今日は「校外学習」の日であった。少し世代が前の人々には「遠足」と言った方が分かり易いだろう。本校では何時もこの時期に実施している。4月初めに入学し、少し学校に慣れ、友達も出来始めたこの時期を選んでやっている。過年度の生徒も「ここで一服」と言う感じで久々に学校を出て、社会を見ながら友情を育むという訳だ。中学校、高等学校同時実行だから今日は全ての先生と生徒は一人もおらず、校内にいるのは事務室勤務の人々と理事長だけである。このような雰囲気に浸れるのは今日だけで何となく「心地良い」。意図を以って中学校は学校出発で高校生は現地集合としている。
行先は中1が神戸布引ハーブ園とその周辺、中2が伊賀の里モクモク手作りファーム、中3が徳島県鳴門市の大塚国際美術館である。生徒の着ている洋服も考えており、中1と中2は体操服着用とし、中3は制服である。美術館に行くのに体操服もなかろうという訳だ。高校生は高1が「古都奈良で遊ぶSDGs」、高2が「千年都市京都を訪ね、その歴史に触れる」、高3は由緒正しい神社を巡り、自然あふれる道を抜け、異国情緒に触れる」をキャッチコピーとし高校生には幾分かのテーマを与えた遠足となっている。当然高校生は「私服」を許可している。前に付き添ったことがあるが、それはまぁ個性あふれる洋服を着て高校生はやってくる。
ところで大阪私学中学校高等学校連合会(大阪中高連)は一昨日4月1日の府内私立中高の令和4年度の入学者数を正式に発表した。何時も連休前であり我々はこの日を待っていた。入試広報部はこれらの数値を整理し府内私学の実情を把握し、伸びたところ、下がったところなどから今後の作戦に活かすのである。私はこれらのデータを見て「如何にも教育界は保守的」と感慨を改めてするのだ。高校で96校、中学で60校の入学者数は「なだらかなカーブ」で変曲点などは存在しない。確かに順位の入れ替わりは有るが、それらも良く良く観れば「元に復帰した」と捉えられる。入者数を増やすと言う事は本当に難しく、受験生や保護者の行動変化に至らしめるのは時間と努力が必要なのである。