2024年5月27日月曜日

監事監査「火付盗賊改役 長谷川平蔵」こと、”鬼平”がやってきた!

 「恐れ知らず」「怖いもの知らず」などの言葉があるが、同じような意味である。余り良い感じの言葉には思えない。自信に満ち、無鉄砲で、何物をも恐れないこと、また、その人を言うが、私もその昔、若い時分には偶に上司から言われた事があるが良い感じではなかった。イメージがそうだったのだろう。私は逆に臆病者であったから何とか今日まで生き延びて来たのだ。木村にだって怖いものはある。今日がその怖い日であった。まぁ、恐れおののき、「ビビッ」ていたようなことは全く無いが、私学の理事長にとって最も緊張する日が私学法の定めるところの「監事監査」である。その監事監査が今日、29日の理事会に先立って行われた。監事は理事の業務執行を監査する機関であり,学校法人の管理運営を適正に行うために極めて重要な役割を果たすものである。民法第1編第2章に定める法人においては,監事の設置は任意事項とされているが,学校法人については,学校法人がその公共性を担保し,学校経営主体としてふさわしい法人となるよう監事を必ず2人以上置かなければならないとなっている。本校もお二人である。 


監事の職務は,①学校法人の財産の状況を監査すること,②理事(理事長を含む)の業務執行の状況を監査すること,③学校法人の財産の状況又は理事の業務執行の状況について監査した結果不整の点のあることを発見したとき,これを所轄庁又は評議員会に報告すること,④報告をするために必要があるとき,理事長に対して評議員会の招集を請求すること,⑤学校法人の財産の状況又は理事の業務執行の状況について,理事に意見を述べることが私立学校法に掲げられている。「財産の状況の監査」とは,法人の帳簿,書類を閲覧・調査し,現金,有価証券,債権,不動産等の資産や負債についてその状況を調査することを指し,理事等に対し財産の状況について報告を求めることも可能とされている。要は「監事監査とは学校に関する事、全て」だと考えて良い。言って見れば、私立学校版「鬼の平蔵」こと火付盗賊改役の長谷川平蔵が監事役であるとも思える。今日その鬼の平蔵が開校100年目の令和5年度の決算状況について監査の為に学校にお越しになった。

 


しかし、本校では鬼の平蔵を恐れる事は全く無い。逆にドンドンお越しいただいて査察をして欲しいと思う。私の基本的考えはしっかりと「コンプライアンス」の精神を持ち、「隠蔽」をせず、何事も包み隠さず、全ての数値を「オープン」にすることで監事監査も、公認会計士の監査も、たまにある「私学課の現地調査」も胸を張って受けることが出来てきた。「全ては数値が物語る」が私の格言である。数値が悪くなると「いじって」数値を良く見せようとするのが人間の悲しさだからである。そして私の自慢は監事に私が説明するのではなくて冒頭の概要説明の後は退出して後は残った管理職を含めた教職員が直接資料を用意して説明することである。こうすることによって監事はトップの言葉だけではなくて一般の非経営側から話が聞け、又教職員も監査と言う行為の学習になる。むしろこちらのメリットの方が大きい。今日も今まで以上にお褒めの言葉を頂いた。「完全無欠な決算」「教職員の頑張りが凄い」との講評であった。「鬼ならず佛の平蔵」であった。次は29日の理事会・評議員会で同じように私は評議員に対してご報告しなければならない。