昨日、中高共に1学期の期末試験が無事に終わり、今日は生徒の「家庭学習日」にしているので学校は極めて静かである。先生方は集中して採点作業に当たる。しかし、一部の高校生は学年を横断して約100人の生徒が「思考力養成多聞セミナー」と称して指導に当たる8人の先生方と多聞尚学館に向けて8時過ぎに学校を出発した。中心になってこのセミナーを3年前から育て上げてきたのは指導教諭で国語科の教諭であるT先生である。まさにこの先生は「スーパーティーチャー」である。このセミナーは千早赤阪村についてSDGsも視野に入れた地方創生の課題を現地で考えることで、問題解決能力やプレゼンテーション能力を養う事を目的としている。
その為にT指導教諭は事前に段取りして調整を行った結果、千早地区の住民の方々10人を多聞尚学館にお招きし、村の歴史や地区の抱える課題などをお話しいただいた。その中にはこの施設を売って頂いた前の村長さんも入っておられた。生徒は住民の方々のお話を聞いて、課題を共有し、それを纏め、グループで討議してプレゼンをすると言うプロセスであるから、まさに「生きたセミナー」となっている。私は出発のバスを見送った後、急遽、「僕も多聞に行くわ」と、予定を変えて学校車を自ら運転してバスを追いかけた。その途中で「そうだ!」と考え、先の千早赤阪村村長選挙で当選された、菊井さんをセミナーにお招きしようと思い、車の中で電話により段取りをした。
住民の方々のお話は10時30分までで、その後生徒全員がラウンジに集まり、私はT先生の進行で「理事長講話」をし、思考力セミナーの意義、この多聞尚学館の誕生の経緯、そして住民の方々へのお礼などを述べた。その後自ら紹介する形で村長選挙に当選された菊井さんから、まだ村長ではないが住民のお一人としてそして後7月16日には晴れて村長にご就任される菊井さんに「何か生徒に一言、激励のお言葉を」とマイクを渡したのである。菊井さんは素晴らしい挨拶をされ、夢多い生徒の将来に言及され激励して下さった。
セミナーの最中に入試広報部が主管の小学校6年生対象の校外施設見学ツアーの一向が多聞に到着し、高校生と地元住民とのセミナーの様子や館内見学と時間的にあたったが、児童生徒は目を輝かせていた。保護者同伴であるが保護者の方々も素晴らしい美麗な多聞尚学館で高校生が現に使って勉強している姿を見て本校の良さを得心して頂ければ有難い話だ。