「陽は昇る」という言葉が大好きである。まず陽の漢字からは明るくて暖かいという感じがあり、又太陽を連想させる。太陽は神道では「天照大御神」様だ。「日」は日曜日・祝日・休日・日用品・日課など直接的に太陽を連想させないし、「日は昇る」ではカレンダーの日付が変わっただけのイメージでしかない。文学的な深い表現が好みだから「陽」でなければならない。朝日の昇る勢いを連想させ、勢いの盛んなさまを例えていう言葉で、「旭日(きょくじつ)の勢い」という言葉もある。通勤時、車から降りると離れた学院神社のてっぺん付近に朝日の昇っている時がある。私が撮った貴重な一枚だ。まるで大神様が迎えて下さっているような感じになり私はこの時間を貴重なものとして捉え、理事長として自戒し、意識して仕事にかかるようにしている。
テレビ朝日で2011年7月から9月の放送で、「陽はまた昇る」という佐藤浩市さん主演のドラマがあった。副題は「やさしさだけで生きる時代は、終わった」とあり、挫折、迷いを繰り返し、己の弱さに直面しながら、それでも昇る太陽のごとく立ち上がり続ける元“鬼”刑事の新任教官・遠野一行(佐藤浩市)と、宮田英二(三浦春馬)ら若き訓練生30人の戦いの究極の人間ドラマであった。木村と言えば「強い指導者」のイメージ先行であるが、私は優しい男であると自称している?「男の強さとは何か?」今でも私のテーマである。キム・ヨンジャさんの「陽は昇る」も私のカラオケのレパートリーの一つだ。陽は昇る、毎日毎日、陽は昇る。
学校は「16日の秋季例祭」、「17日の浪速祭」に向かって徐々に気分が高まっている。生徒は放課後、それぞれの役割分担に汗を流し楽しそうに頑張っている。5年ぶりの本格的な浪速祭で生徒の大好きな模擬店が18店舗、それにPTA、家庭科部、茶道部からの出店が既に決まっている。以上で合計21店舗だ。学校はようやく保護者だけに限定して、生徒以外にも校内に入れるようにした。21の模擬店で校内グランドを占拠した一大マルシェが出現するだろう。しかし私は考えた。開校100周年目の浪速祭だから、「教員のお店も出したらどう?」と水を向けたら、千早赤阪村に果樹園や農園を有する中学校が「産直」の品物を販売したいと手を挙げてくれた。
中学教務進路部長のT先生が準備に奔走してくれている。この先生も優しい人だ。販売品はぶどうの巨峰、いちじく、パート・ド・フリュイ(何だか知らないが?)イチゴジャム、イチジクジャム、ポン菓子を用意してお店に並べるという。今朝ほどブースに立てる「幟」を見せに来てくれた。生徒も教職員も今や浪速高校、浪速中学は陽に燦燦と輝いている旭日の勢いのある学校なのである。開校100年の記念すべき年の浪速祭、私は全面的な支援を惜しまない。
浪速祭のハイライトとも言うべき「高校女生徒有志」による学院神社への奉納神楽「豊栄の舞」に出てくれる女生徒のお稽古が今日から始まった。指導をお願いしいる女性宮司様が登校してくれた。この生徒達は7月の「伊勢修養学舎」でこの先生方からご指導を受けており、浪速祭で学院神社の大神に対して保護者の方々の居並ぶ面前での80人に及ぶ集団神楽舞だからさぞかし迫力ある立派なものになるだろう。これは祭事だから私はご奉仕料と浪速ベーカリーの3個の引換券を出すことにした。当然生徒の顔が「にんまり」となったのは当然である。「頑張ったら何かを得る」、当然の事だ。