2019年6月1日土曜日

「令和元年5月は令月であった」


「平成から令和への御世替り、改元の月」が終わった。そして今日は6月1日、一斉参拝の日であった。実に実に感慨深い一日となった。極めて心地よいお天気に恵まれ、総勢2650人を超える教職員、生徒の「参拝の柏手」の音が見事に神社周辺に木霊した。このような柏手の一致合体は初めてである。今日から「衣替え」、生徒の着る白シャツが目に眩しかった。昨日を以て御世替りの御旗、御即位奉祝の旗も倉庫にしまった。11月の「大嘗祭」の時に再度掲げようと思う。



全ての先生方を市内トップクラスのイタリアレストランにご招待し、会食した時間は本当に楽しかった。連休明けの8日に奈良大学の上野教授から高校生に向かって、「万葉集と令和の時代に生きる君たちへ」のご講演も評判が良かった。そして圧巻は27日の橿原神宮での吹奏楽部による「海道東征浪速」の奉納演奏である。素晴らし名曲があの広い境内に流れ、明日の日本を担う若者のこのご奉仕を初代神武天皇様はさぞかしお喜びになったと思う。中央館6階の天空レストランの「焼き立てパンベーカリーショップ“ブル”」の再開も順調で最早生徒には大きく受け入れられた。味も値段も良かったからであろう。まさに5月は「令月」であった。

 


今朝一通の手紙を速達で戴いた。今や友人の一人だと思っているが、お付き合いが始まってかれこれ10年にもなろうか。有名な学校向けの劇団のオーナーであり、脚本家、演出家の先生である。この先生のお許しを得てこのアラウンドに掲げよう。私には心に染み入った内容であるからである。私もこの先生に習い、頑張って行こうと改めて「覚悟」した。学校に勤務出来ている幸せをしみじみと感じている。学校は素晴らしい。



 

拝 啓

 

 御無沙汰致しております。お元気でしょうか。過日は西宮まで公演を見にいらして頂き有り難う御座いました。最後に声をかけて頂いた事、有り難く思っております。

 実は今年で僕も満76才になってしまい、今までの様に若い人達と全国を演劇の旅で一年中走り回るという活動がきつくなってしまいました。そこでこの前に見て頂いた作品は次の世代を育てる意味もあって途中から何人かいる弟子達に任せて見たのですが、あまりの出来の悪さに頭を抱えていたところでした。そんな時に声をかけて頂いて、とてもあたたかな気分が僕の中に生れ、冷静さを取り戻す事が出来ました。もっと早くお礼の手紙を書かねばと思っていたのですが、なにしろ年から年中の旅暮しで気持を切り替えるゆとりもなく今日に至ってしまいました。

 

 また、そんな活動の中にいても月日はどんどん過ぎて行き、時代は平成から令和へ―。

 この平成から令和の時代の代り目で最も感動した事は第一線を退く明仁天皇に対する国民の態度です。

  かたじけなさに涙こぼれると謡った西行と同じ心情の庶民が、これでもかとテレビの画面にいっぱい出て来ました。

 この国を支配していたアメリカ流の戦後歴史感が音をたてて崩れて行くような実感が持てました。また本屋へ行けばリベラル陣営と対立する内容の書籍が数多く並んでいます。

 いつの時代でもそうですが、これからの日本は最も教育が大切な意味を持つ時代が始まると思います。どうかお元気で頑張って下さい。僕も力の続く限り青春の芝居の創造を続けて行く覚悟です。

                                  敬具
     令和元年五月末日                           

  浪速学院 木村智彦先生

                                               自署 お名前