2024年2月24日土曜日

「改正私立学校法」令和7年4月1日から施行

「学校のホームページを少し改定する」ことにした。今の形にしてから外部の方から「学校法人の顔が見えない」との指摘が少なからずあったからであり、トップ画面に従来の浪速高等学校と浪速中学校の上部に「学校法人浪速学院」のバナーを設置する。これにより探索者は直ぐに法人、高校、中学に辿り着ける。学校を設置しているのは学校法人理事会であり、理事会を総理する理事長が全責任を有しており、確かにこれが見えにくいページにあるのもおかしな話である。何でこのような設計になったのかその理由が思い出せないが、4月1日から改定する。もう一つの理由は「私立学校法が大きく変わる」ことも背景にあった。まさに驚くような改革とも言える。要は学校法人の顔を前面に押し立ててその社会的責任を果たすと言う覚悟が問われており、「然らば見えるようにしましょう」いう我々の反応である。 


令和5年4月に改正私立学校法が国会にて成立し、令和7年4月に施行されることとなった。後1年後の3月末までに諸準備を整えないといけない。大阪府私学課からは本年12月末までに進めて欲しいとの行政指導が今月の22日にあった。この度の私立学校法改正は、相次ぐ大学法人(私立大学・短大を設置する学校法人)の不正事件を防止すること、学校法人のガバナンスを公益法人と同等のガバナンスに改善することが目的であり、その骨格が大きく変わる。大学系列でない一般の真面目にやっている私立高校の理事会にとっては「至極迷惑」な話だが「論理は通っており」我々はこれを受けとめて改訂を行う。 

文部科学省による今回の法改正の概要は、「執行と監視・監督の役割の明確化・分離」の考え方から、理事・理事会、監事及び評議員・評議員会の権限分配を整理し、私立学校の特性に応じた形で「建設的な協働と相互けん制」を確立とされている。従ってこの目的に沿った改正内容は多く含まれているものの、肝心な評議員会の議決機関化は見送られ、諮問機関の位置づけにとどまった。これは私学側が身体を張って論陣を組み、廃案にしたものである。もし仮に学校の事が全く分かってない評議員会が最終議決出来るなら理事会は不要であり、それは最早私立学校とは言えない。 

その代わり従来の「理事と評議員の兼任は出来ない」となった。私は今朝ほど常務理事と事務長を呼び、議論をした。我々の現任期は再来年の3月末まであるが来年の3月末で全員の辞表を取りまとめ、令和7年4月1日から新体制を組み、新たに任期3年でスタートするように「寄附行為の改正」を行い、諸手続きを進めるように指示を出した。理事数や評議員数も今から検討を進め、スリムな、それでいて、機能的な理事会と評議員会を設計する積りである。特に評議員会の立ち位置が重要となってくるから人選には細心の注意で進めて参りたいと思う。私立学校法の目的はその第一条 において「この法律は、私立学校の特性にかんがみ、その自主性を重んじ、公共性を高めることによって、私立学校の健全な発達を図ることを目的とする」とある。従って理事も評議員も完全に「公人」となり浪速学院を健全に発展して頂ける見識高い人物でなければならないことになる。現在理事や評議員をお願いしている方々は大変立派な人々であり、まず理事会で改正概要を説明することから始めたいと思う。