5日の入学式から続いている学校の「歩み」は離陸後、「上昇気流」の時期は過ぎ、しずしずとそして豊かな感じで「水平飛行」の状態に近づきつつある。新入生を早く学校に慣れさせるためにはある程度のスピードで様々な環境を見させることも大事である。「中学生から高校生」にまず意識変革を期待するために彼らが見る光景をくるくる変えるのだ。今日からは高校1年生が「オリエンテーションセミナー」と銘打って3クラス127人をバス3台に分乗させて「多聞尚学館」「高天原スポーツキャンパス」に向けて出発した。とにかくクラス数が多いので連続とは行かず最後は4月27日になる見込みである。自分の入学した学校の全てを早く見せてやらねばならない。まず「浪高生」としての「誇りと矜持」を持って貰いたいと念じる。校長先生、N学年主任以下1年生の学年団が頑張ってくれているのが嬉しい。
3月29日に吹奏楽部の定期演奏会が見事に終わり、大体恒例となってきている「新たな楽器購入」について顧問が二人部屋に来て正式に希望リストを出してきた。「ユーフォニューム2台」「チューバ」「コントラバス一式」「コンサートシロフォン」の4種類で優先順位を付けていたが、合計金額は¥298万円であった。私は希望通り即座に「手配OK!」のゴーサインを出した。これで着任以来数千万円の楽器を購入することになったが、出来るうちにはやってやりたいと思う。クラブ員の喜ぶ顔が目に見えるが、それは「理事長冥利」に尽きる。生徒の喜ぶ顔が私の喜ぶ顔だ。
10時には本校「中央館6階のレストラン給食」をお願いしている会社の社長が新年度の挨拶に来てくれた。礼儀正しい男だ。この会社には「多聞尚学館の給食」についてもお願いしている。本校のOBで父親の事業を引き継ぎ、手広く事業を拡大している。奥様も元PTA副会長をしてご奉仕頂いた。ご夫妻の一人息子は私が校長時代に入学を許可し、卒業させた。この度大学を卒業して立派な社会人として就職先で頑張ってくれているそうで、Gさんは途端に父親の顔になって喜んでいた。改選期には評議員就任も考えているが「利益相反」で法的に可能かどうかチェックしているところだ。
午後には年度最初の「校務運営委員会」があった。学校医のドクターも出席して頂き、順調に「安全衛生保健委員会」もスタートした。とにかくこの産業医の経営するクリニックが学校に近いのが極めて便利である。教職員や生徒で何かあればすぐ行ける距離で昨年度はコロナに感染した教員も現場復帰にはこの先生の最終診断を得て私は復帰を承認した。
5月連休時に高校校長と「浪速国際コース」担当の英語科の教員二人をフィリッピンに派遣することを決めた。現在様々な国の有力大学と連携契約を目指して総合的に検討を進めているのだがまずこの国から具体的な調整に入ることにした。浪速高校から海外の大学に直接生徒を送る試みである。政情は現在落ち着いてはいるが、フィリッピンは英語圏として最も近い国で今後の我が国との関係を考えれば欧米よりかまずアジア圏の大学からという私の思いも背景にある。
現在の高校3年生のIコースから初めて海外の大学への進学者が出るかどうか?改造したIコース専用の高3、高2の教室は生徒から大変評判が良くて気に入ってくれているそうだ。又今日から契約したあの有名な英語教育機関「ベルリッツ」の男性、女性の外部英語教師が特別授業を5、6限で行ってくれるのを参観する為に私は教室に出掛けた。皆、張り切って独特な環境の中で頑張ってくれていた。教室の雰囲気を感じるだけで全てが分かる。大いに期待が持てそうである。本格的に英語を母国語としてない外国人に英語を教える訓練を受けたネイティブの先生はやはり凄い。そこがベルリッツである。