2024年5月30日木曜日

破顔一笑

 「破顔一笑」という言葉がある。これは「大笑い」を指す言葉ではなく、単純ににっこり笑う様子をあらわす熟語だと言う。「顔が破れる」と書くから、相好を崩して大笑いするような印象があるが、実際は「破顔」は顔をほころばせること、「一笑」は軽く笑うという意味だと辞書にはあるが、「本当かな」と思ってしまう。顔が「くしゃくしゃ」になる位笑うのが破顔ではないのか?昨日、評議員会で令和5年度決算が承認され、その後の理事会まで私の顔はあらゆる場面でほころんだ。大笑いに近い破顔だった。「足掛け3年」、即ち開校100周年前の令和4年度、そして当該年度の令和5年度、そして4月からの令和6年度の順調なスタートを見て、まさに内心の心配を吹っ飛ばし、全てが大成功裏に終わったことが「破顔一笑」となった。別に私は「笑わん理事長」ではないが、ここまで会議で笑うのは珍しいことだ。 



しかしこのにんまりも昨日で終わった。昨日の会議で私は「区切り」をつけて冒頭次のように資料で説明した。令和6年5月理事会資料の冒頭のトップ14行に自分に言い聞かせるように以下のように書いた。                  

学校法人 浪速学院 浪速高等学校・中学校

      法人経営と校務運営の理事長による総括報告

1. 令和5年度の理事長・学院長による総括報告

(1)  「開校100周年正史・・夢の軌跡」を発刊(巻4分冊で構成)

令和5年4月30日の開校100周年奉祝祭他一連の事業を完全に網羅し、多くの方々からご寄稿頂いた記念のお言葉を入れた「4分冊」になる100周年記念誌を1年後の令和6年4月30日に発刊した。これには浪速学院100年の栄枯盛衰、人の歴史、事績の歴史が凝縮しており次の100年、後世、後輩に伝え継ぐ伝記である。後日関係者に配布する。

(2)  令和6年度以降の捉え方・・・「NANIWA NEXT100」・・・6年をその元年として

昨年度4月30日の開校100周年記念関連事業を見事な形で実行し、草創期以来の先達にご報告出来た。今後は「浪速100年の歴史は過去形」として捉え、新たな次の100年に向って前を見詰め、令和6年度から歩を進めている。過去は過去、未来は未来として、「今を一生懸命に」取り組んで参る。 

人間は愚かな生き物で大きな成功体験から何時までも逃れられないことは歴史が今を生きる者に見せつけている。逆に「失敗から学ぶ」事の方が多い。時代の変化が急激で要因が複雑にからむ今の時代、10年、20年は最早「大昔」と捉えたほうが良い。「20年間の浪速改革の成功体験は既に過去のもの」であり、「アァやった、こうやった」などと昔話はもう良い。我々は次なる目標に向かって「今を一生懸命やる」しかない。私は昨日この事を役員や管理職に伝えたのである。