2025年11月15日土曜日

「足るを知る」とは焦らず、正しくプロセスを踏むことだ。

 「第二回浪速中学校プレテスト」が順調に実行された。昨日のアラウンドで「欠席率」について論評したが対昨年比で-3%であった。悪くない。事前申し込み数ではなくて実際に受験している小学校6年生の「参加者数」は対昨年19人も伸びている。特に1回目と2回目の両方受験数、即ちダブル受験が大きく伸びているから来年度の入学者数の最低ラインは読めて来た。私は安堵している。8時からのキックオフミーティングに参加したが、先生方は皆さん、優しそうな良いお顔であった。これらをもたらしたのも「300の壁」を超えてある程度の数が揃ったからだ。さて年明けの1月の本番入試まで時間が有るので、腰を据えて固めて行かねばならない。「量から質への転換点」に差し掛かった。 




「海外修学旅行」であるが昨日は関係者で様々な対応策を考え、結論として明年2月末、期末試験が終わった翌日の28日の土曜日に同じイタリアに向けて実行することを決めた。高校教頭と教務部長の意見を尊重した。フライトは同じ航空会社で関空の出発が夜遅くの時間帯だから試験後と言う事を判断してもこれがベストと判断した。これだと生徒へも学校にも影響はない。これより遅れると春休みに入り、部活動などが活発化してくるから問題が出てくる。エージェントにはこの旨、連絡し、月曜日にイタリア班190人を招集し、これらの中味をより詳しく連絡してやりたいと思う。せめてもの理事長の思いから生徒へは「元気を出すように」と焼き立てパン・ブルのパンをプレゼントを考えている。 


「足る日」という言葉がある。(たるひ)と普通に読む。神社の宮司様が祝詞などで良く使われている言葉で、意味は「物事の十分に満ち足りた、よい日、吉日」の事を言う。「今日の生日(いくひ)の足る日に」は祝詞・神賀詞の常套語である。一方古代中国からの諺で「足るを知る」というのもある。「知足」ともいう。身分相応に満足することを知るということを意味するし、現在の状態は足りているということを知り、それ以上は求めないようにするということを意味する。足るを知るは仏教の教えが由来であるとされており、仏教の経典に知足という言葉がある。これが由来となり老子など様々な人々がそれぞれの解釈で広めていったとされる。 

私はこの「足るを知る」を最近では時々思う。私など凡人には本質の理解が難しいが、老子の「足るを知る者は富む」という考えからあるとされており、これは「満足するということを知っている人」は、貧しかったとしても精神的には豊かで幸福であるということである。老子は、人間の欲求や欲望は際限が無くどこまでも沸いてくるため、現在よりも上を求め続けるならば何時まで経っても幸せになることはできないとしていた。欲によって人生を振り回わされたり、人と争わないためにも今の状態に満足することが大切であるとする。しかし私は内心では思う。貧しいだけでは何も出来ない。有形無形の富を増やすことも間違ってはいない。多くは求める必要はないがある程度の物は要る。大切な事はプロセスを踏み、焦らず確実に進める事だと思う。「何事も一度にはいかない。時間をかけてこそ叶う対象もある」ことを知ることだ。浪速中学校も今体質改善の途中であり、焦らず「足るを知る」ことが大切だと自分に言い聞かせているところだ。