2022年1月25日火曜日

明日は全員がマスクを付けた卒業式

 朝、事務室にかかってくる電話の数が多くなってきた。生徒のご家庭からである。「家族で感染者が出たので今日は休ませます」と言う内容が多い。本校はまだ休校とか学級閉鎖には至ってないが、感染した生徒が徐々に増えてきている。家庭内感染がほとんどである。細心の注意で気を付けているが、正直言って学校で執れる対策には限界がある。大阪は明日から「まん延防止等特別措置」が発出され、局面が又変わってくる。丁度明日は「74回目となる高校の卒業式」であり、今日は高校3年生、明日の準備で登校してきた。今朝ほど高校教頭から明日のやり方について高校サイドの考えを聞いて了承した。初めて「マスク着用の卒業式」となるが致し方ない。感染予防の為にご来賓も無く、徹底した時間短縮と歌ったりするのは止めて全てCDと前撮りしたビデオを使う。

 高校願書の受付がようやく本調子になって来たかも?WEBで出願を確認している数値はここ最近では新記録で大台に乗っているが、郵送出願も直接持参出願も受付開始日から1週間経ち、ようやく始まった感じだ。やはり公立中学校サイドもコロナ感染で書類用意が遅れているのだろうと思う。「210日の高校入試」は何としてもやりきらないといけないだけに我々は受験生のコロナ感染者対応が大きな課題となってきた。私は中学入試が既に終わっているのでこれだけは安堵している。2月の「耐寒訓練行事である葛城古道を歩く」も中止とした。とにかくオミクロン株の感染力の強さを実感している。幼稚園、保育所、小中高と若年層に襲いかかっている。

 



真田丸デッキに隣接して建設する新校舎等、仮称「NS棟」の概略の縄張りというか地割案というか「配置図」がゼネコンの南海辰村建設さんと(株)大建設計さんから出て来た。「早い!」。凄腕だ。何と私の希望である出来るだけ多くの教室の配置が可能との絵図面が出て来た。当初は最低限4教室と考えて来たが、これによると2階部分に4教室、3階部分に4教室で合計8教室が可能である。「大きいことは良いこと」だから費用は掛かるが一部屋当たりのコストは下がる。取り敢えず高校用として6教室を来年の3月末までに完成させる。今年中央館で小規模な改修をする教室も、NS棟が完成すれば元に戻せる。少人数教室や選択教室なども自由に出来る。ただこの場所は「新設する中学校棟との合体イメージ」で設計する必要がある。中学校にもNS棟の一部は与えてやらねばなるまい。陸屋根でひさしを大きく出して欲しい。カッコよい。


今日私は極力「中庭を残して置きたい」と要望した。長い時間的スパンで完成させる必要がある。NS棟も中学校棟も一階部分は「ピロティ」として開放感がある方が良い。建物は神社側に向かって片側廊下で細長いロング建物だ。そう、現在の東館のイメージだ。真田丸デッキに繋がり、隣接する将来の「浪速アリーナ」の中に現在の西館ホールみたいな部屋も設置すれば良い。何でもかんでも中学校棟に収めると言う発想は良くないと思う。ウイングを広げた考えが重要である。玄関は正面玄関で左右に広がる構造が面白い。中央館に似た第2のスペイン階段である。このプロジェクトのまとめ役としてT教諭(現中学教務・進路部長)の名前を挙げて「しっかりやるように」、過日申し渡していたので今日は中学の教頭とこのT先生との最初の打ち合わせがなされると聞いた。このフォーメーションは大切で高校の新校舎もY教務部長にやって貰って素晴らしい校舎が出来た。このようにして「実際に使う側の人間」が深く関与しなければならない。この短い1週間という短い時間で動き始めたことで私はほっと安心している。今日は良い打ち合わせが出来た。嬉しい。私は本当に運の良い男だ。



2022年1月21日金曜日

高校願書受付 始まる!

