私にはその明確な理由があるのだが、公私ともに何故か気ぜわしい。要は時間的に厳しい状況が続いており、それも尋常ではない多忙さだが、身近なスタッフの手助けを得て毎日を乗り切っている状況だ。とにかく年初以来、令和8年も慌ただしい日が続いている。今週は明日の27日に「中学の2次入試」がある。一応2月入試も視野にはあるが受験者数は今朝現在では記録されていない。明日の2次入試で本年度入試の結果が見えてくる。誠実に粛々と進める。そして今週のハイライトはまず「浪速高校第78回卒業証書授与式」が28日にある。今は「嬉しくもあり、寂しくもあり」と言う感じだ。
今日は昼休みを使って「臨時職員会議」を持った。本校の職会は基本月度1回で2月は24日に予定されているが、これではタイミング的に遅れると考え、急遽入れた。話は人事で、この度本校中学校所属で社会科、神道科を担当している松尾大輔さんが皇學館大学の教職として転職されることになった。36歳と言う若さだから当初は「助教」からと聞いているが、将来は「皇學館大学教授」にご就任されるのだろう。本校初めての「大学の先生が誕生した」。というのも大学では全ての手続きが公式に進められ先週確定したから本校も公開することにしたのである。
背景には本校の浪速中学校道徳教育草創期から直接ご指導を受け、あらゆる面で大変お世話になっていた渡邊毅教授の強いご推薦を賜り、先生の後任候補として招聘されたのである。大学院文学研究科博士課程前期課程を修了されているし、本校中高の現場で実践されてきた経歴が実を結んだ。極めて名誉な事であり私は自分が手塩にかけて育てた中高の教諭が晴れて大学教授の道に身を置くべく、人生の大転換を図ることに言いようもない嬉しさがこみ上げてきている。松尾先生は渡邊毅教授の定年退職に伴い、教授のお弟子さんとして「白羽の矢」が当たった。松尾先生は文部科学省検定教科書の「道徳 中学校」(日本教科書)の著者であり、皇學館大学道徳科教育研究協議会編「これからの道徳 中学校道徳読本」等、多くの研究実績がある。
とにかく日本全国「道徳教育」の分野では若手のホープであり、この点を認められ、今回の人事に繋がった。本校の道徳教育は当時低迷していた浪速中学の教育の柱として私の強い発案で進めたものである。当初は現浪速高校の出口教頭が中学時代に始めてくれ、高校への転出と共に2代目の教諭として松尾さんを当てはめた。期待に応えて素晴らしい仕事をしてくれた。この間、実に色々なことが二人にはあったが、彼は見事に仕事をこなし、日本の道徳教育の分野で「浪速の松尾、道徳教育の松尾」の名を轟かせてくれた。根が明るく、人を引き付ける魅力があり、私は入試広報部兼務もお願いしてきた。忘れられない思い出は神職資格を取得させるために派遣し、今の私みたいな多忙さの中で1年間頑張って神職「直階」を保有してくれたことだ。
今後は更にこの分野での研究と研鑽に励み、立派な大学人になって欲しいと思う。そして大学人としての身の振舞を私はアドバイスし、「浪速中学、高校の事は決して自分が育った現場として忘れてはならない」、温故知新を間違ってはならないと話した。彼は私の部屋で涙を浮かべ、「理事長のお蔭でこの12年、鍛えられ、堂々と今大阪から伊勢に居を移します」「浪速は私のふるさと」ですと力強く言って貰った。「頑張れ、松尾先生!」