2019年6月15日土曜日

第1回浪速中学校入試説明会及びオープンスクール


私立学校で勤務するというのは公立学校に比べて、平たく言えば結構「しんどい」と言うのが偽らざる心境である。生易しい仕事ではない。それは生徒募集を自らがやり、生活の糧を得なければならないからである。企業と同じで売り上げを伸ばしコストを切り下げ、利益を上げ、それを人材や施設設備に再投資して、環境を整え、とにかく「潰れないように」一生懸命頑張って行くしかない。逆に言えば“しんどい仕事”の裏腹は「面白い仕事」と言うこともできよう。しかしこの面白さは吉本流の「お笑いの面白さ」ではなく、内なる自らの目標に到達し満足したところのみが「打って来た戦術と戦略の確かな手応えで顔がゆるむ程度」の話だ。高笑いなどは決してない。今年は良かったが「果たして来年度は?」と神経過敏症と心配性になるのが私学の経営である。

 

今年もまだ6月中旬なのに来年度の受験生に向けての行事や作業が始まった。「早いなー」と思う。来年の4月までにはまだ10カ月もあるのにもう令和2年度の入試対策作業が始まった。今日は「第1回浪速中学校入試説明会及びオープンスクール」の日であった。2020年、令和2年度の入試に向けて小学校6年生とその保護者に来校して頂き、本校の教育環境、教育の中身他を本校の教職員が説明していく。特に授業を実際に体験して貰う「オープンスクール」がポイントであり、公立小学校の6年生に人生で初めての「中学受験」を見事に乗り切って貰いたいと我々は全身全霊で対応する。

 
 


令和元年の入試結果は「まあまあ満足」している。入試広報部を中心に全教職員が頑張ってくれ「良い数値」を残してくれた。少し前になるが大阪府教育庁私学課が公式サイトに開示したので、今や府民何方でも「あの私立高校、あの私立中学の今年の入学者数は?」と閲覧することが出来る。高校で言えば府内95校のうち本校は725人でトップ4位のポジションだった。ここ5年間の順位で言えば27年度が5位、次いで4位、3位、昨年度が5位で今年が4位だから「浪速高校は、大体この付近に位置する私立高校と言うことが出来る。ちなみにトップは近畿大付属校さんで954人、次いで興国高校さんが763人、大阪産業大付属さん、753人で次が浪速高校の725人である。記憶にあるかぎり近大付属さんは常にトップである。大学の勢いがそのまま付属高校にも出ている感じである。



浪速中学校は健闘しているが、浪速高校に比べ人気度はまだまだである。府内私立中学校60校の内、順位は28番目である。これもここ5年間を見てみれば29位、31位、29位、28位、そして今年も28位である。ただ絶対数で言えば今年は107人と35人学級の3クラスが確保出来た。2年連続の100人台であるから、言うことはないと私は総括した。発展途上の中学だ。間違いなく「有望株」だと私は自信を持っている。それは浪速中学の教師陣が素晴らしいからである。しかし本当に中学校の募集は少子化の進展もあり、本当に厳しい戦いである。私は当面の中学校の目標数値は120人で良いと言っている。そうすれば大体トップ20位の圏内である。何事も一挙にはいかない。「牛のよだれ」のように“ひたひた”と前に進んでおれば結構である。

 
 

 



ちなみに大阪の私立中学のトップから言えば清風さん351人、四天王寺さん325人、大阪桐蔭さん314人、近畿大付属さん292人までがトップ5である。勿論入学者数が多いからと言って必ずしも良い学校とは言えないが、少なくとも受験生とその保護者に支持されているということは間違いない。又50人未満の学校が60校中18校もある。本当に私立中学の競争は厳しい。こういう場合、必ず偏差値の話が出るが、どうあろうとも義務教育の公立中学校を蹴ってまで私立中学に来るのはそれなりの背景と目的があってのことである。5月30日の理事会・評議員会でも私は詳細な資料を用意し、各役員に全てを開示して浪速高校。浪速中学校への支援をお願いしたのである。今日から来年度入試の闘いの火ぶたが切って落とされた。