 昨日から「高校願書の受付」が始まっており、28日まで続く。願書は極めて極めて重要な文書であり、受験生の、大げさに言えば人生がかかっていると言っても良い。府内各公立中学校からの本校希望の受験生の願書提出であるが、時代の変化で「願書の郵送」が主体になってきている。一昔前までは中学校の先生方が厳重に管理して「持参する形」であったがコロナ禍の中、教育委員会の指導もあって形式が大きく変わってきているのである。今年は大半が郵送になるかも知れない。本校の場合は府内トップクラスの受付願書が多い学校だから取り扱いに「ミスがないように」チェックしなければならない。郵送だけなら良いが、直接持参もあり、より注意が必要である。まず中身の徹底的なチェックだ。特に現在公立中学もコロナオミクロンに襲われ、学級閉鎖や休校になったりして中学校サイドも受験生の対応に混乱している様子は想像できる。 


ところで新型コロナのワクチンの接種券などおよそ7000通の郵便物を雑木林に捨てたとして、大阪の郵便配達員が逮捕されたことは大きなニュースになりテレビや新聞で報道された。「配達するのが面倒になった」と供述しているということだが、信じられない所業だ。逮捕されたのは、堺市美原区にある美原郵便局の配達員で警察によると16日の夕方、美原郵便局からおよそ1.4キロ離れた雑木林に、配達する予定だった郵便物を捨てたとして、郵便法違反の疑いが持たれている。実はこのニュースを聞いて「もし入学願書が入っていたら大変な事になっていた」と思った。堺市は本校の生徒の現在も今後とも牙城の一つであり、このような事が二度とあって欲しくない。やはり郵送よりも直接持参が確実だと思う。

 本校は中央館2階のコスモススペースに持参出願対応場所と中央館7階の特別会議室に郵送出願対応の場所を設け、入試広報部員と事務室が共同で受付作業を行うこととした。堺の郵便局で起きた事件のように配達員がごみ場に入れて捨てていないか?、まず専願、併願の区分に間違いはないか?、学校単位での教育相談の数と志願書の数に乖離はないか?、志願書に必要な事項は記載されているか等々、後で「ごちゃごちゃ」になってはならない。こういうのはその場で確認することが鉄則である。 


中学入試が山場を過ぎたと言ってもまだ余波は続いており、これは「2月4日の2月特別選抜入試」まで続く。昨日から高校入試の為の作業が始まり、並走である。後は「210日の高校学力試験」が無事に終わることだけである。受験生がもしコロナで試験に来られない場合は当然、予備日も設けている。従来なら入試作業の緊張感のみだったがコロナの心配も加わり大変だが逃げる訳には行かない。自分はかなりの「心配性」であるが、最後は「なるようになる」と気を楽にしているのだが、背景は中学も高校も「余裕を持てる状況」だからだろう。令和4年度も何とか教職員一同「食って行けそうだ!」となっている状況に取り敢えず安堵している。教職員が頑張ってくれており、素晴らしい。

2022年1月18日火曜日

NS館(浪速真田丸館)の出現

 今年の大河は「鎌倉殿の13人」であり、まだ放映は2回目だが中々面白そうだ。大河ドラマ大好き人間として今年も期待出来る。何しろ作者が三谷幸喜だから面白くない筈はない。三谷作品としては2004年放送の「新選組」、2016年の「真田丸」以来の脚本である。この真田丸が実に良かった。タイトルの「真田丸」は大坂の陣で信繁が築いたと言われる出城「真田丸」に由来し、また真田家を「戦国の荒波に立ち向かう一艘の船」に例えた掛詞としている。秀頼を助け家康に立ち向かった真田信繁(幸村)は特に大阪人には神様みたいな存在である。智勇にすぐれ、義に熱い武将に憧れる私が新校舎建設時に中央館と西館を結ぶ繋ぎ道路を敢えて2階に造り、ここを「真田丸デッキ」として殊更立派にした。 

中学生の入っている西館(体育館棟)と結び、当時まだ弱小の浪速中学校に対して「打って出るぞ!」と掛け声をあげ、各私立の生徒獲得競争に打ち勝つために「シンボル」として造った場所なのである。以来真田丸デッキと言い続けている。ここは本体の高校が居る本城の中央館(天守閣)の出城なのである。明年3月末までに建築する校舎建物はまさしく真田丸デッキに繋がる出城となる。デッキの主役が遂に出現だ。「建物は横長」が良い。そうイメージは現在の総理官邸のイメージである。後々、後ろには「浪速アリーナ」が建設される予定だからこの視界を遮ってはならない。又この真田丸校舎はデッキに繋がる新浪速中学校棟に向かう通路だから将来は「校内交通の要の場所」となる。 

