今日は理事会・評議員会の日であった。5月理事会は「決算理事会」とも言われ、昨年度の予算金額に対して予算通りの執行がなされているか、資金や消費の支出が法的に適正に執行され、それによって資産の状況がどうなっているのか等々、詳しくA4用紙で50頁に及ぶ資料を用意し評議員の先生方にご説明する。公認会計士の先生にもご出席いただき、直接コメントを戴くのは本校流で私がある時からそのようにした。又監事の先生からも監査結果を文書でご用意いただき直接読み上げて頂く。1年のまとめとして要は理事会を構成する理事と、それを「理事会を総理する理事長」の業務の適正チェックと承認を戴くもので要は学校で生徒が先生から「通信簿」を貰うような雰囲気かも知れない。お互い見知った方々ばかりで親近感はあるが仕事の結果の評価とは別物で少しの緊張感が特に5月の理事会・評議員会には醸し出される。5月が終われば私は正直「ほっと」する。
今回から従来の理事長・学院長による総括報告を「理事長、常務理事による総括報告」とした。4月から初めて本校に学内の専従理事として「常務理事が誕生」したので、その人に詳細な決算報告を受け持って貰う様にした。勿論全ての責任は理事長にあるのだが、少しだけ私の荷を軽くし、次世代へ繋いで行こうと言う私の考えである。冒頭の「理事長総括」は以下のようなものである。「経営」に関して、私は「重要となる数値」、すなわち「事業活動収入(帰属収入)」「事業活動支出(消費支出)」「収支差額」「人件費」等々を着任時の平成18年から令和2年までの15年間の推移を纏めてご報告した。これらを見れば本法人で「一体全体、何が変わり、今現在どうなのか?」一目瞭然である。
そして私はコメントしてこれらの決算を受けて令和3年度の目標を次のように掲げて頑張って行くと述べ、全理事、評議員の満場一致の賛同を拍手で得たのである。
① 「コロナ禍」の中ではあったが、本校では今のところ、生徒の感染者はあるものの少数であり、又教職員には感染者はいない。クラスターも発生せず、休校措置なども行わず、良好な状態で安定した校務運営下にある。4月期首の生徒数2502人は現在まで変わらず、校務運営も経営も良好な状況である。経営的には別紙の「重要指標」となる数値が示すように安定した状況にあり、経営の不安要因はない。しかし令和3年度は体力増強の為に大きな設備投資は考えず、当面「内部留保」につとめる方針である。
② 今年の目標は「教職員の働き方改革」であり、事務室に事務長補佐を発令し、密度を高め、スピード感を持って実行している。労働基準法準拠のモデル学校を完成させ教職員に「ゆとりと適正な対価」を支払い、働き甲斐の有る私立高校の完成を目指す。既に令和元年と3年度の4月における教職員の月間休日数比較で言えば大幅にアップしていり月度1日の休校日の設定と日曜クラブ活動振替休日設定の効果が表れている。
③ 校務運営に関して、コロナは学校行事に大きなダメージを与えているが今後とも柔軟に対応して参りたい。昨年の修学旅行は中高ともに中止を余儀なくされたが、今年は何としても実行する積りで準備をしてまいる。コロナは多くの事を突き付けたがやはり従来の指導スタイルだけではなく「ICT教育」による授業効率のアップと、必要時、レベルの高い「オンライン授業」の最終完成を目指す。