2021年12月18日土曜日

新採用教員研修会とICT研修会

 「人事の季節」がやってきた。人事の仕事は、採用や配属管理の他にも教育研修の企画や実施、給与制度や福利厚生の充実、社会保険などの労務管理といった多岐にわたる業務がある。人事が果たす役割は極めて大きく重要である。それは私立学校を含む企業体にとって最重要な経営資源のひとつである、「人に関する業務をすべて担う」からだ。だから「人の事」と書く。仕事内容は大きく以下の5つに分類できる。・採用・雇用の管理、組織配置の企画、評価制度の企画、育成・能力の開発制度・環境整備、・労務管理であるが、中でもまず全ては採用から始まる。「初め良ければすべて良し」である。 

良い人材は確かに時が経っても良いし、益々良くなるものだ。偶に腐っていく人もいるがね?駄目な人材は何時になっても駄目で、徐々に良くなることはあってもその歩みは「牛の歩み」である。結局駄目なものは駄目なのである。人事センター長の仕事は本校の次世代を担う人材、とにかくポテンシャルの高い人材を如何に採るかである。後で「失敗した」と嘆いても取り返しがつかない。基本的には「採用責任」があり簡単には「首」には出来ないからである。本校では現在浪速中学のN校長が人事センター長の職位を担っており、採用、配置、育成研修、評価まで行っている。立派なお人柄で教員の信頼を得ている素晴らしい管理職である。


 
このNセンター長が採用した令和4年度の採用内定者が本日登校して「4月に向けた研修」が始まった。着任後、「まごまご、ウロチョロ」させるのは申し訳ないから事前研修を実施するのである。その数、今日は19人。研修、校内見学、そして昼食を摂って頂き終わるが、採用面接から本日まで「一体どのような人物が来るのか」私は基本的に関与しない。全て人事センター長の専権事項である。それはまだ1年契約の常勤講師の先生だからである。採用から最大3年間で「専任教諭の採用可否」となった時に私の出番が来る。権限が理事長に移るのである。常勤講師3年間で見定め、本校にもご本人にもここは相応しくないと判断されたら「雇止め」となって契約を更新しない。そのようにして人事は回転し、本校に相応しい人材と私(理事会)が最終判断すると専任に昇格できるのが本校の採用システムである。


 
学校改革と共にこのやり方で今日まで来て、今や本校は素晴らしい教員集団、職員集団となってきたと思う。例えば昨日行われた「全教員のICT研修会」を見て欲しかった。ICT教育推進部長の企画の元、全教員が参加した研修会が行われた。5限目、高校では教科別8人の先生が、6限目では中学では5教科の先生が立派なICT教育実践授業の公開があった。それぞれに教科の先生が参観する風景は見ていて迫力のあるものであった。その後も研修会は続く。公開授業が終わるとリモートで推進部長が総括を行い、教科単位で「分科会」が行われた。私は高校、中学の全公開授業を短い時間であったが参観して回った。一言で言えば「感嘆・感動」であった。学校の先生が自ら研修しレベルを上げる風景を見ることほど幸せなことはない。

 



「本当に良い先生が揃った学校になったなー」という感慨だ。公開授業を担当した先生はそれぞれに工夫をし、ICT教材を用意し、一生懸命に取り組んでくれていた。だから生徒はクロムブックと言う端末を簡単に使いこなしている。当然板書もしながらの「ハイブリッド授業」もあった。しかしICT教育の目標は「如何に生徒に深く分かって貰うか」であり、あくまでそこが到達点である。ICT教育は教師の熱意がいとも簡単に生徒に伝播する。そう意味でまだやんちゃな中学生へのICT授業は簡単そうで難しいと思う。ICT授業をお遊び授業にしてはならない。特に私は社会歴史のS先生(男性2年目)と英語のM先生(女性3年目)のICT教育が印象に残った。「熱い」のである。この熱いのが良い。本日新採用研修会に参加した方々も熱くICTを使いこなす先生に育って欲しいと思う。大いに期待している。