2025年1月8日水曜日

令和7年新春拝賀始業式

 6日が教職員の初出の日であり、この日から高校入試の「教育相談」が始まった。1日おいて今日8日は新春拝賀式・3学期の始業式、略して「新春拝賀始業式」の日であった。教育相談の受付と始業式の同時進行であるが特段の問題はない。今朝現在で既に和泉や堺の公立中学校を中心として40校の中学校から相談を受けており、「浪速人気」は依然として高そうで、この事が私を元気付ける。神社神道を建学の精神とする本校は通常の学校の形である単なる始業式では不十分との私の思いから着任し、学校改革が軌道に乗り始めた頃から「新春拝賀・始業式」と名を改め、「形の格上げ」を行い、神社界、PTA役員、同窓会も参列した学院神社への正式参拝とした。その後中高分かれて両校長の手による始業式と言う具合だ。 



言わば学院神社への学校挙げての「初詣」が新春拝賀式と考えて貰えば良い。このような「形作り」が大切だとの私の信念は全く揺るぎがない。形を作って最初はその枠内で動き、形は徐々に変えても良い。最初から個々の裁量に任せて形など無い場合は案外と結果が出てこない。「組織というのはまず形から入って行った方が得策」である。拝賀式という以上は単に全員揃っての参拝だけではなくて各人が新年を寿ぎ、決意を新たにするのだ。その為に生徒が主役であり、本校の特別クラブである雅楽部と神楽部の部員による「神明奉仕」の光景を全員が目に焼き付けることが重要である。部員たちは正式の装束に身を纏い、雅楽の音を奏で神楽部が厳かに舞って奉納してくれた。 


そしてこの日の為に私は真新しい「賽銭箱」を神社前に設置した。幾久しくお参りする人々の善意を受けとめるであろう。その後「新年を寿ぐ学院長講話」があり、その席で私は例年と同じように「干支に纏わる話」から始めた。今年は「巳年」で、動物にあてはめると蛇となる。巳年の特徴は成長の完成と新たなスタートとあった。 一つのサイクルが終わり、「新たなサイクルが始まる転換期」で、「静寂と内省」、外見的には静かに見えるが、内面では大きな変化が起きているとあった。そして「再生と変革」、 古い価値観や習慣を手放し、新しい自分へと生まれ変わるチャンスを与えてくれる干支が巳年だとあった。昨年は辰年で、辰年は陽の気が動いて万物が振動するので、活力旺盛となって大きく成長し形が整う年と言われ、登り龍のごとく上昇、前進、展開等に大きく関わる年ともいわれていたが今年は一転、「静なる年」と私は生徒に話した。 


学院長講話の後は「別れの時」が待っていた。校長主宰の始業式の後「高校3年生を送る会」が自治会生徒の手によって行われた。代表生徒によって送辞の言葉が述べられ、3年生の代表生徒が答辞となった。この間、拝賀式に参列して下さったPTA役員には6階の天空レストランで心づくしの「ぜんざい」を振舞って暫しの歓談の時を以ってご慰労申し上げた。この様にして学校の令和7年、2025年は動き始めた。皇紀で言えば初代天皇、神武天皇の日本国建国以来2685年になる。我国の歴史から見れば本校102年目となる。私は午後建設中の新中学校棟の「定礎」の字を揮毫した。中学生にも分かり易く皇紀と西暦と元号の3種類を一枚の和紙に書いた。これが建物の基礎に埋め込まれ、悠久の年月をかけて「浪速中学校、ここに在り」と未来永劫、燦然と輝く光を放つ事を期待したい。