2021年2月6日土曜日

ガチでしっかり、正確無比で物事を進める素晴らしい教務部長

遂に出た。今朝の各紙は2月3日午後0時時点での府内私立高校96校の「出願状況」の数値を大きな紙面で一覧表にして発表した。これが最終版である。本校の入試広報部はこれらの記事を分かり易く分析し、午前7時30分には私の部屋に来て詳細報告をしてくれる。これらの行為はもう「形」となっている。外部総数募集人員が23817人に対して応募総数が65153人で倍率は2.73倍であった。「専願者の割合は5年連続して上昇して28.73%」となり「大阪維新の会」が導入してくれた大阪府独自の授業料の実質無償化施策の定着が更に理解、進展されて来たと思う。私学関係者としてこれだけは感謝以外ない。明治以来の日本を覆いつくす「官尊民卑」の文化が徐々に崩されてきていることを実感する。 

この専願率は2010年度以降最高数値であるが、この数値は今後とも上がると私は想定している。せめて「公私の比率は6対4」くらいが望ましいと個人的には思う。東京は既にそれに迫っているから不可能な数値ではない。新型コロナウイルスの為に昨年臨時休校となったが、この時の「きめ細かい丁寧な私学の対応」などが評価され後押しされたと新聞にはあったが、その通りだと思う。公立高校の生徒には未だ一人1台のタブレットやラップトップのパソコン、校内の通信回線の整備など行き渡ってはいない。昨年の政治家の公約、宣言と実際の公立学校現場での乖離に別に驚くことはないが、そう簡単に成し遂げられるものではない。「不退転の決意と剛腕によるトップダウン」でしか短期間での成果は上がらないのは当たり前だ。

 



「学校のニューノーマル」を我々私学は公立との区別、違いを見て貰うために先行して投資してきた。「私立が私立である為の当たり前の行為」である。本校は「オンライン入試説明会」で専願を訴えてきたがその効果もあり、専願数の増加は著しい。まず専願・併願合計の応募総数で言えば1650人で、この数値は昨年の12位から10位に上がっており、中でも専願数は438人である。専願数上位を挙げればトップが興国高、次いで近大付属高、常翔学園高、大阪高、大阪産業大付属高、そして浪速高校がくる。私立96校中、6位のポジションで、昨年が10位だったから今年は大きく上げている。本校はこの数値に浪速中学からの内部進学があるので更に専願数は膨れ上がる。有難い限りであり、何としても10日には見事な入試選抜試験を執り行い、受験生や保護者、府民の期待に応える必要がある。その準備が今日からである。

 



それにしても今年の入試は過去18年間、高校の校長職を務めてきたが、「異例ずくめ」というか「全く新しい形」となった。コロナはこのように過去をいとも簡単に断ち切るのである。とにかく徹底した「受験生保護とコロナ対策試験会場の整備」に尽きる。本日は2限の授業の後、「徹底した大掃除」を行い、全教室をアルコール除菌する。その後は明日の日曜日から火曜日まで789日と学校を閉鎖し、「立ち入り禁止」措置とした。8日は休校日、9日は生徒は「家庭学習日」、一部の教員を除いて教職員は「有休取得奨励日」として休んで貰う。要は徹底した校内へのコロナ侵入対策を執る。試験当日の現役生徒の応援奉仕も過去ずっとやって来たが今年は取りやめた。その費用の約100万円は浮くが、窓を開け放つので女生徒用のひざ掛け1000枚分で30万円支払った。 

試験教室は全部で52教室、加えて別室教室を5室分用意した。これは「発熱」「他の疾病」「濃厚接触者で無症状」「その他支援を要するもの」「インフルエンザ」用の部屋である。それでもまだ十分に余裕があるから如何に大きな学校か分かる。公立基準の教室より1.33倍広い教室であるが、それでも一教室には35人までの受験者とし、ディスタンスを取った。「余裕ある中央館、東館の新校舎が大きな武器」となったことが誇らしい。高校入試の主担当は高校教務部長であるが、彼は私が任命した「新校舎建設プロジェクトチーム長」であった。さぞ自分が検討し造った教室がこのような時に威力を発揮して胸躍る気分ではないか。「ガチに物事をしっかりと進める素晴らしい教務部長」だ。心から信頼している。ただ優しすぎて時々教職員の休みを増やそう、増やそうとする気配があるからそこは要注意だ。