体育大会の体操競技部門」で男子団体が優勝した。3人一組の団体戦で優勝、個人戦では同率2位が二人も出た。「ゆか」では優勝、「鉄棒」で第3位だ。女子では団体戦では惜しくも第3位、女子個人総合では59人中入賞の7位だった。「跳馬」では第2位となった。市内の大会であるにしても何と目覚ましい成績であろうか。そのうちに「オリンピック選手が出て来るかもしれない?」と思わねばならない。そこが楽しみなのである。それもこれも一人の顧問の力である。清風高校出身で体操をやっていたがあのオリンピック選手だった鹿島選手、今は順天堂大学の教授であるが、この同級生の鹿島先生に出会って「こいつには勝てない」と体操を諦めたそうだ。確かにこの国語のS先生は体格は柔軟そうで、体操選手そのものだ。


 縁あって本校に勤務してくれ、今は全国レベルの常勝クラブである空手道部の顧問をしながら、校務分掌「ICT教育推進部長」の要職を見事に果たしてくれている。例の中学校の「すらら」の導入推進者で今やその名は全国区に鳴り響いている。このS先生に空手には他に多くの顧問がいるのだから「この際空手道部と手を切って、体操部を作れ、作れ」と言い続けて3年、ようやく機が熟したと見えて2年前に創部したのである。しかしS先生、空手道部は一向に止めない。この先生が企画したアイデアが凄い。町の体操教室を運営している有力な指導者とコラボして体操部を作ったのである。このような発想が出来る学校の教師はそうそう居るものではない。彼もまた間違いなく将来のホープの一人である。私は高天原スポーツキャンパスに体操部、卓球部、バスケ、バレーの総合練習場の「高天原アリーナ」の構想を具体化すべく動いている。体操部、更に頑張り、全国区に育って欲しい。