私がいる大奥の「東館」、高校教員の居る「中央館」それの出城に「真田丸教室」、右に行けば新設する「中学校棟」、左に行けば「浪速アリーナ」となり、その背後にはクラブハウス棟、そして誇りとする「浪速武道館」に繋がる。まさに「鶴翼の陣形」であり、わくわくする配列である。完成後の建物の呼称は次のように仮に決めておこう。真田丸デッキに完成する教室群の建物は「NS館(浪速真田丸)」、そして中学校棟を「(新)西館」とする。それに新設する体育館は「浪速アリーナ」の呼称で良い。ゴロは今一つだがNS館(教室番号はNS1、NS2,NS3・・・)で良いではないか。あくまで仮称です。Nは中高一貫クラスの本校の呼称、Sは高校トップクラスの呼称だし・・・。

 


今日は中学入試2次試験である。最早この時点では高校も、中学も通常通りに授業があり、試験会場は静粛な中央館最上階の視聴覚教室と進路指導部横のアクティブラーニング室(自習室)を使って行われた。これで終わりかと言えばそうではない。次は2月4日に「2月入試」がある。本校は私立中学として可能な限り門戸を開いて止むなく登校が出来なかった受験生の為に対応している。現に新型コロナで4人の受験生はこの2月入試を期待しておられる。このような姿勢こそ本校の至誠であると私は考えている。「投げ網」で一度に仕掛けるのでなくて、あくまで「一本釣り」で今後ともやっていく。これが浪速流であるが今後は漁場を広げないと駄目だ。海は広い。中学校教員は連勤連勤で休みもなく顔には出していないが疲労もあろう。明日は中学校は休みだ。高校と中学は別個の存在としてそれぞれがやっていけば良い。揃う必要はない。その昔は何でも中高一緒であったが益々独立独歩を加速させたい。それで良い。遂に「中学は自前の城」を持つのだ。その場所を真田丸デッキから見詰め私は「やりきる」と決死の覚悟を決めた。ますます面白くなってきた。



2022年1月17日月曜日

重大な方針変更、理事長疾駆する!

 「重大な方針変更」だ。現在の中央館と西館を結ぶ「真田丸デッキ」に繋いだ形で「高校用の教室をワンフロア―で4部屋」あるいは「2階建て構造で6教室か8教室」だ。どちらになるかは必要数と可能なスペースに拠る。これは直ぐに進める。仮設ではない「永久保存版」だ。同時並行で「専用の浪速中学校棟を建設」する。このタイミングはまず設計し、工事開始は1年後くらいか?極めて大きな経営判断である。元々の考えは産土ゴルフ練習場の後は暫く工事関係を止めて静かに内部留保に努め、タイミングを見て高天原スポーツキャンパスに「高天原アリーナ」建設工事に着手し、現在本校地の体育館で練習しているクラブ活動の拠点をまず先に整備する。その頃には少子化の進展で浪速高校、浪速中学の入学者数も落ち着いてくるだろうから、その動向を見極め、基本的には現在の新校舎である中央館と東館で浪中生を吸収し、空になった現在の西館を解体して、ここに「浪速アリーナ」を建設し中学校教室を含めた「複合アリーナ」建設工事を作るというのが基本的考えであった。時期は10年以内としていた。

しかしこの考えが、ここ数日で揺れ動いているのである。私は頭を絞って「何が正解か」を考え続けてきた。そして先ほど結論を出した。費用は何とでもなるが問題は工期であり、今年4月に入学してくる中学生4クラス、高校はまだ断定的な事は言えないが19クラスか20クラスとしても既存の校舎の簡単な工事でホームルーム教室は手当可能である。ところが100周年を迎える年の令和5年の入学者は「1年先の事は鬼が笑う」としても、この年の高校卒業クラスは16クラスである。もし今年並みの19や20教室分の高校生が入学してきたら教室が足らないではなくて「全くなくなる」。単純計算でも4クラス分の教室が必要となって来た。今年改造した分を含めると6教室くらい必要かも知れない。この分の手当てを今から14か月で間に合わせないといけない。私としては珍しく白板を持ち込んで書き留めながら考えを深め、校内を歩いて場所を確認している。 




