加齢と共に「時の速さ」を感じているのだが「多聞尚学館」に関する限り、逆に「まだ11年程度か?」と思ってしまう。それだけ私のこの施設に対する「思い入れ」は大きい。あれは平成21年だった。校外学習施設を物色していた私は廃校となった当時の「千早赤阪村立多聞小学校」に偶然、遭遇し、一目で気に入った。太平記の描く鎌倉軍と戦った千早城の攻防で獅子奮迅の戦いで僅か1000人の軍勢で100万の大軍を縦横機略のみで打ち破った「楠木正成公」はここ、千早赤阪村で誕生された。室町幕府の崩壊に繋がった名将楠木正成公のゆかりの施設で多聞は正成公の幼名多聞丸から来ている。私はこれを当時の松本村長にお願いし、1億円で譲って貰った。爾来定期的に資源を投入し今に燦然と輝く、生徒が好きに来て自由に勉強出来る多聞尚学館を作ったのである。本校の「宝物」の一つである。
今度の選挙で4期16年務められた松本村長が新人の南本斎氏に破れ新しい村長が千早赤阪村に誕生した。政教分離であるが以上のような経緯から本日私は南本村長に当選のお祝いを申し上げるべく表敬訪問を行った。理事の大阪護国神社宮司の南坊城宮司にも同席を願った。村長の奥様とライオンズクラブの関係でご懇意と聞いたからである。村長室で和気あいあいと話しが進み、一度村長も尚学館や学校にも行きたいと言われていた。基本は大体週末使用であり、今までも地元には開放しており地元のお役に立てるためには何でも応援したいと申し上げた。例えば文化祭とか老人会のカラオケ大会とかである。村長は神話の世界に大変興味を持たれ、私は古事記の世界「天孫降臨」の話を申し上げた。千早赤阪村も変らなければならない。新時代の到来であり、本校も地元とタイアップして盛り上げて行きたいと思う。