高校3年生の大学進路先の最終決断の時期に差し掛かった。行ける大学から行きたい大学に行って貰いたい。今日は高3受験生の中でも国立大学や難関私立を目ざしている生徒が「志望する大学へのキャンパスツアー」に出掛けた。バス9台で9方面、勿論高校3年の担任で今日授業の無い教員や進路指導部員が同乗している。最も遠方は鳥取市の鳥取大学である。このツアー参加者は14人であり、8時に学校を出て17時には帰着の予定だから日本も狭くなったものだ。私は出発前のバスに乗って受験生を声高に激励した。希望の大学を見たからと言って入学は出来ない。束の間のバス旅行ではない。正門に建ち、大学の校地に足を踏み入れ、浪高卒業の先輩の話や大学側の話を良く聞き、「よし、絶対にここに受かるぞ!」との強い覚悟と最後の努力を誓って無事に帰って来い!」と言うと、全員が揃って「はい!」と応えてくれた。
生徒を送り出した後に新中学校棟の建設を請け負っている南海辰村建設さんの設計陣と工事課長さんが入って来て、打ち合わせを持った。今建物全体の外郭の工事と内部の詳細設計が同時並行で進んでおり、丁度今は2階のエレベーター出入口、職員室、応接室、そして校長室周辺の「この校舎の最も花形場所のレイアウト取り合い」の山場であり、色々と意見を出しながら「ベストな選択」を関係者で決めて行った。私の執務室で図面を相手に議論し、その後現場にて目で実際のイメージを膨らませて最終決定していくのだ。今後このような場面が増えてくるだろう。私の建物作りの根底は意匠性と機能性である。しかし今日現場に立ち、正面玄関のエレベーター部分に立った時に、間違いなくこの建物は驚愕の校舎になることを確信した。何が驚愕かって?意匠性、豪華さ、機能性、今日性、全てに亘って今まで見たことのない外観と中身が出現するだろう。