2022年10月4日火曜日

常勤講師の先生方、これだけはご理解ください!

 「軟式野球部」が躍進している。夏の大会が終わって私は部長を交替して貰った。「人心一新」が目的で特段の理由はない。後任の部長顧問である「責任教諭」はまだ4月着任の本校勤務1年目の若き常勤講師の先生で国語科の先生である。従来、専任教諭が務めて来た役職を契約1年単位の常勤の先生にしたのは本校では慣例を突き破る人事采配であった。しかしこの人事が功を奏したのか、「チームの気分は一新」され、秋季大会は遂に近畿大会の出場を決めるなど素晴らしい成績で躍進中である。この若き獅子の評判が極めて良い。とにかくこの種のスポーツではまず監督が「伸び伸び」と自由に自分の采配を振るえるようになり、クラブ員である生徒は新しい空気を感じとり、これまた自分たちの頭で考える野球になるようになったと見える。とにかく何でもかんでも組織は「トップが決め手」であり顧問は「陰に回り」、監督と生徒を支えるものだ。 


そこへ生徒と年齢の大きな差の無い若き顧問は「兄貴分みたいな」感じでクラブ員に接してチームの空気が変わったと言う。上がってしまって「しどろもどろ」だったが、この講師の先生は今年の4月1日の着任式で代表して挨拶をした先生である。学校のクラブで必要なことはまず監督は「ひたむき」であり、顧問は「兄貴分」だと思う。兄貴分はあくまで兄貴分で「親分」ではない。親分はあくまで監督であり、兄貴分は親分の代わりに優しく爽やかに若い者に接しなければ組織は纏まって行かない。決勝戦はこの9日にあり、対戦相手はあの強豪中の強豪である優勝常連校の河南高校だ。頑張って欲しいと思う。



 この軟式野球部の本校勤務1年目の若き常勤講師に私はチャンスを与えることにした。大学を卒業して22歳の新卒で本校にきた。通常3年の勤務経験を与えて専任教諭の登用を考えるのだが「100周年記念」を祝してその枠を例外的に令和4年度は拡げることにした。若くてハンサム、爽やかだから簡単に専任に登用できるかと言えばそんなに甘いものではない。「学校の先生として」ある程度の学力レベルは当然採用側としては持ちたいのは当然の権利である。この先生にとって有利なことは国語の教師だということである。何故なら国語の教師は今、全国的に枯渇しているからである。期待する最低限の学力検定試験をパスすれば令和5年4月に専任教諭として迎え入れる積りだ。駄目だったら本人の希望によるが、学校に勤務しながら自宅で「専門教科の勉強」を更にすることである。期限である3年間には十分に時間がある。考えてもみよ!中学から高校に進学し3年間で大学に合格する学力が付くのだ。大学卒業して3年間もあればどのような大学入学試験問題は解ける筈だ。 

分掌業務に精通し、上司の指示に従い、人、仲間との付き合いも良く、生徒の声に耳を傾け、保護者とも上手くやっていける先生であれば「喉から手が出る」くらいに欲しいが、そうはいっても「学力はありません」では本校では専任教諭には出来ない。そうでしょう!学校の教師が大学共通テストの問題を解けず、全国の高校3年生の平均点を下回るようでは「私は教師です」とは言えないと思う。これでは生徒や保護者に申し開きが出来ないことを理解して欲しい。若い時に勉強した証左とはこういう時に「さらさらと問題が解ける」実力を持っているということである。何も人格の否定などしていない。人生の優先順位の問題だと理解している。本校は進学校であり、殆どの生徒が大学進学を目指す。そのような学校の教師として私は期待しているのである。問題は解けないが他に出来ること、爽やかなことは一杯あると詰め寄られても駄目だ。今までもこの線で来ました。これは雇用する私の信念であります。