今日は高校入試の前日。2限だけの授業で学校は生徒と教員での「大掃除」となった。明日の入試の事前準備と言うか「試験会場作り」である。各校も同じような事だと思うが掃除は徹底して行う。教室内の生徒の私物は全て持ち帰らせ、掲示物などもすべて取り外し、勿論ごみ箱も空にする。教室単位に指定された分だけの椅子と机を並べ、机の左上に受験番号のシールを貼って、最後にドアや机の水拭きを行い終了となる。生徒には午前中、頑張って貰い、午後には下校させた。それからは全教職員が総出で最後の点検に入るのである。まさに学校挙げての「一大清掃・会場設営作戦」である。順調に進み教員の最終チェックの前のミーティングに参加し、その後少し会場を見に回った。
本校は規模の比較的大きな学校であるが私は教務部長の作成した「入試会場図」を見て驚く。レストラン、図書館、職員室などを除いて「ほとんど全ての教室と言う教室が試験会場」である。その数は「55会場」で、内訳は男子併願、女子専願、女子併願、内部生(浪速中学から)、別室と6区分されている。別室受験は「要配慮」「発熱があるもの」「その他支援を要するもの」「インフルエンザ」「コロナ」と5会場を用意している。大切な事は「校内放送設備の点検」で担当が何回も何回も実際の状態を想定して放送し各部屋で確認するのである。ある会場では放送が聞き取れなかったなどがあっては大変な事になる。実際に話す教員は「声の聴き取り易い人」を選んでおり声量や抑揚なども本番向けに何回も練習されていた。
全ての生徒が下校した後本日は、放送チェック、掲示物の確認作業等で12名程度の生徒に残って貰い、3時間の奉仕をお願いした。奉仕と言っても「ただ」と言う訳には行かない。学校法人から奉仕料をお渡しするのだが、「学院長特別加算」と言うのがあって生徒にとっては結構なアルバイトになっている。「顔がほころぶ」というのはこのような顔か、喜ぶ生徒の顔を見るのが嬉しい。本校への出願者は内部生込みで2410人でこの数値は昨日のアラウンドでも触れたように府内私立高校の内でトップの受験生の数の多さである。それだけに我々は試験会場を立派に設営し、明日の本番に受験生が元気で登校し試験問題に挑戦して欲しいと思っているから、その思いで会場作りを行った。広々とし、美麗で清潔な会場が出来上がり、後は受験生を待つだけとなった。何より明日のお天気が良いとの予報が嬉しい。