2022年10月19日水曜日

甲賀市信楽町「大塚オーミ陶業(株)信楽工場」さんを訪問

 1昨日午後、「住吉大社」の幹部神職の方から電話があり、「巫女さんとして、お宮に就職してくれる女生徒はいないか?」という問い合わせであった。残念ながら本校は殆どの女生徒が大学進学するので候補者が見当たりそうにないが、「有難いお話」なので、再度高校3年生の中から希望者がいるかどうか教頭に指示して調査することにした。住吉大社は大阪市住吉区住吉にある神社で式内社、摂津国一宮、旧社格は官幣大社で、現在は神社本庁の別表神社であり、全国にある住吉神社の総本社である。本殿4棟は国宝に指定されている。このような天下の住吉大社からお声がかかったのである。女性神職を生業とするのは決して悪い話ではないと思うが候補者が居ないのでは仕方がない。この話だけでも少子化と高学歴社会が神社界に与えている影響を垣間見ることが出来る。本校と住吉大社さんとは共に住吉区内にあり、ご縁が深く、私が今使っている学校車はこの住吉大社でお祓いを受けた。このお陰で今まで無事故無違反で来ている。 

今日は予てからの懸案であった甲賀市信楽町にある「大塚オーミ陶業(株)信楽工場」さんを前述した学校車で訪問した。この会社は知る人ぞ知る、大変立派な文化的事業を展開されており、大塚製薬をはじめとする「大塚グループ」の一員である。有名な鳴門市の「大塚美術館」にはこの会社の作品が展示されており浪速中学校の生徒は校外学習で例年行っているスポットだ。このご縁から関係が深まったと言える。製品は大型陶板製作、名画の陶板、陶壁、レリーフ、テラコッタ、肖像陶板、サイン陶板等の設計・デザイン・製作・施工である。日本でもこの分野ではトップのメーカーである。いわば文化貢献企業と言える。 

今回の訪問の目的は来年4月の100周年記念として「祈願の碑」の造作物を考えており、本体の作品は萩焼の焼き物であり、この作品の台座に取り付ける「100周年記念の銘板」を「陶板」で作ろうと考えているからである。その為にこの会社のショールームがある信楽を訪問し、ショールームを視察し社長さんはじめ技術の方々とお話しする為であった。焼きものというと壺や花器、茶碗などを直ぐに思い浮かべる方が多いかもしれないが、大塚オーミ陶業が手掛ける「焼きもの」は、空間を彩る壁一面の装飾やモニュメント、陶による名画や文化財等の複製など多岐にわたり、その自由で創造的な表現は従来の焼きもののイメージを覆す。「焼き物とは永遠であり変態点を超える熱を与えれば二度と土には戻らない」物である。100年を過ぎ次の百年を目指すためにも「100周年記念碑は焼き物で固めたい」と考えた。

 


学校近くに高速道の入口が出来たので結構早く朝8時30分に学校を出て約束の10時30分には工場に到着し,全ての仕事を終えて15時には帰着した。信楽も近いわ。このような文化的な事が大好きな人間として秋晴れの中、良い一日を過ぎすことが出来、今日正式にお願いすることにした。それにしても技術的に素晴らしい会社で、社員の方々も芸術家であり技術者であった。私は隅から隅までご案内頂いて勉強した。文部科学省や文化庁、行政団体や研究所など名だたるところからの注文生産の会社である。今後具体的な話を進めることにした。100周年を彩る神社前広場の「祈願の碑」は素晴らしいものになりそうで今から「ワクワク」してきた。尚引き続いて新中学校校舎の正面玄関付近に古事記の名場面「ヤマタノオロチと因幡の白うさぎ」神話を大きな陶板で飾る事を考えており、この事もご検討頂くようにお願いして辞したのである。しかしこれはコスパから難しいかも知れないと感じた。