今日は少し時間が取れたので建設中の新中学校校舎の視察を急遽行った。ちょくちょくと見に行く機会はあるのだが、南海辰村建設のN工事所長さんのご案内で公式に視察することは今や行事化している。随行は常務理事と施設設備担当コンサルタントのUさんであり、私が全面的な信頼を置いている、何時もの同じメンバーである。経緯を全て知っている3人だから話は早い。「言葉を失うくらいに立派な校舎」が出来つつある。広く、明るく、機能性に富み、それでいて意匠性が群を抜いて輝いているから気持ちが良い。中でも職員室が良い。今までの職員室は狭く、ご不便をかけてきたが新校舎の2階にある校長室、職員室、それに各階に設けているコスモススペースが目玉になりそうな感じがした。あの大きなモニターはこの校舎が「革新的ICT校舎」としての発信シンボルになるだろうと思った。
気分を良くした私は、丁度昨日の朝刊で産経新聞が我々の関心事項である「公務員の冬のボーナス支給の記事」と府公立中学校校長会が発表した「公立、私立高校の進学希望調査結果」を並んで記事にしていたが、これについて触れようと筆を進めた。何故関心事項かというと言わずもがな、5日に本校の教職員へ支給した金額との比較をする為である。別にボーナスの額を競争しているのではないが、内心では教育公務員より少しでも多く支給してあげたいと思っていることが背景にある。結果は大差をつけて本校の方が多かった。当然平均年齢を考慮しなければならない。府の職員で比較してみると彼らは40.4歳で829876円で2.235か月分とあった。本校の教職員の平均年齢は若いのでその年齢層を抽出し11人の専任教員の平均年齢を40.3歳とした。その金額は1115934円である。
単純に割ると1.34倍である。ここには理屈はなく単に数値的差異だけの話だが私立勤務の教職員に誇りを持って欲しいと私は何時もこの比較をする。確かにこの大きな差異は今年から支給基準を従来の2か月から2.5か月のアップし12月は一律上乗せ10万円を付加しているからだと思う。ちなみに令和5年の冬のボーナスの支給額は年齢平均を40.3歳として1053331円だったから今年の冬は6%の伸び率であり、これは大手企業の伸び率に匹敵する。私は今後とも余力がある限り諸物価高騰のおり、生活水準キープの為に年収を上げていく考えである。「教職員は誇りを持って」頑張って欲しいと思う。
もう一つの記事は10日に府公立中学校校長会が中学3年生の心理希望調査の第1回目を発表した記事である。見出しは「私立志望割合は9年連続増」とあった。冬のボーナスの記事よりこちらの方に目を取られる。卒業見込み者は対前年同期からマイナス1168人でここでも少子化の進展が分かる。卒業見込み65306人のうち、「第一希望を私立高とする専願者の割合は26.22%」とあった。対前年割合も人数も私学専願希望者が増えている。確かに今年から始まった「高校授業料無償化が増加要因」になっているが、問題はどの私立も増えているわけではなく、増えているところと逆に減少している学校との二極化が明確に見えている。
もはや勝ち組、負け組という区分けではなく、勝ち組の中でより強い学校とそうでもない学校に分かれてきているのだと思う。本校はお陰様で何とか多くの生徒に来てもらっているが一寸先は闇であり、謙虚に誠実に目の前の仕事を一生懸命にやることである。14日の最後の高校入試説明会への参加希望者数を見ながら私は既に具体的な願書受付と試験の準備に神経が向いている。浪速中学校は一足早く願書を受けつけているが、こちらの方は高校に比べて心配が尽きない。