浪速高校の勢いが再来年から急激にダウンすることは考えにくい。勢いには慣性が働き当分は続くと考えると最早「中央館と東館に中学生を吸収することは不可能」と考えるべき判断した。そして1年後の令和5年から空き地である時計台辺りに「専用の中学校棟」を新築する考えに傾いた。中学は学年4クラスで3学年で12教室であるがこれとて「浪速人気」からすれば、将来5クラス体制になるかも知れない。もう浪速高校の併設校ではなくて立派な一人前の私立中学である。現在の体育館との合同校舎として西館や浪速アリーナの一隅に「間借り」するような学校ではあるまいと考えるようになった。然らば専用の浪速中学校棟を建設しても良いかなと考えるのだ。その場所は前述したように残しておいた一等地で、難波高島屋の前あたりみたいな特上の土地だ。 

今日は朝早くから常務理事と設備担当者の3人で膝附併せて議論した。この3人で今まで建物を作って来た。「阿吽の呼吸」だ。そして午後一番に本校と長い付き合いのあるD設計事務所さんとゼネコンのN建設さん、それに急遽、お願いして先の新校舎を見事に建設してくれたスーパーゼネコンのOさんの幹部に来て貰って経緯と現時点の私の考えを詳細に伝え、議論を深め、私の案の検証とアドバイスを貰った。彼らとは「仲間」である。一声で仲間がすぐにかけ参じてくれるのは嬉しい。時間的余裕はないからスピーディに進める必要がある。「理事長、疾駆する」という感じだ。信長の「桶狭間」の戦いが始まった。


2022年1月16日日曜日

「大きいことはいいことだ」

 近畿2府4県で統一された私立中学入試が行われる昨日と今日、同時刻に全国約50万人の高校生が「大学入学共通テスト」を受けている。お正月の気分は完全に抜け、学校関係者はこの土曜日、日曜日からは完全に通常状態に戻っている。大学入学共通テストは「大学入試センター試験」の後継で2年目になる。初日は「地理歴史公民」「国語」「外国語」の試験があった。本校生徒は市大と府大で受けた。国語や数学の記述式とか英語の外部試験のスコア導入とか様々に騒がれたが蓋を開ければ「大山鳴動して鼠一匹も出ず?」である。これくらい試験と言うのは変えるのが難しいのである。とにかく「公平性」がまず最初に来る。しかし、何時まで「公平、公平」と言っているのだろうかとの気が私にはあるが、スタートだけは公平にしてやりたいという日本流の優しさが背景にあるのだろう。しかし厳密な意味で公平などあり得ない。 


今日は「中学1次B入試」と「Ⅰ類選抜B型入試」の日である。昨日のA入試と本日のB入試の違いは分かり易く言えばA入試は限りなく専願、B入試は変形型併願と言っておこう。学校側からすればA入試の翌日にB入試を用意して受験生の為に門戸を開いておくのである。昨日他校を専願で受験し、希望が外れた受験生は同じ学校で今日も再挑戦するか、浪速など他校に切り替えて受験に来るのである。従ってB入試は「細心の注意」が必要であり、受験生により寄り添う形で対応しなければならない。受験生が居てこその私立中学だから「受験生の数値が大きいのは我々にとって良いこと」なのである。しかし小学校6年生が二日続けて試験問題に向かうのは何とも言えない感情がある。中には昼夜昼夜試験と4連続の子もいる。しかし今ここで過酷だと言っても詮無い。


今日も夜遅くまで仕事は続く。しかしこの重要な仕事こそ我々の「飯のタネ」だから手抜かりなく進めていく。ここにもITは進み、今やインターネット出願や合否のWEB発表は当たり前の光景になってきている。それでも学校における合否発表は今でも続いているが今は紙に書いた受験番号の発表では「デジタル画面」に映し出す方式となった。様変わりである。昨日は今朝10時に今日の試験は明日の10時に正式な通知となり受験生は「納金」をして初めて入学予定者となる。 



