遂に来年度中学入試の重要な局面である「第1回目の浪速中学校プレテスト」の当日を迎えた。併せて今日は第4回目の入試説明会もあった。その昔は午後14時始まりであったが知恵を出して4年前から午前中に変更した。受験生にも学校の教職員にも良い話だ。高校は今日から中間試験が始まり、早く退校するので問題は無い。下校時の指導で「静かに」と生徒に声をかける位である。中学は来週から中間試験があるので家庭学習日にした。私立学校はとにかくこれから来年3月末まで土曜日は緊張する場面が毎週毎週続く。私立学校の宿命とも言えるが、逃げる訳に行かず、やるしかない。午前8時のキックオフミーティングに参加し、一言、指導や感想を短く述べた。
受験生対応は中学校教員、保護者対応は入試広報部と役割分担が見事になされており、彼らの仕事ぶりは安心して見ておられる。肝心の受験生の数だが4月当初から心配していたが「過去最多の受験生」となった報告を聞いて、私は「ほっ」と安堵している。旧制浪速中学の創立から通算して来年は100周年目となり、「浪速中学校単独の新校舎の建設を宣言した年」の入学者が前年度割れだったら「きまりが悪い、少しバツが悪い、格好がよくないな」と思っていたから、この数値を聞いて入試広報部と中学校関係者に感謝の言葉を送った。最も本番の入試ではなく、模擬試験みたいなものだが、浪中に関心があればこそ参加してくれるのであり、実質的には本番みたいなものだ。小学校6年生の受験生への対応は親切に慎重に大切にしていかねばならない。
過日高校3年生の学年主任と卒業アルバム担当が来て相談があった。年が明けたら卒業する高校3年はコロナの影響で入学式も無く、修学旅行も、浪速祭も無かった唯一の学年である。確かにアルバムを飾る写真が少ないのだ。本当に可愛そうで仕方がない。しかし学年とアルバム制作会社は生徒の為に知恵を出してくれており、新たに編集したり、新しいクラス単位の写真を撮って入れるなど検討を進めてくれている。この話を聞いて「コロナの影響の深刻さ」を今更ながら思い知った。私はとにかく特定のクラスや行事だけではなく、全員が一人残らず映っている写真を入れるようにアドバイスした。その昔、保護者からクラス写真以外、子供の写真が1枚も無いとクレームを受けたことがある。
最近は聞かないが卒業アルバムもネット化しクラウドで保存し、何時でも何処でもアルバムを覗きに行ける方式が主流になると報じていたが、今はそのような「うねり」は聞いていない。確かにNET社会ではその方向に動いていくのかも知れない。しかし本校みたいに大きな学校では逆にコストの問題もあり、又アナログの卒業アルバムの良さも捨てがたい。この点に関しては先鞭を切ってなどと気負う気持ちはさらさら無い。学校制服の会社やアルバム会社等々で長年、本校の為に頑張ってくれた会社の人々の事も視野に入れると「はい、来年からデジタル卒業アルバムにします」などと簡単に変えることは出来ない。社会あっての学校であり、「少しくらい遅れて付いて行く」のがアルバムについては賢いやり方だと考えている。