2021年9月1日水曜日

ユーチューブによる一斉参拝の配信、オンライン授業一部スタート

 言っても詮無いことだが教員が感染すると事態が拡大する。生徒ならその生徒と濃厚接触者に限られるから範囲は狭い。しかし教員となるとまずその先生が授業に行っている全てのクラスとその教員が指導している部活動の部員など、範囲が一挙に拡大し、生徒への感染が高まる可能性が出て来る。本校で二人目となる専任教員の感染が判明した。この先生は理由があってワクチンの接種はしていなかった。当然範囲を広げて我々は対応する。私は高校校長の具申を受けて1年のクラス複数を「学級閉鎖」として昨日午後から生徒を帰宅させた。3日間、様子を見る、発熱や症状の観察である。学級閉鎖、学年閉鎖、そして最後は臨時休校として正門を閉じる手立てである。今日は9月1日、今までの午前中授業から終日の授業が始まる後半戦のスタートであるが仕方のないことだ。正直、嘆息する。誰も責めることは出来ない。新型コロナは年寄りばかりではなくて若年層にも罹患する恐ろしいスペイン風邪以来のパンデミックである。 

今日は「一斉参拝」の日であるが一部の生徒はそういう訳で学校にいない。生徒の居ないクラスといるクラスを見るのは辛い。しかし本校のICT名人たちは色々と考えてくれている。何と「ユーチューブ」を使った「ライブ中継」で参拝に自宅から参加できるのだ。これも全ての生徒がグーグルのクロームブックを有しているから、その「クラスルーム」ソフトを使い、自宅に居ても臨場感あふれる参列が可能となった。何と高校の放送部が頑張ってやってくれているところが嬉しい。本校生徒と望めばその保護者なども画面を見ることが出来るが一般の人はユーチューブを探しても容易に見ることは出来ない。従って私は画面の向こうにいる生徒に対しても目の前の生徒と同じように話すことが出来る。今日も「自宅にて端末の前にいる生徒の皆さん、・・・」と時々直接に話しかけたのである。大学では聞いたことがあるが高校で学校行事をいとも簡単にユーチューブを使って配信するなどあまり例は無いのではないか。

 





今日の学院長講話では丁寧に入念に今回の新型コロナに関する過去の経緯を振り返り、今やるべきことを徹底して行うよう話した。先週から教室の換気徹底、消毒除菌や清掃の徹底、公共交通手段を利用する生徒の登校後の手洗いや嗽、そして生徒生活指導部長からは今日から始まる昼食時の「黙食」も指導があった、今やれることを徹底してやり、事態の変化に柔軟に対応する。「オーバーアクション」と非難される可能性はあるが学校がパンデミックにならないようにする責任が私にはある。そうかといって「生徒の学びの保証」も重要である。場合によっては補充の授業も有り得ると思う。それだけに「オンライン授業」は少しでも効果のあるように仕向けなければならない。学校責任で学級閉鎖を行い、今のところ、全く症状のない生徒、感染者か無感染者か分からない状態で自宅待機をさせている責任は学校にもある。

 




正直保護者の中にはそのようなお気持ちをお持ちのお方もおられる。当然だと思う。ただ濃厚接触者の判定は公共の機関が行うことで我々が決められることではない。無症状感染者が隣に据わっていて数日後に発熱する生徒がクラスで5人以上出れば万事休す、クラスターである。このようにコロナ対策は学校では難しい。生徒と教職員のワクチン接種を急ぐべきである。特に教員でワクチン接種証明のない教員は教壇に立つことは許されるのか、そういう意見や判断が今後社会に出て来るかも知れない。私はそれを恐れている。本校に入校する教職員、協力会社、業者の皆さんには早急なワクチンの接種をお願いしたいと思う。リスクを少しでも下げたいのである。事態は日々変化している。

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