2023年8月19日土曜日

夏はカレーが旨い!

 新中学校棟の建設は順調に進んでいる。経営課題としてはこの建屋に入る事になる中学校の人数である。新校舎は完成したが入学する生徒は増えていないでは様にならない。今年度は148人の入学者と歴代新記録となったが、少子化が一段と進んでいる苦しい状況だが、来年度の中学受験はこれから秋口にかけてが本番だ。焦ることは無い、一歩づつ、確実に前に進めるように中学校長以下教員、入試広報部にも頑張って貰いたい。大切な事は今出来ることを地道にやることで「打ち出の小槌」などはない。日々の教育活動をしっかりとやり、「内外に発信」する事である。昨日時間を見つけて私は千早赤阪村の多聞尚学館でNOVAさんとタイアップして3泊4日の予定で「イングリッシュ・キャンプ」と銘打ち、頑張ってくれている英語特訓中の中学1年生の激励に出掛けた。「中一はまだ子ども、子ども」して可愛い。とにかく「中学1年生を増やす」のだ。時分時であり、昼食は生徒と共に「カレーライス」をご馳走になったが旨かった。夏はカレーに限る。カレーを食べると身体の芯からエネルギーが湧いてくる。 




学校に戻る道すがら、8月12,13日と開催された「大阪私立学校展」での面白い場面を思い出した。17日のアラウンドにも書いたがもう少し触れてみよう。主催者側である大阪中高連の公式発表では昨年と同じような数の参加者であったと言うが、私には昨年よりも多かったような感じがした。「熱気」が凄かったと言うべきか。これは今大きな騒ぎとなっている大阪府の進める私立高校授業料完全無償化制度が間違いなく影響していると感じた。この制度について、詳しくはまだご存知ない府民の方々からすれば「私立の授業料が無償なら別に公立に行かせなくても私立でいいやん!」となったと考えてもおかしくはない。確かに本校で言えば対昨年比率で大幅な伸びで、「浪速高校が良いと聞きました」「塾から勧められました」等々二日間にわたって長い列が途切れることがないほどの盛況であった。今私立高校には「フォローの風」が吹いているのである。 


開場には知己である他校の理事長先生も多くおられ、私を見つけるなり、近寄ってきて「余り多く取らないでくださいよ」などと宣われたが、別に我々が囲い込んで強制的に獲得しているわけではなく受験生と保護者が比較検討して受験先を決めている訳で当方を攻められても困惑する。中には「先生のとこ、もう教室は一杯一杯でしょう?」と人の財布の大きさを心配してくれる向きもあったが、「ご心配はご無用に」と申しあげた。この時私は近隣で競合関係に近い他校は本校の事をよくよく見て知っているのだと悟った。確かに現在本校の在籍生徒数は丸めて高校が2500人、中学が400人の合計2900人の総生徒数だから来年の教室数を心配してくれる気持ちは良く分かる。 

私のささやかな自慢は着任以来今日までプレハブの仮設校舎など一切作らず、将棋の藤井棋士とまでは行かないが先を読んで東館、中央館、体育教官棟、NS館と「駒を進める」ようにタイミングを図りながら、広い正教室を造り続け、その数は今や76教室もある。単純に40人クラスとするとこれだけで3040人は収容できる計算だ。勿論選択教室は必要であり、それを確保してもまだ余裕はある。それに現在建設中の新中学校棟が令和7年3月に竣工すれば一挙に15教室増える訳で現在の西館の中学生12教室分を新校舎に移動させ、その後西館の些か狭い中学教室を高校用に改造すれば更に教室は増える。従って新中学校棟が竣工するまでの2年間が「或る程度の制限」はあるかも知れないが、まだ先の事は分からない。この「余裕」が入試広報部に思い切った仕事をして貰える特効薬なのである。高校は「勢い」があるが、今後はとにかく「中学募集」に注力しなければならない。