私のアラウンドを読んでくださっているお方は「RPA」という言葉をご存知か?私は恥ずかしながら全く知らなかった。「Robotic Process Automation(ロボットによる作業自動化) 」の略称名で、パソコン上で行う作業を自動処理してくれる「ソフトウェア」のことだという。これだけなら何のことかさっぱり分からないが、要はパソコンの中にロボットを入れ、作業内容を一度登録するだけで、これまでの面倒な作業が全て自動化されると言う。とにかくパソコン内のロボットが人間に代わって作業してくれる「優れもの」だという。ビジネスの世界では大変流行しているそうで、全く知らなかった私は少し恥ずかしかった。こういう時に「ぼつぼつ遅れてきたかな」と凹むが、自分で言うのもおかしいが、まだ救えると思うのは自分は知らない事はその場ですぐ勉強することだ。「この気力」があればまだまだ若者に勝負できる。4月にスタートさせた「情報企画部」の2名が「企画書」を作り、説明に来て「是非、導入したい」という。要は「金を出せ」というのである。
聞いてみると「良いことだらけ」なのである。ロボットだから「一度覚えた業務は忘れることなく正確にこなし」「どのような業務においても人間より処理速度が速く」「単純作業やルーチンワークが得意」で時には「WEBで検索した結果の定型レポートを作成してくれる」とかだ。更にあるぞ!「複数のファイルから定型の表の作成と指定場所への保存」を「休日問わずロボットRPAは休むことなく業務をこなす」という。そして「ヒューマンエラーが起きないので仕事の品質が向上」し、結果として「生産性の向上」が期待できると言う。この生産性の言葉を聞いた時点で私の目の焦点は定まり、段々とその気になって来たのである。人間は使うのが難しく、加えて高くつくから素直なAIロボットが出来るならそちらの方が良いに決まっている。
私の現在の頭の中には「教職員の働き方改革」しかない。無駄な仕事を切り捨て、学校の教職員がよりクリエイティブな仕事ができるようにパソコンロボットに一部の業務を代行させることが出来れば、大いに前進出来るかも知れない。単なるデータのインプットや集計などに時間を取らせるよりかはそれらをロボットにさせ、人間にしかできないクリエイティブな業務や分析、判断を必要とする業務に時間をつくることができるなら導入しても良いと考えた。ただここで「ゴー!」では単純すぎる。良い話には必ず「裏も影もある筈」と思い、先行して導入した組織、特に大学に直接状況を調査するようにして一日目は終わった。
1週間後又二人はやってきて調査結果を報告してくれた。RPAツールは世界に多くの会社が開発しているが中でも本校には日本製の「NTTデータ通信」の「WinActor」が良いと言う。こまごまとそれぞれの比較特質を表にしていた。結論的にWAにすることで「一歩前に進めよ」と今度はゴーサインを出したのである。何を当面目指すか!これ以上はここでは書けない。それは「ノウハウ」に繋がるからだが、「日常の事務業務の中から」「入試広報部の作業の一部から」「保健室の一部業務から」「教務部の出席簿の入力チェック」「進路指導部の業務の一部から」それに「情報企画部の業務の一部から」等々を洗い出し、とにかく一歩前進することが重要である。宝の山は山ほどある。
この為には全教職員のベクトルを合わせる必要があること強調し、是非全員に一度説明会と言うか「研修会」を開くようにアドバイスした。費用は結構高いがこのように若い先生方への応援は口だけではなく、「口も出すが金も出す」ことが必要である。新しいことは面白い。企画とはそういうものだ。情報企画部は企画部らしく動き出してくれた。そのことが嬉しい。それにしても情報企画部とは良いネーミングだと思わないか!広報情報委員会なんて旧世紀の遺物の響きがする。H情報企画部長もホープの一人だし、この若い女性は私が入学を許可し卒業させた女性で今年本校に向かい入れた。大学卒業後すぐに学校勤務するより民間経験が幅の広さを増幅させていると感じた。4月常勤職員として採用したのだが、本人が望めば専任職員としての採用の可能性もあるかなと感じ始めた。そうなればこれまた教員以外で学校における校務分掌のメンバー誕生になる。