今日は「高校入試」の初日であり、現在進行中である。丁度今昼食時間だ。明日11日の面接試験、12日合否判定と合否通知発送までの三日間は小緊張が続く。私はこの緊張感が嫌いではない。何か厳粛な気持ちになれるし、大きな責任を背負った気概は私を奮い立たせる。何と言っても私立・公立問わず学校という組織体にとって最大かつ最重要な業務が入試業務である。それは絶対に「間違いが許されない」からだ。大半の中学生にとって人生における初めての「選抜試験」だから、彼ら彼女たちの緊張感は想像するに難くない。受験生への敬意と誠意をもって気配り、心配りで対応することが重要だと教職員には指導し、申し渡している。
我々は非常勤職員を含め「総出で対応」する。そこには在校生も「補助員」として学校から奉仕料を出し、一人前の入試作業構成員として奉仕して(働いて)貰っている。延べ200人の高校生が連絡、伝来などの職務で参加しているから半端ではない。教職員や在校生にはお昼食、夕食の箱弁当を用意する。試験終了後、採点に入った後は湯茶のペットボトルと茶菓子を出す。本部となる中央館ホールは机の配置や連絡版の設置,部屋の温度が上がって人々がのぼせないようにエアコンの温度まで注意している。こういう時は少し低めが良いと教務部長は言っていた。
この間、学校は完全に閉鎖され、出入りは厳しく管理される。もちろん教職員は門から外部に出ることは許されないし、もちろん外部から校内に入ることは出来ない。何しろ試験会場と言うか使用する教室が38教室で、加えて別室教室として4教室用意し、約1500人の受験生を対応する。所属の中学校の校長から私宛に届いた依頼である、いわゆる「配慮を要する受験生」への対応の為や突発時の対応である。今年は久しぶりに「院内受験」があった。病院での受験であり、その病院へは2名の職員が行っている。
国語、数学、英語、ここで昼食、その後は理科、社会と続き、監督教員は受験生の顔写真一覧表、試験問題、それも解答済と解答前の問題を抱えて短い時間でそれぞれの試験監督がバトンリレーのようにミスのないように行ったり来たりするのであるから、幾ら、事前にマニュアルの説明やシミュレーションをしても、本番では「人為的ミス」は避けられない時がある。避けられないからと言って放置はできないから、教務部を中心としたフリーの教職員が全体を観察し監察している。要は二重三重の網の目を仕掛けている「危険予測・危機管理」の問題である。試験終了後16時前後に1500人分の5教科の解答用紙延べ7500人分の解答用紙が受験生の順番など間違うことなくちゃんと科目別にファイルされておれば私は「ほっと安堵」するのだ。