昨日の中学校卒業式で本年度の重要な学校行事は終えた。久し振りのゆっくりとした休日の朝となり、近くのスーパー銭湯に行く余裕が出来た。好きな場所であり、「薬湯」に浸るのが好きだ。今朝の薬湯は四季の和湯「梅の香湯」とあったが、今日は3月3日、「雛祭りの日」だからやるなら「桃の湯」ではないかと自分に突っ込みを入れた。「桃の節句」は我が国の長い伝統ある女子の健やかな成長を祈る行事である。
しかし間違いなく「女子は優しく、強く、美しく、そして賢く」成長している。昨日の中学校の卒業式でそれを確信する場面に出くわした。まず学年チーフ(高校の学年主任の相当)の女性の先生が素晴らしい。理科の先生であるが、知的で又生徒指導が出来る。人間の幅が広いのだ。中高通じて本校では初めての女性の学年主任である。中学は3クラスなので高校の17クラスや18クラスに比べ規模は小さいが正直言って、高校生に比べ、まだ幼いだけに学校生活において「色々とある」のが実態である。
所謂「目が離せない」のであるが、N学年チーフの先生は中学校の先生方と連携して毎日走り廻って「生徒の面倒」を見てくれている。そういう意味で昨日の学年チーフの式典が終わった後の保護者への最後の挨拶、そして職員室での全教職員へのお話は、保護者との関係、育てた生徒たちの行く末等、万感心に迫る良い内容であった。内情を知るものとして私には良く伝わった。「手塩にかける」という言葉があるがまさに手塩にかえた子どもたちとの別れの心情を語って余りあるものだった。賢い。
それにしても私が代表して特別表彰した「浪速学院理事長賞」「大阪国学院理事長賞」「大阪府知事賞」「日本私立中学校高等学校連合会会長賞」「大阪私立中学校高等学校連合会会長賞」の特別五賞の受賞者は全てどこから見ても完全に女生徒であった。これには驚いた。男子生徒が一人も居ないのである。私は心の中で「男子生徒、何やっとんねん、一つくらい取らんかい!」と賞状を渡しながらついつい思ったのである。
女性の学年チーフも女生徒も賢く、優しく、美しく、強い。素晴らしい。本校は平成時代30年の最後の12年は汗臭い男子校の時代から共学の時代に入った歴史を持つが、今更ながら共学にして良かったと思う。現在の30%強の女生徒比率をもっともっと上げたい。女生徒が集まり輝く学校は力強いのである。私は日本の雛祭りを今後とも称賛し、併せて5月5日の「端午の節句」も高めなくてはならないと思った。「男子よ、奮起せよ!」だ。