2019年12月19日木曜日

「改正私立学校法」


17日の評議員会、その後引き続いて行われた理事会で極めて重要な議題は令和2年4月1日施行の私立学校法の改正についてであった。相当な資料を用意し時間をかけて議論、確認が行われた。ある評議員からも発言を求められた。「単に名誉職の役員とはならず、しっかりとこの学校の為になる役員でなければならない」という意味であった。まさに改正私立学校法の狙いに即したご発言であった。ご立派であられた。

 
 
 


今次改定のポイントは一言で言えば「ガバナンスの強化」の趣旨である。背景には大学や高校を含む私立学校を巡る不祥事の数々が起き、これらへの対応である。確かに大阪でも某私立高校では「学校の土地」を巡る騒動が毎日新聞記事に載っている。良く存じ上げている学校だけにそこで働いている教職員や生徒の気持ちを考えればいたたまれない気持ちだ。学校地を売り飛ばしてマンションを建てるなど「トンデモナイ話し」だ。

 
 
 


今次改正の主な事項は①役員の職務及び責任の明確化等に関する規定の整備②情報公開の充実③中期的な計画の作成④破綻処理手続きの円滑化であり、今後ますます役員への責務が問われることになる。本校では今次改正に伴い法令、寄附行為、内部規定、手続き等の見直しを図り、それを17日の評議員会、理事会にかけ最終議決した。これを憲法にして今後とも適切な運営を図って行く。教職員は教育と言う崇高な営為に没頭する職業である。それだけに学校の経営には「ついつい、うとくなる」のは仕方がない。

 

教育委員会組織の無い私立学校は評議員会、理事会がそれに相当する。それだけに学校の経営にあたる者は、心して当たっていかなければならない。理事長以下役員の使命は「その学校を未来永劫存続させ、そこに働く教職員に生きがいと生活の基盤を支え、そこで学ぶ生徒への幸福をまず第一に考え、経営資源の投入を決めて行く事」だと私は考えている。昨日東京の神社本庁長老、大阪天満宮名誉宮司様、本校の名誉理事長の寺井先生と懇談したが話題はもっぱら「私たちがこの世に居なくなった後の学校のこと」だった。20年後、30年後の本校は一体どうなっているのだろうか?