昨日のアラウンドに書いたが「大きいことはいいことだ」のコマーシャルが一世風靡したのは昭和39年アジアで初めて開催された東京オリンピックが契機であろう。この時期に子もテレビCMは躍り出た。昭和40年代の日本の高度経済成長を世界中に知らしめるには絶好の幕開けとなる出来事だったと思う。国民所得の急激な上昇による国民生活の変化は、西洋菓子市場では華やかなチョコレート合戦となって現れ、大手メーカーがヒット商品を競った。その中で大当たりしたのは当時、型破りでひょうきんな指揮者として人気を博しつつあった山本直純を起用した「大きいことはいいことだ」の文言である。経済の上昇気流に乗った日本を象徴するように、気球の上から1300人もの大群衆を指揮するあのテレビ映像の山本さんが懐かしい。良い時代だった。

今の浪速は2回目の高度経済成長の第二波の上昇気流に乗った感がする。この上昇気流は当分の間続くかもしれない。「嬉しい悲鳴」と言ってはならない。素直に嬉しいと思う必要がある。更に大きな学校にするために必要な投資はタイミングを外してはならない。当初高校は昨年と同じ18クラスと考えていたが、入試説明会への参加者の数から19クラスに引き上げた。しかしそれでも気流は衰えず、遂には20クラスに迫る勢いである。これでは教室は不足して来る。今年は大丈夫だが来年度は間違いなく不足する。だから「新校舎建設―1棟別館増設」なのである。作るなら「大きい校舎」を作る。将来浪速中学が更に成長した場合でも吸収できる校舎を目指す。今朝も私はその場所を確認して「血が沸き肉が躍る」のを感じた。よくよく仕事が大好き人間である。





2022年1月15日土曜日

新校舎をもう一棟、建設するか!?

 浪速中学校入試が始まった。遂に始まったという感じだ。1年の過ぎ去るのが早い、早く感じて仕方がない。今日と明日は1年振りに受験生を迎え、粛々と作業が進む。もう何十年も同じような光景が広がるが、ここ15年は特に「やりがい」を感じる瞬間である。それは右肩上がりの時代だったからであろう。少しずつであったが生徒数は増えて来た。義務教育である中学校教育で公立中学進路を避け,敢えて私立中学受験に向かう受験生とその保護者、同時に迎える側の我々側にも一種独特な緊張感を主体にした雰囲気が漂う。「かっちりとしたマニュアル」通りに「至誠」で以って作業が進む。今日は1次A入試、夕方16時からはⅠ類選抜A入試とWEB合否発表の夜22時頃まで作業は続く。 



夜暗くなって必死になって問題用紙に取り組む小学校6年生の姿を見ると私は何時も胸が詰まる。「頑張れ」と口には出さずその背中に声援を送るのだ。私は自室でじっと試験開始時刻を待つ。入試広報担当の管理職が受験参加者数と欠席数の報告に来てくれた。これを受けて私は常務理事をと共に中学生の入っている「西館」周辺を歩いた。目的は「極めて大きな経営判断」をする為である。仮に「別館」と名付けておこうか?或いは「新西館」がよいか?どうも「新校舎=別館」を増設する必要が出てきたぞ!と「神の声」がする。それも令和5年4月入学式までに完成させなければならない。背景には想定以上の速さで学校が膨張して行く実感がある。一言で言えば「教室数が足りない、不足する可能性」が出て来たのである。

 

「大は小を兼ねる」という言葉はよく使われる。私の基本的生き方みたいなものである。より大きく、より多く、より早くだ。大きいものは小さいものの効用も併せ持っている。大きなものは小さなものの代わりとしても利用でき、小さいものの役目もすることができると言う意味である。この言葉は昭和42年頃テレビコマーシャルで大変有名になった。髭の音楽家、山本直純さんを起用した森永のエールチョコレートの宣伝文句の「大きいことはいいことだ」だった。現在の中央館、東館はまさに大きいことは良いことだと余裕を持って造ったが、それがもう建設後5年で余裕が無くなって来たのである。

 

現在の中学生が入っている西館は老朽化が進んでおり、遅かれ、早かれ7、8年後くらいには建て替える積りでいた。その時は西館に置き代わる「浪速アリーナ」であることは既に機関決定している。しかしその工事期間中に中学生を入れる教室を今、作っておくことが得策だとここ数日考えるようになった。それは「玉突き現象」がなせる技で、とにかく高校生の数が膨張し続けているのである。高校生を入れる教室が足りない、それは中学の教室を圧迫しかねない、中学も牛の歩みであるが大きくなりつつある。学校が大きいことは良いことだが収容する教室があってこその話である。教室が不足していますからと言って合否判定基準をそう簡単に見直す訳には行かない。生徒募集に頑張ってくれている入試広報部にこのような事をさせてはならないと強く思っている。これを下手にやると今までの努力が一瞬にして水泡に帰す可能性がある。「禁じ手」である。

