2021年9月28日火曜日

多聞果樹園での栗の収穫

 昨日は月度一回の学校設定休校日であり、教職員は自宅で研修等や平日にしかできない家庭の用事などを済ませて貰う為に今年から設けた。生徒はじっくりと自宅で復習、予習などで原則クラブ活動は禁止している。休校日が明けた今朝の生徒の登校状況は更に改善され、自宅待機者も減少した。間違いなく国民の90%以上のマスク使用比率と60%台のワクチン接種の成果であろう。長期に亘ってコロナ感染で休職していた二人の先生は今日から出勤だ。事前に学校医の診断を受け、呼気にウイルスの無いことを確認しているが、当面は用心深く対応することにした。まだ話していると「コホン、コホン」と小さな咳が出るみたいだが、大丈夫だとドクターの意見もあり、これ以上の自宅待機は酷だと判断した。隣の席の教員が頻繁にせき込むのも、近隣の教員には気になることだと思うが、とにかく周囲に与える影響がないように説明責任を果たし、理解を戴くようにアドバイスした。 

私は一昨日、昨日と学校保有の多聞果樹園で「栗の収穫」を行った。「桃栗3年、柿8年」と言うが確かに植樹後3年で丹波栗3本から栗の実が取れた。このことわざは、果樹を植えたら、食べられる実がなるまでに相応の歳月を待たねばならないことから、何事も成就するまでにそれ相応の年月がかかるということを表している。直ぐに結果を求めたがる人に対して、まずは地道な努力が大切であると言い聞かせる場合などに使われている。まだ粒は小さくて数も少ないが栗は「勝ち栗」と言い縁起の良い食べ物だ。この語源の「かちぐり」の意味は、生の栗や蒸した栗をしっかりと乾燥させて臼で搗(つ)き、殻と渋皮を取り去ったものである。「臼で搗(つ)く」というのを古語で「搗(か)ち」と言ったため、かちぐりは本来「搗栗」と表記されなければならない。

 干しているため保存性に優れていて、小粒のわりに栄養価も高いことから、戦国時代には陣中食として役立てられており、「搗(か)ち」は「勝ち」に通じるため、日本古来から縁起物として出陣や勝利の祝いの席などで食べられてきた。「勝つ」という意味で、試験をはじめとする勝負事に勝つ、病に勝つなど、立身出世、病気の回復といった祈りが込められており、今や「勝ち栗」が一般的となった。秋の季語でもある栗の食べ方は、米2合に皮付き300グラム程度の割合が最も「栗ご飯」に良いとあったので、私は実が小さいので400グラムをパックにした。スーパーでは結構良い値が付いていて決して安い果物ではない。多聞果樹園最初の栗なので味なども全く分からず、5名のモニターを選び、栗ご飯として試験的に食べて貰うことにした。 


緊急事態宣言は10月から解除されるみたいだが、解除されても学校生活のスタイルは今までと全く変わりは無い。しかし学校行事やクラブ活動などは少し緩和していくことになることが嬉しい。11月の高校の修学旅行は何としても実施してやりたいと念願している。令和3年は本当にコロナに振り回されたが、今年も残り3か月となる。「勝ち栗を食して、勝ち組」となるように頑張って参りたいと思う。