昨夕、一日早く修学旅行の沖縄から帰阪した。私が帯同した沖縄班は那覇から石垣島に飛んで今日遅く20時半ごろ関空に戻ってくる。最後まで付き合っても良かったが理事長が長い間学校を留守にするのも「如何なものか」と考え当初からこの予定であった。北海道、関東、九州方面も順調に予定を消化して全てのグループが本日中に帰ってくる。日常の中で時に「非日常」を組み入れることは大きな生活上のリズムの変化が生まれる。そのリズムの変化は人間に対して「自己を観察」する機会を与えるのかも知れない。学校という容れ物にとってその中に居る生徒は否応も無く「知らない世界」を知り、「自分を知る」事になる。その典型的なものが修学旅行かも知れない。生徒の弾けた嬉しそうな顔などを見るとそれが分かる。成人した大人にだって非日常への脱出は様々な効果が生まれる。
今日は中学生全体で「秋季校外学習」の日であった。これも日常の中から非日常への脱出である。8時20分中学1年生がバス4台で「信太山野外活動センター」に向けて出発した。順次2年、3年と合計大型バス12台である。学年の枠を外し1,2,3年生の混合グループに編成しているところがミソで、ここから上級生、下級生の人間関係が生まれてくる。合計12グループが一斉に「飯ごう炊さんでカレーライス」を作るのである。火をおこす作業から始まり、美味しいカレーをグループで食するまでの野外活動でこれも浪速中学校の特長的な行事であり、私は高く評価している学校行事だ。間違いなくこの野外活動から中学1年生は先輩を知り、尊敬のまなざしを向ける。上級生は下級生を可愛く思ってくるようになる。これは教室での先生による教科指導ではなくて、生徒間で自然発生的に生まれてくる大きな教育効果である。人間は偶に「決まり切った日常から飛んで非日常に身を置く」べきだと思う。そうすることで見えなかったものが見えてくるようになる。