 

色々と頭を回転させて考えを巡らす。その結論が然らば思い切って「新校舎=別館あるいは新西館」を豊臣秀吉流の「墨俣の一夜城」のように今から1年間で校舎を作るか?との思いが徐々に膨らんでくるのだ。新校舎を一棟作るとしたら、その場所は何処が最適か?最適な教室数は幾らか?今日、常務理事と周辺を歩きながら更に考えを深めている。しかし時間的に余裕はない。私は17日月曜日に電光石火で動き最終結論を出す積りである。極めて大きな決断である。

2022年1月14日金曜日

明日に向かって力強く生きよ!

 人間には「苦難の秋」はあるものだ。生きて行く中で「挫折」を味わう、味わわされることは“まま”ある。私など長い間生きてきてどれくらいあったか、数えきれないくらいだ。悔しく、人知れず涙を流したこともある。「人間にとって最も怖い存在は人間」である。幽霊など少しも怖くないが生きている人間が最も怖い存在である。企業社会から教育界に転じ、これで少し楽になるかと期待もしたが、そのような事はなく挫折を感じたことは少なからずあった。しかし私は「七転び八起き」ではないが、歯を喰いしばって頑張り、これらを乗り越え、今がある。今日は東京オリンピックの空手道組手の日本代表であった植草歩(うえくさ あゆみ)さんが来てくれた。去年から本校空手道部の指導をしてくれている外部指導者のお一人である。

植草さんは、千葉県八街市出身の女子空手選手であり、高校空手界の古豪柏日体高等学校(現日体大柏高等学校)から空手道の特待生で帝京大学に進学し香川政夫師範に師事した。大学在学中の2013年にはオリンピックの正式種目になっていないスポーツ大会で、コロンビアのサンティアゴ・デ・カリで行われたワールドゲームスで金メダルを獲得し一躍注目された。空手道の帝京大学卒業後は企業に所属のままで2015年に行われた全日本空手道選手権大会の個人組手で初優勝となり、2016年には皇后盃が下賜された初の大会で連覇、2017年も優勝して3連覇を果たした。当然空手道界は「新星現れる」として当然のことながら金メダル候補として代表選手に選ばれた。しかし現実は厳しい。私はテレビに釘付けで彼女の試合を観たがまさかの展開で準決勝にさえ進めず予選敗退となった。

 オリンピック前にお会いして以来であり、私は慰労金を差し上げてオリンピックでの労を労った。当時彼女の身辺の問題は週刊誌などにも書かれたが、今は明日に向かって頑張っている様子に私は一安心した。彼女も「浪速ファミリーの一人」として私は捉えており、このように私に足を向けてくる人間は今後とも大切にしてあげたいと思う。何時でもかくまって上げる積りだ。私の話しを聞きながら彼女は「大粒の涙」を流しておられた。心のうちに込み上げるものがあったのだろうことは容易に想像できるが、もう全ては過去の事である。今日は様々な事を話し、激励した。今現在、自分自身があるのは多くの人とのご縁ご支援の賜物であり、この事を忘れてはいけない、人間として最も大切なことは「謙虚さ」であり、これを忘れることなく、「明日に向かって持ち前の力強さで生きて行きなさい」と言って部屋から送り出したのである。 最後は笑顔を取り戻していた。


次いで入試広報部長とY副部長が今朝大きな記事になっている府内私立中学校の志願者状況の新聞記事を一覧にして分かり易く分析した資料を持って報告してくれた。昨年度より2名増えた受験者を15日の一次A入試を皮切りに、16日の一次B入試、18日の二次入試、そして1月22日の新入生登校日まで気が抜けない日々が続く。中学校の卒業して行く3年生は3クラス、想定の新1年生は4クラスとなるが、幸い教室はあるので問題ない。令和5年の創立100周年を全学年4クラス、合計12クラスで迎える浪速中学校は堂々とした立派な私立中学校に育ってきた。安堵している。この心地良い安堵感は実に何とも言えないくらい気持ちが良い。精神的疲労感は吹っ飛ぶ。