2019年6月6日木曜日

教職員の働き方改革


昨日の5日に政府は「未来投資会議」で新たな成長戦略として少子化で働き手が減少する中、「希望する人が70歳まで働き続ける環境」を整える施策を公式に決定した。要は「70歳までの雇用を企業の努力義務とする方向である。来年の通常国会に法案を上げるとあった。「ようやく、やっと腰を上げた」と言う感じだが歓迎だ。「人生100年時代」であり、健康で、能力があり働きたいと言う気概を有している人に雇用の機会を保証するのは「国力の根幹」に繋がる話だ。兼業や副業も認め、新卒の定期採用から中途採用や通年採用も視野にある。素晴らしい。要は「働く場の拡大と働き方改革」である。

 


昨夜からNHKを主体にテレビなどでは報道していたが、今朝の新聞は産経が一面のトップ記事だ。その見識を大いに称賛したい。ところが朝日になると25面の囲み記事に「70歳定年?何時まで働けば・・・」という論調で「せせら笑う」と言う風に私は内容を受け止めた。どうして朝日新聞はこうなのだろう。新聞は「社会の木鐸」というがここまで国の施策に「いちゃもん」みたいに言うのは如何なものか。何十年もこの新聞を読んで来たが、加齢と共にこの新聞は本当に読みづらくなってきた。文章は良いし、時に良い視点で書かれ勉強になる時もあるだけに残念だ。

 


本校では既に「65歳定年」であり、今私は「70歳までの定年延長」の内規化を頭の中で検討している。実は65歳から70歳までは非常勤勤務の形態で個別人物判断で雇用を延長しているのが実態だ。今でも3名の職員が頑張ってくれている。年金額に影響しない範囲内で最大の月額給与を支払っている。ある程度時間的余裕があり、安定した年金と給与は老後の生活を安定的に保障するものである。「人それぞれに生き方」はあるが、「社会との繋がり」を有した毎日は輝くものだと私は信じている。70歳を超えても働く機会があるうちは働いた方が良いのではないか。本校の役員も年齢は高いが皆さん、元気で現役である。

 



実は30日の理事会で私は以下のような提案をし、満場一致で賛意を得た。役員の一人からも是非実現して欲しいと意見表明があったくらいである。それは「教職員の働き方改革」である。その第一弾として些かでも「教職員の繁忙感を緩和」できないか、考えている。この学校をもっともっと働き易い職場にして行きたいとようやく考える余裕が出来て来たのだ。「生徒にとっても教職員にとっても楽しい学校」していきたい。その道筋を付けるのが今の私の仕事だ。

 
 


理事会資料から(一部加筆):“2.令和時代の新施策

 (1)「教職員の働き方改革」について

    国の施策と連動して私立学校として本校も教職員の働き方改革を推し進める必要がある。ポイントは「土曜日の使い方」にある。現在本校は土曜日は出勤日であり、月曜日から土曜日までの連続勤務であるが特に学校行事、校内入試説明会や広報活動などが土曜日に集中している。他校の状況や方向性を検討する為、M理事をチーム長、I副校長を副チーム長としてプロジェクトチームを編成した。この答申を待って少しでも教職員の繁忙感の緩和、勤務負担の軽減策を図って行きたい。しかしこの問題は他の私立との競合など、私立学校の存在意義や生徒数に直結する話であり、一歩間違えば生徒数減少による経営の不安定さを伴う問題でもある。慎重に時間をかけて進めて行く積りであるが是非実現して行きたいと思う。“