ここで一つ、「本校のPTA賛歌」を書きましよう。ご承知のように日本におけるPTAは、各学校で組織された保護者と教職員による社会教育関係団体である。理解する上で大切な事は児童・生徒はPTA会員ではない。そして皆が等しく活動の支援対象でもあるのだが、任意加入の団体であり、結成や加入を義務付ける法的根拠は無く、全ての児童生徒のための無償ボランティ活動と言える。時にマスコミなどで保護者の参加率などが話題になっているが、本校ではそのような事は全くなくて皆さん、学校の発展に力を貸して下さっている。私は今まで公立時代も浪速時代でもPTAにはただただ感謝の気持しかない。無償のボランティアとは言え、時間を出して頂き、大きな犠牲を伴っているが我々のお返しは良い教育を進展することで学校の発展、隆盛こそがPTAのご恩に報いることだと思っている。
先の浪速祭でも獅子奮迅の働きで盛り上げて下さった。今日はその打ち上げ会で18時から道頓堀ホテルで総勢100人弱でにぎやかに執り行われる。正直言って学校が元気だとPTAも元気である。学校が元気を失うとPTAも勢いを減じることになる。PTAは学校の校長の背中を支え推してくださる組織だと思えば分かり易い。このような打ち上げ会は理事長や校長など少数だけではなくて分掌長や関係する教員も揃って親しく懇談する場でなければならない。そしてやはり学校の姿勢としては「おもてなしの精神」で場を盛り上げる形が望ましい。着任当時PTAの会合では学校側は会費は無料でPTAが負担していたが私はその事実を知り、早速改めて「割り勘」即ち学校側も同額の会費負担とした。これで堂々とお酒が飲めるのだ。加えて私はPTA側に「手土産」を用意して感謝の気持ちを表したのである。
昨夜は中秋の名月の日であり記念にと思い自宅のマンションから写した。2023年の中秋の名月は、9月29日で、太陰太陽暦の8月15日の夜に見える月のことをさすが、中秋の名月を愛でる「観月」「月見」の習慣は、平安時代に中国から伝わったと言われている。しかし、今や日本の文化そのものになっているのではないか。今年の中秋の名月は「満月」の日となり一際大きく見えた。中秋の名月と満月の日付がずれることは、しばしば起こり、来年は中秋の名月が9月17日、満月が9月18日と日付がずれるそうだ。今朝の「朝日新聞は極めて感動的な写真を掲載」してくれていた。満月に映る上昇中の飛行機がお月さまの中に入っており私は今の浪速、今のPTAという組織の上昇飛行だと感慨深く受け止めた。「慢心」「増長」「尊大」等は危険であり、「謙虚」「謙遜」「謙譲」「慎み」等こそが組織の発展には極めて重要であるが偶には今置かれているポジションに幸せを感じる時間を持っても良いではないかと思う。教職員が一生懸命に努力して現在の状況を作り出したのだから、それくらいは有っても良い。そして幸せを感じた後は、次の自戒の一句だ。「実るほど頭を垂れる稲穂かな」。