昨日の結団式を終え、明日から高校2年生が修学旅行に順次出発だ。今日は午前中の授業だけで午後は帰宅させ準備に入る。明日からの1週間は高校2年生が居なくなるから学校は暫時静粛になるだろう。校長、副校長、教頭補佐も帯同するから高校は私とD教頭で守っていくことになる。学校には中学校を除いてもう一人の教頭先生が居るが、その先生は入試広報部を統括しているK教頭で二人の頼もしい管理職が居れば高校は何とかやっていける。この頼もしいという感覚はトップにとって極めて重要である。D教頭もK教頭も平教諭から育成してきたが教頭補佐、教頭と昇格し、今日の要職を務めてくれており、二人とも大阪教育大学卒で、どちらかと言うと「豪や剛の頼もしさ」ではなくて「柔よく、剛を制す」の方の柔の頼もしさかも知れない。私が「剛腕?」と時に人から言われるからこの二人は丁度良いバランスかも知れない感じだ。
K教頭は最近では最も私の部屋に出入りする管理職であり、背景には高校、中学の来年度入試の状況が日に替わっていくからだ。今朝も今週15日の土曜日に計画されている「第二回プレテスト」の参加希望者の数値を見ながら最新の状況を知り最終予測と対策を議論し、新たな手を検討する。今朝の段階では昨年並みの記録となる数の多さであるが、中学入試はこの数値が直接入学者数値にならないところが、難しい。しかし第1回と2回のダブル受験の数値は新記録であり、これは良い傾向である。府内60校の私立中学が約7000人程度の小学校6年生の争奪戦になっているがこの状況は今後大きく動く可能性が高い。高校授業料無償化の影響で徐々に大阪にも「私立中学ブーム」が来るかも知れない。
然らば「高校の状況はどうか?」という命題だが格好の情報がここに在る。昨日、府の教育委員会は令和8年入試(2026年度入試)の全日制などの募集人員を発表し、今朝の新聞各紙は記事にしている。府全体で対前年1495人の募集定員のカットであった。特に本校の併願公立とされている高校では3校が40人、一クラスの定員減である。少し驚いたのは昨年定員割れして騒ぎとなった伝統校の八尾、寝屋川、鳳、布施が募集を減らした。府の教育委員会はこれらの伝統校でも苦渋の決断でカットしたのだろう。これを見るだけでも「少子化の進展」と「私立への潮流」が容易に分かる。すなわち来年度も間違いなく募集人員に届かない学校が公立、私立とも出てくる。「公立間、私立間、公私間」、まさに三つ巴の生徒獲得競争になる。
今朝の記事には同時に府立の大正白稜高校と堺の福泉高校を26年度から募集停止するとも正式に発表している。又春日丘と狭山高校を普通科から文理探求科へ衣替えすることもあった。遂に普通科の転換が始まった。出生率から容易に出てくる少子化であるがここ数年は「階段の踊場」であったが、また少子化が進展する構図になった。来年も府内の中学校を卒業してくる生徒は減少するだろう。「私立も公立もまさに厳しい冬の時節が到来」した。浪速中学校、浪速高等学校を有する本学院はますます魅力的な学校作りに邁進し、生き延びていかねばならない。