2020年8月28日金曜日

大海原に浮かぶ宇宙戦艦ヤマト

この物語を書けば直ぐに一冊の本になる。ドキュメンタリィーにも、あるいは小説にもなるだろう。それくらいストーリー性に富んだ話だ。今振り返ってみると2017年12月18日の理事会・評議員会の日に役員の皆様をここ堺市美原区の土地にご案内し「土地購入と美原スポーツキャンパス構想」を高らかに私は宣言した。今この土地を入手できた喜びで「高笑いしている自分」に少し恥ずかしいくらいだが、当時は気分も高揚していたのだろう。宿願だったテニスコート、サッカー、ラグビー、アメリカンフットボール、それに陸上競技場の総合グランドをどうしても生徒とクラブ顧問の為に建設してやりたくて着任以来「目を皿のようにして」土地を探していた。良い土地があるとの話があればすぐに飛び現地を見に行った数は片手を超える。

 

それよりも遡ること4年、2013年頃だったと思う。この土地は一度は手にかかったが、価格が高く、新校舎建設で資金が必要であったので泣く泣く諦めた経緯があった。しかし「天は我に味方」し、4年後破格の値段で売りに出され、私はこの情報入手と同時に当日中に不動産会社と売り主の方を訪問し、夕方4時には売買は決着した。まさに大好きな信長の「桶狭間の決戦」を地で行く怒涛の動きであったと思う。あの頃は確かに私も若かった。機敏であったと思う。まず最初に「浪速八咫烏庭球倶楽部」と名付け、ハードコート2面、オムニ3面のテニスコートを作った。この効果は素晴らしく元プロの高畑さんという素晴らしい指導者を本校の職員として採用し、今や本校の中高テニス部は電光石火の如く、日本の強豪校に育ったのである。



そして根幹となる「乾坤一滴ドリームフィールド(Kフィールド)」の建設が山場を迎えた。私は昨日時間を作って現地を視察した。「何と、何と」あの草がぼうぼうで5メートルも落差のあった2段の土地が綺麗に平坦に整地され、アスファルトが敷かれ、具体的なフィールドのイメージがつかめるようになっていた。日本道路さんの卓越した技術でGPS機能を使ってあの広いグランドは1ミリ単位で表面の凹凸が設計通りになっているという。私はこの事実に驚き歓喜した。更に私を喜ばせたのはクラブハウスだ。まさに「宇宙戦艦ヤマト」みたいに堂々とベールを脱いだ建物は品格良く聳え立っていたのである。「大海に浮かぶ宇宙戦艦ヤマト」である。






 

私はクラブハウスを重要視する。高校生なのだからグランドだけで良いではないかという意見には組しない。「家こそ重要」なのである。これから外装と内装工事が始まるがゼネコンの南海辰村建設さんは立派に仕上げてくれるだろう。すべてが終わり、引き渡しは年内くらいにはなされるだろうが、時期は柔軟で良い。それよりも「施主が満足する良いものを作る」ことが重要である。この土地は本当に広く、来年度は直ぐに隣接地にバドミントン、卓球、体操、バレーボール、バスケットボールの「高天原アリーナ」と将来日本のゴルフ界をしょって立つような人材を養成する「産土ゴルフ練習場」を同時着工で進める。堺市とは既に建築確認の協議も順調である。目標を立てたら何としても実現する。どんな困難があってもやり遂げる。欲しいものは必ず手に入れる。それが私を今まで支えて来た生き方である。