2023年8月23日水曜日

理事長の意地、来年度入試の問題作成と試答に対して

 始業式の前なのに学校の教職員は17日から業務を再開している。「まだ休めば良いのに!?」と言う言葉は聞いたことは無いが、私立は始業式が始まるこの時期が、最も大切な時間であるとも言える。それは「来年度入試の問題作成と試答」を限られた教員で隔離された部屋で行って貰っているからである。生徒も学校には居らず、静かな環境の中で最終的に年の明けた2月に受験生が目の前に広げた問題用紙の中で国語・英語・数学・理科・社会の5科目全てで「トラブルのない完全無欠の入試問題」を作って貰いたい一念であるからだ。この為に私は相当な手当てを支給し、作成、試答、修正等の手順を複層化し、デジタル採点など導入してきているが、正直言って最後の最後、「パーフェクト」という形にはならず、極めて小さなミスというか抜け」が本番試験まで見抜けなかったということが致命的なものではないにしても皆無になったとは言えない。入試問題だけに、これだけはなくさないと駄目だ。 やれば出来る筈である。


明日から始業式が始まるこのタイミングで急遽、私は秘密の部屋に関係している全教員を集めて最後の指導を行った。短くパンチある言い方にしたが、人間の悲しさで完全に出来るとは言えない面があると言い訳にはしたくない。学校における教員の最大の腕の見せ所は「問作」と言って問題作成を「如何に見事な問題を作るか」である。まだ若い新卒の先生などが簡単に出来る仕事ではない。入試問題は公立中学校、塾の先生方など外部の方々にも情報開示するし、どのような問題かはその学校の力を示すと言っても過言ではない。本校の「選りすぐりの教員」が教務部長の指揮下の下、良い入試問題の作成にあたり、作成した教員とは別の教員が試しに解答して問題の質やミスなどをチェックしていく作業を行ってもミスが出るのは一体何故か?それも「しょうもないミス」であり、私は意地になってボーンミス撲滅の為に頑張っている。 



それにしても21日のご来客との懇談は極めて良い雰囲気で大変に良かったし楽しかった。久し振りの重要来客であり、私以外に常務理事、高校校長、中学校長の校内理事が打ち揃ってお迎えした。本校にとっては最高レベルの応接であった。お客様は「南海電気鉄道の会長兼CEO」の肩書をお持ちの遠北(あちきた)光彦氏である。素晴らしいお方であった。CEOとは最高経営執行者という職位で日本でも最近は一般化してきている。先の開校100周年には多額のご寄付を賜り、本校理事会には常務執行役員、鉄道営業本部長のK氏を理事として派遣して下さっており、陰に陽に支援を頂いている「南海電鉄グループ総帥の職位」にあらせられる。


 
遠北会長は和歌山県のご出身で何とお実家は和歌山市の有名な神社であり、会長も神職の資格をお持ちだ。こういう面から本校を一度見ておきたいと思われたのではないだろうか。確かに校内見学の最後に「実はお願いがあるのですか」と断られて、学校で使われている神道の教科書を拝見させて頂きたいと言われるので、こちらは喜んで差し上げた。大変お忙しい御身分であるが2時間に亘って校内見学をして頂き、空手道部では部員への激励のお言葉も頂いた。この浪速武道館こそ学校改革の成果の最初の建築物であり、これを建設された会社こそグループの有力会社である南海辰村建設(株)さんである。この南辰さんが現在浪速中学校の新校舎を請け負って下さっている。ご縁は続くものだ。